
どうにか生きている海王丸
実は現在、うちのギムノは惨憺たる状況になっている。緋牡丹錦は先日書いた通り自根栽培の限界(?)に達して力尽き、メガタエもいわゆる南米病と思われる状態でこじれたまま枯死した。海王丸は幸い成長点が動き始めたものの(この人は南米病ではなくダニ被害だったような気もしてきたが)、この通り↑ひどい状態だ。なので、こういう場合は原点に立ち返るのが常道であると思い立ち、自生地でのギムノの写真をネットで探してみたのだが、画像を一覧して愕然とした。全てではないものの、かなりの種類が半分かそれ以上「埋まって生えている」のだ。まずは何はともあれ、(ちょっと枚数が多いが)自生地での写真をご覧いただきたい。↓













いずれも「乾期その他の事情により縮んで埋まっているという様子ではない」ということは見てとれるだろう。ふっくら青々としている上に、開花している個体まである。一方、これらに対し、同じギムノでも埋まって生えていない種類もある。こんな感じだ。↓






この違いは何だろうか…と考えていて、ある傾向に気づいた。例外はあるものの、埋まって生えている種類は刺が小さいか少なくて、むしろ肌の方が目立つようなものが多い。これに対し、むき出しで生えている種類はバリバリのトゲで覆われているものが多い、つまり、強光線に対する耐性が高いと思われる。このことが生え方(埋まり方)の違いにつながっているのではないか。もちろん例外もあって一概には言えないが、少なくともトゲよりも肌が目立つようなギムノの一部では、(おそらくは強光線対策という意味もあって)埋まって生えるこの形が「普通の自生状態」なのだ。ということは…ぐひひひひ(悪笑)。読者の方々なら既にお察しの通り、多肉界の常識に背を向けてリトープスや窓系ハオルシアの深植えを強行してきた岩石翁としては、「一部のギムノ(うちの場合だと海王丸)も球体の半分くらいまでを埋めて植えた方がいいのではないのか」という悪だくみ(一応、理論的裏付けはあるが…)がムクムクと首をもたげてきた(笑)。よく言われるように、ギムノの多くは強光線を嫌い、水分を好むとされている。自生地(結構、普通に雑草が生えているような場所が多い)の降雨実態を差し引いたとしても、元々半分かそれ以上埋まって生えているのなら、これらの性質は合点がいく。というわけで、うちの海王丸には試験的に埋まってもらうことにした←決定事項(笑)。ちなみに、この暴挙に先だって一応ネットを見回してみたが、海王丸を半分埋めて育てているような馬鹿者(笑)は見当たらなかった。岩石栽培自体も本来そういう趣旨なのだが、この件についても私は多肉界の人柱になってみようと思う(←気負いすぎ)。ちなみに、我が国では「暴挙」かもしれないが、参考までに海王丸の原種とされている「Gymnocalycium denudatum」の自生状態の写真を載せておく。これでどうだ!↓
