弓道の師弟関係

こんにちは。

タイトルを見て、ずいぶん重い話題だな、と思われた方も多いかもしれませんが気軽に読んでください。

このブログを読んでくださっている方の多くは、弓道部に所属している学生の方か、地方弓道会の所属して弓道を続けている方で、その所属先の師範の方の下で指導を受けていると思います。

その場合、「師範の教え以外は聞いてはならない。」ということがよく言われるのではないでしょうか。このような従来の師弟関係を厳しく守らせている道場もあれば、そうではなく、同級生同士、あるいは先輩から指導されることも許容している道場もあると思います。

今日はこの点について触れてみたいと思います。

 

 

  従来の師弟関係の長所と短所

まず長所から。

指導が一貫する。

弓道の上達というのはなかなか簡単ではありません。また、上達の方法や改善の順番は様々です。そこで、一人の指導者の言うことを聞いて練習すれば、当然練習に一貫性があって、段階を追って上達することができるでしょう。これは、最大の長所ですし、弓道の上達において最も大切なこと一つでしょう。

弓道の指導方法は十人十色なので、いろんな人にいろんなことを言われると何から手を付けていいのか混乱していしまいます。

 

では、短所はどうでしょう。

ベテランの指導者でも必ずしも正しいことを指導しているとは限らない。

以前どこかで書きましたが、弓道の指導は非常に難しい。射の問題点を指摘することはできても、どうやって改善すれば良いのかは人によって異なるのでそうそう簡単ではありません。

 

 

  いろんな人に教わることの長所と短所

まず長所から。

色々な方法を試すことができる。

一つのことを改善するにしても、方法は様々ですし、言葉が違うだけで、うまくいくこともあります。

次に短所。

情報が多すぎて混乱する。いろんな人に違うことを言われると何が正しいのか、あるいは何から手を付ければよいのかわからなくなるかもしれません。

 

 

  では、どうする?

どのような指導体制で弓道の練習をするか、の前に私は自分でよく考えながら練習することが一番大切だと思うのです。そのうえで指導を取り込んでいくべきです。これは、一人の師範に指導してもらう場合にも当てはまって、盲目的に言われたことをやっていてはダメなんじゃないかなと思います。

 

私自身は情報を集めてその中から選ぶ方が好きです。現代は情報を手に入れやすい時代で、一人の師匠の教え以外を排除する、というやり方は、特に若い人たちにはなかなか受け入れられないのではないかと思います。ですから指導者にも、「他の人の意見も聞いてみるといいよ。」といえるくらいの指導法の幅を持ってほしいと思います。

ただし、これは人によります。一人の師範の指導に徹したほうが良い人もいると思います。情報を選ぶことが苦手な人、情報を得るのが難しい環境、単純にその人の性格面などが理由です。

 

いずれにせよ、自分でよく考えて練習すれば、自分に合った指導法も見えてくると来ますし、指導者も個別に会った方法で指導したほうが伸ばしやすいと思います。