人に弓道を教えるのって難しくないですか?
こんにちは。
この記事を読んでくださってい方の中には、弓道を教える立場の方もいるでしょう。学生の部活であれば後輩に教えなくてはならない人もいます。
弓道教室で教えている人、所属する弓道連盟でいろんな方に教えている人など、様々な教える立場があるともいます。
教わる側のレベルも様々でしょうね。初心者から高段位の方まで。
いずれにせよ難しくないですか?、教えるのって。
教えることの何が難しいのか
他の人の者を見て教える場合、基本的に以下のようなプロサスになります。
その人の射を見る。
問題点を見つける。
問題点を整理してどうすれば良いか伝える。
本人が改善点を意識して引いてみる。
ここでまず、人の射を見る段階ですが、これには見る側に相当の実力が必要です。少なくとも自分の実力以上の射を見ても何もわからないでしょう。
次の問題点を見つける、ですが、弓道教本に書いてあることや、上手な人の射と比べて異なる点を見つけ出すだけなら大して難しくはありません。ある程度経験があれば誰にでもできるかもしれないです。
問題は次の、何を伝えるか、です。例えば打ち起こしで弓手の方が高い位置にあるとします。これは形の問題なのですぐにでも直すことができます。では、離れに問題が見つかった場合はどうでしょう。大概の射の問題点は離れに現れます。
例えば、離れで弓手が上に緩むとします。
「離れで弓手が上に緩むよ。」と伝える。これは誰でもできます。では、なぜそうなるのか、どうすれば良いのかを見抜くのは非常に難しいのです。手の内、引き分け、離す瞬間の力の入れ方、ひょっとすると馬手に問題があるかもしれないのです。
もちろん本人も考えなくてはいけません。弓道では本人の感覚や意識が全てです。
また、複数の問題が見つかった時、まずどれから手をつけるかも重要です。これを決めるのも難しい。
結局教えるのは難しいのだけど
私自身、大学で後輩の指導をしながら、指導の難しさを実感していました。自分はまだまだ教える実力はないのに、といつも思っていました。そして、どうしていいかわからない時はわからないから他の人に聞いてくれ、とはっきり言ってました。わかった様な顔をして間違ったことを伝えたくなかったからです。
弓道の上達はなかなか難しいものです。ですから教えるのが難しいのも当然かもしれません。
でも、上達が難しいからこそわかりやすく教えたいものです。そのためにはできるだけ具体的な言葉で伝えることも大切です。会や離れを精神論で教えてもかえって混乱を招きます。
元々難しい弓道をわざわざより難しいものとして教え伝えてはいけないと思います。特に若い人たちは科学的で具体的な方法をより受け入れるものです。
偉そうに書いてきましたが、良い指導者になるにはまた一から修行が必要かもしれませんね。
私はまだまだ自分の射に精一杯ですが、将来機会があれば分かりやすい指導者になりたいものです。