うん十年前、
私が大学受験生だった頃の話。
ある私立大学の受験日は、
膝近くまで埋まるような大雪でした。
今なら前日から大学近くのホテルに宿泊、とか対策を考えるんだろうけど、当時の私にはそんな知恵はありませんでした。
もちろん、ものすごい時間の余裕を持って早朝に家を出発。
実家から最寄り駅までは、普段でも徒歩で片道30分。
慣れない雪道に既にヘトヘトです。
電車は動いていたけれど、かなりノロノロ。
焦る焦る。
そして、とうとう電車の中で試験開始時間を迎えてしまいました。
試験開始時間に遅れること数時間、どうにか大学最寄り駅に着いたところ、受験生らしき学生が数人歩いています。
みんな大遅刻です。
試験は行われているのだろうか、私たちは受けられるのだろうか。
何も分からずただただ不安に駆られながら、私は大雪の中、大学への道のりを必死に歩きました。
で、やっと大学到着。
私を待っていたのは、
「試験開始を午後◯時に遅らせます」と書かれた黒板の文字……。
そして、受験生なんてまだちらほらとしか来てませんでした。
早朝からの極度の疲労とストレスで、試験時間開始直前に発熱して体調悪化。
そして、試験結果は散りました。
さらに遡って、私が中学受験の時の話。
ある都内私立の試験日に、父親と姉が送ってくれることになりました。
やっぱり30分程歩いて実家から駅に向かい、20分程電車に揺られた頃、なんと受験票を忘れたことに気付きました。
すぐに父親が逆方向の電車に飛び乗りました。
私たちはとりあえず試験会場に向かいますが、携帯電話のない時代、離れてしまえば父親との連絡手段はありません。
その頃、受験票を家で発見した母親が、最寄り駅まで自転車で向かってました。
母親と父親は行き違いになることなく途中で偶然出会うことが出来、その後、受験票を手にした父親と私たちも、学校の近くで偶然巡り会うことが出来ました。
そして、私は無事に試験場へ。
しかし、受験票を渡してきた父親の鬼の形相にビビって、平常心なんてぶっ飛び状態の私。
普段から怒るとぶん殴ってくる、昔ながらの頑固親父だったからね。
動揺してて半泣きでした。
当然力を発揮できず、散りました。
午後の面接なんて恥ずかしいくらい挙動不審だったのを覚えています。
えっと、何が言いたかったかと言うと、
何があろうと受験は平常心で、ってことです。
例えトラブルが起きても大丈夫。
だって…
今の時代は、スマホがある!
大抵のことは解決できる。
何かあったらスマホを開け。
Twitterを駆使しろ。
ホームページを覗け。
必要ならば、家族を総動員、的確に配置せよ。
昔々の、スマホもガラケーもなかった時代の、大失敗受験の話でした。
受験生の皆、平常心!平常心!