おしゃべり

私は、小さい頃、おとなしくておとなしくて内気な女の子でした。

娘は、真逆のおしゃべり女。

外食時の注文なんて、自分を介さないと怒るくらい。
娘の「すいませーん！生、もう一杯くださーい！」は何度聞いた事だろう。

買い物時も、レジのおばちゃんと会話しないと気が済まないらしい。
聞かれてもいないのに、「私、今、六歳！」と自己紹介を始める。
何がそんなに会話をしたくさせるのだろう？？

娘のかかりつけの病院は、採尿採血ルームが、外来とは別個にあって、色々な科の患者さんが来る。
採血のお姉さんに聞いたら、一日に200人ぐらい採血するとか！
みんな超ベテランで、娘も病棟とは違い、その採血ルームチームには全幅の信頼を寄せている。

もちろん、毎回、お話しながらの採血。
痛いもかゆいもなく、超余裕の世間話。

今週の水曜日が外来で、もう少しで病院に到着って頃に、急にトイレに行きたくなった私。
急いで採尿させて、「１人で採血してきて！」と娘をトイレから追い出し、やっと落ち着いた。

数分後、さっぱりして採血ルームに行ったら、右手に注射器刺した娘が、子ども特有のよく通る声で話していた。

「ママね、来る時に、うんちしたくなってね。今、あっちのトイレでうんちしてるの。お家でしてくればいいのにね。アハハ！」

それからもまだまだ、私のうんちについて語り続けていた。
もちろん、他人のふりして、採血ルームを通り過ぎた私です。