大切に抱きしめてた宝物が
ある日急に偽者と明かされても
…まさにフェイク^^
宝物だった。
それを大切にしてる自分が好きだった。
ある日ふと、その宝物を
少し遠くから見た。
抱きしめてたから、わかんなかった。
もう宝物は、
何の輝きも放っていなかったんだ。
帰り道、
人がモノになる瞬間を見た。
まだあたたかそうな、
たった今体の中を巡ってたはずの
真っ赤な血を見た。
人間の血は、あんなにも赤いのかと思った。
しばらくたって、
イトヨのエレベーターで
4階から1階へ降りるとき
そのとき初めて
溢れる恐怖で吐き気がした。
初めて、人の死を実感した。
自分があの場に立っていたら
あの屋上に立っていたら
あの立場がもし自分だったら
あの場で何を思うのかな。
近づく地面を見て、
何を思うのかな。
地面につく瞬間だけは
楽しい思い出だけで埋め尽くされていればいいな。
無責任だけど。
どんなつらいことも、
命の重さには勝てないと思う。
そんなつらいことなんて無いと思う。
そう思ってきたのに
それって、17歳のただの勘違いで
背伸びして大人のフリしてるだけ
大人にならないとわかんないことって、
きっと考える以上に
たくさんあるのかもしれない。
大人になりたくないけど
もっともっと
大人にならなくちゃいけない。
自分の小ささを改めて知って、
悔しくて仕方ないや