メメント・モリ
多くの人がこの言葉の意味を知っているだろうが、
恐らく知る人の数だけ、その意味が存在している言葉かもしれない。
自嘲家ではあるが、皮肉屋ではない良寛さまの言葉に
災難に逢う次節には、災難に逢うがよく候。
死ぬ次節には、死ぬがよく候。
是はこれ、災難をのがるる妙法にて候。
という有名な言葉があるが、
この言葉の意味をとっさに正しく理解できる現代人は少ないだろう。
繰り返しになるが、良寛さまは決して皮肉屋ではない。
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コンピューターネットワークは自由であるべきだ。
この二三日のネットでのあれこれを見ていると
善であるなら全体主義も容認する稚拙さに
老い先短い老人ながら今後の世界、とりわけ日本の行く末が不安だと感じた。
人は人の数だけ意見を持つ。
当たり前のことが、なぜか「絶対善」の前にわからなくなってしまう。
言葉の裏にはその人にしかわからない意味が必ず包含されているのだ。
誤解を招きそうな言葉なら尚更だ。
情報としての言葉や映像、音声から必死にその正体を突き止めようとする姿勢が無いと
永遠に表面上の理解と誤解で充満してしまい、
自由で、本質的で、あるべきネットの社会は窒息してしまう。
多数のデマや風評がチェーンメールで流されたり
特定の非協力者を罵倒したり
政治や政治家に責任を押し付けたり
恐らくはどれも善意からなされている。
善意であるから良いのだとすれば、それはもう立派な全体主義だ。
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メメント・モリ
死を思え。
自嘲家も皮肉屋も偽善者も善人も悪人も、また然り。
死ぬる方がよい、とはどういうことか一度考えてみて欲しい。
全体主義的な雰囲気の中で、こんな個人主義的な意見を述べるのは正直怖いです。
でも、これは本音です。
私も地震についてはひどく衝撃を受けました。
これもまた本音です。
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ながらくみなさんに支えられて続けてきたブログですが、
しばらく考えるところがあって、休止するつもりです。
ありがとうございました。
機会がありましたらまたよろしくお願いいたします。
被災地が一日も早く復興できるよう心から祈っております。