三連休、ハミシスの予定がなかったので久々にゆったり過ごした。9月は土日に必ず予定があったから久しぶりにのんびりしたかも

 

初日、久しぶりに成蔵でしゃ豚ぶりあん食べて、じゅじゅのCDが欲しかったのでリリイベに行ったけど遅刻して(ライブ開始時間に家を出て7分遅れ位で着いた)、ちょうど苦手な昔の曲を2曲やって終わったのでなんなんだ…と憤慨してしまった。

結局CDは買った。マリスミゼルのTシャツ着てたらねうちゃんに「マリスミゼル!」と言われたけど知ってるのか…

 

あとは公園に行ったり、ひたすらタピオカ食べたりしていた

 

「氷屋ぴぃす」の金木犀レアチーズ、ビジュアルが最高なので食べに行きました。待ち時間も井の頭公園で待っていられるから楽勝。

 

公園で発見した謎の自販機

 

よく見ると上の「2300円」ってのも相当おかしい

 

「きみを守る彼っていなご食べれますよね?」と挑発してくる

 

 

飴葉さんのチェキばかりだけど、ハミシスの予定はなかったものの飴葉さんのことを考えてしまっていた

容姿とかパフォーマンスは当然好きなんだけど、発言のセンスも好きなので気になって仕方ない…

単純に好きという言葉にすると軽すぎたり逆に変に重くなりすぎたりで全然伝わらないように思うんだけど、まあしょっちゅう考えてしまってるくらい気になってるし、考えているとテンションが上がってくる存在なんだよな

 

 

せっかくなので映画でも見ようと思ったけどいまいち腰が上がらず、CD借りてきて家でずっと本読んでた

アクトレスのMIXCDがよかった。あと数年ぶりに聴いたゲスの極み乙女の新譜の1曲目がすごくよい。

 

あと久々に服を見た。UNDERCOVERの「2001年宇宙の旅」モチーフの今期の新作がモノとしてめちゃくちゃかっこいいんだけど、似合わなそうだし高い(安く似合う服を買えることが分かっている)のでためらわれる…とか思ってたんですが最終日にコートを買ってしまった。

緑のロングコーチジャケットの方が安いし気軽に着れそうだな、と思ってたんだけど、ちょうどダウンジャケットが破れちゃって新しいの買わなければいけなかったし、このワッペンとバックプリントがコーチジャケットより一回り大きくてかっこいいんだよね…

 

今年に入ってから相当働いていて、急に結婚することになっても式の費用位は余裕で出せる!というくらいに貯めてはいたんだけど(経済力をさりげなくアピール)、そうするとだんだん使うのがいやになってしまい何のために働いているのか…となりつつあったので、たまにはよかったはず(自分に言い聞かせるように)。おかげで勤労意欲が湧いた!

ブランド物の高い服よりは安くて似合う服派なんだけど、たまに高い買い物するとテンション上がる。

 

STUDIOUS(店員さんがやたら話しかけてきた、いやな感じはしなかったけど)で見たワコマリアのスカジャンもよかったんだよな~本格的におじさんになってから高い服買っても仕方ないし、まあ正直身の丈に合わない買い物でもなくなってきているのでちょこちょこ買っていっても罰は当たらないはず…あとちゃんと着ない服は処分しよう

 

◆読んだ本

 

 

①大森靖子『超歌手』

大森さんの音楽は当然好きなんですが、文章がまためちゃくちゃ共感できるしそれを核心を突いた言葉で表現してくれるので好きなんです。なので楽しみにしていた本、やっと読みました。

大森さんは無職だった暗黒時代にライブよく行ってたし、その後滋賀県に軟禁されたときは工場から最寄りの駅まで真っ暗な中50分近く延々と大森さんの曲を聴きながら歩いた記憶がある…

4月にworld’s end girlfriendとのコラボ見たときもすごくよかったし、「流星ヘブン」とかめちゃくちゃいい曲だからまたライブで見たいな

 

本の内容について。選択的夫婦別姓の話とか、青山のカレー屋で子供にマナーが悪い絡みだした自分の行儀は最低のおっさんの話とか、俺もそういうところで余計な口出しをして嫌な思いをするのでわかる~と思ってしまったりいちいち膝を打つので最終的にはガンタンク状態になってた…

昔のイラスト調のガンプラのパッケージ大好き

 

「非常時の行動で人の真価が分かる」みたいな物言いへの反発とか、10万時間幸せでも1秒超不幸ならその瞬間に死んでしまうかもしれない・それくらい人間はもろいという感覚とか、子供で自己実現しようとするヤバさとか、ほんと共感しかないのでびっくりするんだよな…

 

ほぼ同い年だってこともあるだろうけど、ここまで話に共感できる人は同年代にそんなにいない。あと俺はとにかく本読んで自分の考え方を形成してきたっていう自覚があって(あとラジオ)、あと権利に対する感覚とかは職業的なものもあって他の仕事の人よりは敏感だと思うんだけど、大森さんは全然本読まないっていうし境遇も全然違うから、同世代とはいえこんなに共感できる理由はほんとよくわからない…でも選挙とかの度に「世の中の大多数の人と全く意見が合わない…」と絶望してる身としては、ここまで”分かってらっしゃる”と思える人がいるのはほんと頼もしい。

 

