大学生として、そこそこの大学に入り、そこそこの専攻を選び、のんびりとした生活を送ることが私の人生の追求でした。まるで老後のような生活ですが、私の考え方は他の人よりも40年も先を行っているのです！毎晩寝る前に「魔王城でおやすみ」を読んで、たっぷりとした睡眠をとることがどれほど幸せなことか、社畜にはわからないでしょう。
そんな平穏な生活がずっと続くと思っていました。しかし、ある日、その日常が一瞬で崩れ去りました。あの日は友人との約束に遅れそうで、急いで自転車を飛ばしていました。信号が変わる瞬間に無理に横断しようとしたその時、横から猛スピードで車が突っ込んできたのです。
気がつくと、私は病院のベッドにいました。医者からは複雑骨折と診断され、しばらく入院が必要だと言われました。そこから、漫画を読んでゆっくりと眠りにつく日々は終わりを告げました。毎日が痛みと戦う地獄のような日々になりました。
入院中、何度も夜中に痛みで目が覚め、その度に「もう以前のような生活には戻れないのか」と不安に苛まれました。現実は、私にとって幸福の儚さを何度も突きつけてきました。
それでも、時間が経つにつれ、少しずつ回復していきました。リハビリの日々は辛かったけれど、その過程で学んだことも多かったです。以前のように無意識に過ごすのではなく、一日一日を大切にするようになりました。
今では、体はすっかり元通りになりましたが、心にはあの出来事が深く刻まれています。痛みと向き合った日々は、私にとって大きな試練でしたが、そのおかげで今の自分があります。あの時の出来事がなければ、今の私はなかったかもしれません。
現在の私は、以前と同じように「魔王城でおやすみ」を読んでから眠りにつく生活を続けていますが、その意味は大きく変わりました。平凡な日々の大切さ、健康でいることのありがたさ、そして幸福を守るために努力することの重要性を強く感じています。
この経験を通じて学んだことを胸に、これからも前向きに生きていこうと思います。幸福は簡単に手に入るものではないけれど、それを守り抜くために、私はこれからも努力を惜しみません。
