この頃は雨の降り方も本格的で、ざぁーっと強く降ったりするけれど、
晴れてみりゃーそれはなかなかどうして立派な晴れ具合なもんで、
ああー季節はもうまっしぐらに夏へと走り出しているんだなー、と頓(とみ)に感じるみたいだ。
ハイラインの小説とは何の関係もないけれど、
「夏への扉」があるのなら、きっとそれはすでに開かれていて、
きっとこんな気持ちの良い季節へ通じているのだろう。
朝早くに家を出て、富加関ICから津保川に沿って走った。
先週の雨のせいだろう、川はたっぷりの水量でまさに滔々(とうとう)と流れていた。
なのに川の水は少しの濁りもなくて、川底を容易に覗けるのだ。
銀ジィ(’81R100RS)を橋の上に停めて、しばらく川の流れを見ていたよ。
〇
武儀から峠をひとつ越えて県道64号に入り、金山の手前で国道に合流する。
国道41号は飛騨川に沿って高山へ至る。
下原ダムの細長いダム湖で休憩。
ここの対岸にJRの高山線が湖面近く通っている。
最近なぜかツいているらしいね!(鉄的にね)
きーーーたーーー!
マジかーーーーー!ワイドビューひだ!
なんかもうこれだけで今日は満足!
帰ってもイイじぇー!(帰らないけど)
〇
走りながら目的地さぐってるんだけど、まだ決まらない。
なんとなく鈴蘭スカイラインかなーと思っているけどね。
開田高原へ出て、木曽街道へ戻るのが気に入らない、これもなんとなくね。
中山七里を越えて、下呂。
そして、飛騨小坂の街も結局通過してしまった。
こうなると、もう平湯か郡上八幡か?
いやいや、野麦峠という手があるな。
木曽・飛騨街道へ入ると何もないので、道の駅「飛騨街道なぎさ」で休憩する。
やいやい、空が真っ青だがね(三河弁=ですよ、の意)
〇
久々野から国道361号へ入って、飛騨川を辿る。
途中大きな高根ダムがあるけど、新芽が吹いて淡い緑がきれいだ。
深緑の水の色とのコントラストも清々しい。
ここも水量がたっぷりで、水際の木々は水面に触れている。
高度が上がったせいだろう、さすがに空気がひんやりとしてきた。
ジャケットの下はロングスリーブのTシャツだけど、ちょっとサブい。
上流の第1ダムを過ぎて、高嶺大橋の手前で県道39号へ折れる。
野麦街道に入ると、いきなり正面に雪をたっぷりとかぶった乗鞍が聳える。
しかしなぜか空模様は急に怪しく、乗鞍の山頂付近は雲の中。
おまけに風も出てきた。
いくつも谷筋をトラバースしながら、ずんずん高度を上げる。
斜面には残雪。路面はそこら中で水が流れ出ていた。
峠まであと5kmを切るといよいよサブさ厳しく、
道路脇の表示板には5℃と出る。
ついに野麦峠に達するも、サブくてサブくてのんびりなんてしていられない。
野麦峠って、だいたい9:1でサブくない?
乗鞍を眺めながら、お茶でも沸かしておにぎり食おう、なんて思ってるけど、
実際、あの峠でのんびり出来たためしがない。
野麦峠、きびしー!
すぐそこまで雪が来てる(残ってる?)
〇
結局すぐに反対側へ降りてきちまった。
でも、そこは春の国。(夏への扉、とか言ってたくせに・・・・・・)
すごい巨大な桜の古木が鮮やかな花をつけていた。
花の付き方はちょっとまばらなんだけど、花の色がなんとも良い。
「きれいだねー」なんて思わず声をかける。
このまま木曾村を経て、藪原へ出て、すぐに権兵衛街道へ進んだ。
ちょっと天気が悪くなってきて、アルプスは期待できそうになかったけど、
春の伊那谷を感じたかったのだ。
芽吹いたばかりのカラマツ林を抜けて、一気に伊那谷へ降りていく。
前方に雪を頂いた南アルプスが望めるけど、ちょっと霞んでいる。
谷では田植えが始まっていた。
リンゴの花は見られなかったけど、秋に約束したとおり春の伊那谷にやって来たよ。
やっぱりここはとても素敵だ。
ボクの大好きな場所のひとつだね。
〇
いつもの涼風の里に着いたのは、もう夕方。
最後の休憩をとる。
今日は500kmくらい銀ジィで走ったよ。
不思議なくらいどこも疲れてなくて、楽しかったな。
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