「文字にすることによって本質とズレてしまうかもしれないのに徹底的に文字にするという覚悟ごと描けてよかったな(p.209)」という言葉があとがきにあって、文字にすることで失われるものがあることを分かった上でそれでも書こうとするのはさすが…と最後まで頭が上がらない感じでした。めちゃくちゃ真摯。

 

そんな中で一部を抜粋するのは不本意かもしれないんですが、どうしても好きな文章がいくつもあったので書き写しました。気になった方はぜひ読んでください。あと巻末のQ&Aの好きな映画に「愛のむきだし」と「マッドマックス怒りのデスロード」があって100万分かる~となってしまった

ぶっちぎり人生ベスト1映画

 

p.46

こんだけ私はクソですよ、クソのままだからこそ見つけられる真実とか質量とかを歌ってるんですよ、綺麗に達するまではどうしても汚いが大量になければ嘘で、だから綺麗と綺麗事が違う。綺麗事っていうのは、誰かの綺麗を途中経過抜きでいきなり答えだけパクるから説得力がないんだよ、泥棒どもめ。私はそういう偽物は大嫌いだ。手を汚せよ。

 

p.60

すべての被害にはそれぞれの背景があり、それぞれの感情がある。一概に「被害者」とくくってしまうのはとても危険だ。…「こういう被害にあっているんだから、こう思うのが普通ですよ」という「普通」こそが、私にとってはいちばんの暴力だ。

…小さい頃、「相手の気持ちになって」と言われた。私は私だ、その人になることなんてできないんだから無理な話だ。

自分の常識では推し量れない感情が相手にはあるのだということを理解した上で、それを想像する力を身につけることが、本当の意味での豊かなコミュニケーションを生むと思っている。そういった意味でこの国はとても貧しい国だと感じる。

 

p.65

だいたい平等の前に男と女しかいないことがすでに前時代的じゃないですか。

…権利は平等であるべきじゃなくて無限であるべきだ。あるべきっていうか無限だ。

 権利の可能性を想像して創造して、一個ずつ、かたっぱしから手作業で実現していくことが「幸せになる」ってことだと思うから、結婚するとか子供産むとかだけじゃない、もっと多角的な幸せをこの手で当たり前にしなきゃいけないし、それって男女同権なんて、基本中の基本のことを目的にしていたんじゃ達成されないと思うんですよ。

 

p.209

悲しい、信じた、裏切られた、いろいろあると思うんですけど、「信じる」って言葉の使い方に普段から違和感を感じていて。目的語が抜けているじゃないですか。人を信じるって、人がどうであると信じるんですか?ディテールが欠けていると思うんですね。何をどう信じているのか、を細かく表明していない場合に使用される「人を信じる」という単語って、つまり「誰かが自分の思いどおりの人間だと思い込む」という意味でしかないと思うんですよ。

 

 

②ミランダ・ジュライ『あなたを選んでくれるもの』

期待の新人として映画監督デビューしたものの、次作のシナリオが書けずにスランプに陥っていた中、唯一の楽しみだった新聞の折り込み広告の「売ります買います」的なチラシを眺めていたら「ここに掲載している人たちはいったいどういう人なんだろう…」と疑問が湧いてきたので会ってきた、というノンフィクションのフォトエッセイ。

 

日本のメルカリに置き換えると分かりやすいんだけど、メルカリがある中で新聞チラシに「●●売ります」とか広告出してる人って確かにどういう人なのかわからない(ただ近寄りたくない人である確率が高そうな気が…)。実際に作者が会った人はみんなPCが使えない人で、老人だったり貧乏だったりGPSをつけられていたりとパンチのある人々が多いんだけど、最後にとても素敵な出会いがあって読後感がとてもいい。

 

あと、作者が35歳で「40代は余りものの小銭のような人生だ、何かを買うには少なすぎる」と若さの喪失と目の前に迫りくる40代への焦りで精神的にやられているのも、他人事ではなく身につまされた。

「かくして、わたしの時間は時間を計算することで明け暮れていった」

「失敗したり、訳も分からず何かをしたりする時間は、今のわたしにはもうないのだ」というくだりとか、耳に痛いな…そんな作者の考え方が変化していくのも他人事ではないこちらとしてはよかった。

 

③ミランダ・ジュライ『いちばんここに似合う人』

ミランダ・ジュライはラジオで紹介されてたので借りてきたんですが、こっちがデビュー作の短編集(フィクション)。

夫婦間の些細だけど取り返せないボタンの食い違いを粛々と描いた「モン・プレジール」と、”人類史上最高に悲しい水泳コーチ”の「水泳チーム」、かなり意地悪な「子供に話を聞かせる方法」がよかった。

 

④宮部みゆき・辻村深月・薬丸岳・東山彰良・宮内悠介『宮辻薬東宮』

ホラーがテーマの短編オムニバス。

宮部みゆきも辻村深月も大好きだし、宮内悠介は「ディレイ・エフェクト」読んだことある…ということで読んでみたんですが、まず宮部みゆきが書いた短編を元に次の辻村深月が書き…とリレーのように書いていったらしい。なので各短編でつながる部分もあったりして面白い。

全部面白かったんだけど、宮部みゆき自らが「陰惨になった」と語る「人でなし」と、毒親的な母親のディテールがいい辻村深月の「ママ・はは」、視点の切り替えが効いてる薬丸岳の「わたし・わたし」が特によかったな