ボクだけじゃあないと思うけど

 

オートバイを走らせることって本当に楽しいんだよね

 

風を切って進むだけでいつでも自然に楽しくなってくる

 

でもそれを作っている人たちはそうでもないらしいよ

 

オートバイのユーザーが減り続けていることに

 

ものすごく焦りと恐怖を感じているみたいなんだ

 

こんなに楽しいのになー、とボクは思うが

 

実際はそうでもないのかな

 

販売台数は40年くらい前の隆盛期に比べればその1割くらいしかないらしい

 

でもこれは台数だからね

 

10万円前後の原付がバンバン売れたって売り上げも利益も高がしれてる

 

だからメーカーは一生懸命知恵を絞って

 

新しいなにかを生み出そうとしているはずなのだ

 

なのにそんなメーカーが生み出す近頃のオートバイに

 

興味が持てなくなっているのはなぜなんだろう

 

 

新しい価値観が次々生まれてくる昨今

 

そのほとんどすべて経済論理で生まれてくると分かってます?

 

全部金儲けだ

 

仕事してるとそんな話ばっかりでしょ?

 

あんなのもう古いと斬り捨てることで

 

そこに留まる事への不安を生じさせ

 

そんなに代わり映えのしないモノに新たな価値を塗りたくる

 

これがいいかな?こっちがいいんじゃない?

 

くらいのきっかけで始まったことも

 

そのうちすぐに

 

こうでなければ、こうすべきだ、に変わっていく

 

そして最後に奴らはこうウソブく

 

まだそんなこと云っているの?

 

まだそんなことやっているの?

 

そっちに乗っかっていくことが前向きで柔軟な「デキる」ひとたち

 

上手くなじめず留まることは田舎臭い頑固な「ワカッテない」ひとたち

 

はいはい

 

あなたたちのようにカネを使っているだけの人生になにか疑問は?

 

いや、あなたのカネを毟り取ろうとする輩に翻弄されるだけの人生になにか疑問は?

 

だからどんなに貰っても金が足らないと下品なことばかり云うひとばかりが目に付く

 

こんなに暮らしやすい社会にあっても税金が高いと文句ばかり

 

それは他人のためには金を使いたくないという意味にしか聞こえない

 

どんな考えを持つことも自由だと云いながら

 

共通理解へ収束しようと強要する世間

 

昨日の常識は今日の非常識

 

そこに留まる事への恐怖心は日に日に強まるばかりの世の中だ

 

 

一方でこんな現象も増えている

 

情報が日常生活に溢れる世界への変化

 

IT革命

 

まさにその革命のような世界の変化は人間の成長や成熟にも

 

大きな変化を生み出してきた

 

それはあまりに一瞬で急激であったために

 

未成熟の若い脳に与える影響は大きかったと想像できる

 

その証拠に子供や若い世代が周囲を見ずにスマホを見て歩いている

 

自分の周囲にある現実世界ではなく

 

スマホをとおしてみる情報世界に生きているようだ

 

そしてそのネット情報はすでに完全に市民権を得てしまっている

 

しかもそれは地球規模だ

 

物事を知らない人や物事を質問してくる人へ

 

「ググれ!」と返す

 

つまりすべてスマホのいうとおりなのだから

 

 

ネットの情報の難しさの問題のひとつに

 

その情報レベルが様々だということがあると思う

 

ボクは写真が好きなのでカメラメーカーのサイトやそれについての動画も見るが

 

カメラのスペックだけで

 

エントリーユーザー用とかプロフェッショナル用と語られることがよくある

 

いまのカメラで重視されているのは実はスチールではなくてムービーだ

 

それとなぜか高速連写性能にこだわる

 

その部分のスペックが低いだけでエントリーユーザー向けの

 

ライトなプロダクトだとレッテルを張られてしまう

 

けれど

 

静止画しか撮らず自然風景がほとんどだというユーザーには

 

すべてのカメラが満足いくスペックだと思う

 

秒間20コマの撮影なんてしたことがないしする気もない

 

秒3コマでもマニュアルフォーカスで鳥ぐらいは撮れる

 

自慢じゃなくて事実だってだけの話

 

それでいて価格はそれ以上に高すぎる

 

ニコンのハイスペック機「Z9」は772,200円

 

いわゆるエントリー機「Z5Ⅱ」は258,500円

 

これはボディだけの価格

 

写真を撮るにはさらにレンズが数本必要になる

 

ボクなら間違いなく「Z5Ⅱ」を買う

 

フルサイズフォーマットで2450万画素

 

実際にボクが使っているのはその前の「Z5」なんだけど

 

2432万画素で連写は秒4.5コマしかできない

 

価格は182,500円(ニコンダイレクト価格)

 

実売価格でキットレンズが付いて18万くらいだったと思う

 

正直まったく後悔もしていないどころかむしろかなり満足している

 

つまり

 

カメラ(あえて写真とは云わない)にのめり込んでいるヤカラは

 

安いカメラを「いい」というだけの価値観を持っていないだけでなく

 

