ホテルの部屋にはいってからの彼女は多弁だった。
きっと恥ずかしかったんだろう。
ベットの上で腕枕をしながらも、たくさんの言葉で俺と彼女の距離を保とうとたくさんの言葉を並べる彼女を軽く抱きしめ、背中を優しく俺はなでた。
そうしているうちに彼女は言葉少なになり、俺の胸の前で両手を握り締めて背中の感覚に必死で耐えていた。
すこしづつ彼女の体が開き。
優しく服を脱がせていった。
彼女の胸があらわになったとき。
俺はため息をついてしまった。
彼女の胸がものすごく綺麗だったから。
執拗過ぎるほど彼女の胸を攻めると彼女はぼーっと俺を見続けていた。
その後、自分の理性を見失ってしまった彼女は入れてほしいと俺に懇願してきた。
彼女は俺の上にのり、自分で自分の中に俺を導いた。
一度大きな波を彼女が迎え、今度は俺が上になり彼女を責めた。
大きな波を迎えて意識が朦朧としていた彼女がまた襲ってくる快楽で自分を取り戻したとき、何もつけないで自分の中に導いてしまったことに初めて気付いた。
焦る彼女を押さえつけて責め続ける俺。
彼女は自分の感じる快楽が焦りよりも大きくなってしまったのか、彼女は俺の背中に手を回し、足を絡めてきた。
もう一度理性を失ってしまってからの彼女はいつものように大胆だった。
そして俺の最後を迎えた。
俺は彼女の名前を大きな声で叫び。
彼女の中に吐き出していた。
仕事で、俺と彼女のプロジェクトが終わって。
また、一度その関係が始まってからお互いを必要以上に意識してしまうようになってなにかギキシャクしてしまった。
1年後。
彼女の盾になる人もいず、会社の中で孤立し、会社を辞めた。
会社を辞める夜、二人で会社の喫煙所でタバコを吸いながら、彼女は俺に向かってつぶやいた。
「あなたがずっと盾になってくれるって思ってどこか期待してしまっていた。それがだめだったんだろうな。結局あの夜からそんな必要以上に期待しちゃってたな。いつも訴えるような目をしててごめんね。」
と。
彼女の訴えるような目を実は俺は気付いていた。