工業製品の世界ではありがちなスペック主義に陥っている

 

これって矛盾するようだけど時代が変わっても全く変わっていない

 

だからこれはさっきあえて写真にのめり込んでいると云わなかったが

 

自分で写真撮ってないからスペックでしかカメラの良し悪しを語れないのだ

 

カメラは写真を撮る道具だ

 

中華料理を作りたい人には鋳物のごっついコンロと鉄の中華鍋が要るけど

 

スイーツを作りたい人にはあたりまえだが不要だ

 

それと一緒で鉄道の写真が撮りたい人には高速連写機能は命だし

 

ハイスペックな動画を作る人には8.3K60Pは魅力的だ

 

 

けれどそれは単にスペックが高いとか低いとかの問題ではない

 

自分の好みや技術に道具を合わせるということこそが大切なのだ

 

未経験の初心者だから、とか

 

もう何年も続けているベテランだからは関係ない

 

価格なんて絶対に関係ない

 

(いや価格が高いには意味があるのでそれが必要な場合ももちろんある)

 

自分のニーズに合うこと

 

つまり他人の情報を頼りにしてもいいけど

 

それはあくまで自分のため

 

もう何年も写真を撮っているのに「安い」というだけで

 

そのカメラを選択肢に出来ないのはおかしいとボクは思う

 

 

オートバイの世界で最近自動変速機や変速補助機が盛んにもてはやされる

 

無くてもいいけどあれば便利、という声もあれば

 

小排気量車やクルーザーには設定必須だとの声も聞く

 

どうもあの辺の装備は付加価値の創造という狙いもあろうが

 

オートバイを操作する敷居を低くするみたいな意図もあるようだ

 

ホンダがDCTを搭載したのは2010年のVFR1200が最初だが

 

のちにリリースされDCTが搭載された

 

NC700という大型車にはとても違和感があった

 

 

670ccの2気筒270度クランクで馬力は50ps「しか」無い

 

「しか」ないんじゃなくてリミッター付けて出せないようにしている

 

タンクの部分がトランクで手荷物を積めるのだ

 

中途半端な排気量でトランク付きの変なヤツ

 

4気筒でもなければV型でもない

 

ただのツインエンジン

 

馬力も無くてクラッチもない

 

いくら大型二輪免許が教習所で取られるようになったとはいえ

 

いくら二輪車にもAT免許が出来たとはいえ

 

コレ、誰が買うの?

 

と思ったもんだ

 

メーカーのシンパたるオートバイ雑誌の記事もみんなおんなじだった

 

「こういうオートバイが売れて欲しいよね」

 

「こういう健全な進化こそ21世紀には必要なのだよ」

 

「スペックとかじゃなく間違いなくこれもオートバイで気持ちいい」

 

きっと本当は戸惑っていたんだと思う

 

でもね

 

このころからかな、新型車が迷走するようになったのは

 

メーカーは日本を見限って東南アジアやインドをメインターゲットに据え

 

大型車についてはヨーロッパメーカーのカテゴリーをなぞり続けた

 

より性能の高いものを安く作ることに長けている日本のメーカー

 

そんな構図はいつまでも払拭できていない

 

昨今流行るヘリテージなモデルでも

 

日本メーカーは個性を出せていない

 

フューエルポンプなど補器類の増加で

 

デザイン的に伸びやかさを欠く不細工さが目に付く

 

もうここに及んで「よくできている」なんて評価軸は不要なのだ

 

いやいや免許を取ることにすでに高いハードルがあるのに

 

まずは乗ってその楽しさを知ってもらわないと、という意見もある

 

いやむしろそんなことばかり云う

 

けれど2輪車の面白さ楽しさは原付スクーターでもカブでも感じることが出来る

 

むしろ原付の経験がその奥に続く魅力へグイーッと人を引き込むのだ

 

原付(2種も含めて)にクオリティなんていらない

 

通学に通勤に買い物に使い倒しながら

 

うずうずと湧き上がるオートバイへの思いが真のニーズへとつながると思う

 

だから街のバイク屋を失くしてしまったことが一番痛い

 

ぼろぼろの原付を2万でいいと云われて購入することから

 

2輪車の世界は広がるのだ

 

輸入車みたいな新車ディーラーばっか作って

 

中古車で儲けようみたいな貧乏くさい商売がのさばって

 

そうやって若者から2輪車の体験を奪っていった結果がこれなんだ

 

こどものころから自転車買ってきた同じ店で原付買う

 

コミュニケーションが苦手過ぎてバイク屋の大将とも話せない

 

もうこれじゃあオートバイが売れないってだけの話じゃないけどね

 

 

情報過多の今の社会で

 

身体感覚をとおして物事を理解する重要さは増々重視されている

 

マーケティングばかりに頼らず

 

また人の体験や感想ばかりに飲み込まれずに

 

言葉にならない体験をとおして世界を見る方が絶対に良い

 

2輪はコケるからね、とか

 

今どきクラッチって何よ、とか

 

本質はそこじゃない

 

わかっているよね?

 

わかってないか

 

 

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