創世記35:1-15の聖書本文はこちらから
【中心聖句】
「神は彼に仰せられた。『あなたの名はヤコブであるが、あなたの名は、もう、ヤコブと呼んではならない。あなたの名はイスラエルでなければならない。 」神はまた彼に仰せられた。『わたしは全能の神である。生めよ。ふえよ。一つの国民、 諸国の民のつどいが、あなたから出て、王たちがあなたの腰から出る。わたしはアブラハムとイサクに与えた地を、あなたに与え、あなたの後の子孫にもその地を与えよう。』(創35:10-12)」
【文脈の理解】
ヤコブはエサウとの和解の後、神に誓ったベテルには戻らずにシェケムにとどまった。ヤコブはそこでは祝福を受けることも、誰かを祝福をすることもなく自分の不信仰を露にした。
しかし、神は主導権を持ってヤコブに現れ、ベテルに上り祭壇を築くように命じる。ヤコブは自分の家族と自分といっしょにいるすべての者の中にある異教の神々を取り除き、家全体をきよめた。ヤコブは家の中でのリーダーシップを回復し、ベテルで祭壇を築き、エル・ベテル(ベテルの神)と名付けた。
神はヤコブに現れ、アブラハム契約を更新した。アブラムがアブラハムと呼ばれたように、ヤコブはイスラエルと呼ばれ、このイスラエルから一つの国民が生まれ、この国民は王が多くの民を治めるものとなる。そして、このイスラエルとその子孫にカナンの地が与えられると約束された。
ヤコブは再びベテルで石の柱を立て、注ぎのぶどう酒を注ぎ、その上に油をそそぎ、ベテルと名づけた。それによって、神がヤコブに現れ、アブラハム契約を受け継がせた証拠とした。
【著者の意図】
ヤコブは異教の神々から自分自身をきよめ、イスラエルとされ、アブラハム契約を与えられた。イスラエル民族はこのヤコブから生まれた民族であり、アブラハム契約を受け継いでいる。イスラエルは約束されたカナンの土地を所有する者である。ヤコブがパダン・アラムから無事にベテルに帰って来て、礼拝を捧げたように、イスラエルもエジプトから主の力によって脱出し、必ず、約束の地に帰ることができる。
【現代へのメッセージ】
アブラハム契約はヤコブへと受け継がれた。ヤコブからイスラエル民族が形成され、このイスラエルから約束の子孫が生まれる。
「一つの国民、諸国の民のつどいが、あなたから出て、王たちがあなたの腰から出る(創35:11)」とあるとおり、ヤコブからイスラエル民族が形成される。ヤコブから生まれた者だけではなく、他の民族も奴隷や在留異国人、結婚などあらゆる方法でイスラエル民族へと入れられる。イスラエルから王が起こり、エドムやモアブなどの周辺諸国もイスラエルの支配下となる。ダビデの子である王イエス・キリストは十字架によって、イスラエルだけではなく、すべての国民、民族、言語グループを神の民とする。
イエスの十字架によって、信じる者は罪を赦され、神の民とされ、アブラハム契約を受け継ぐ者とされた。ヤコブがアブラハムとイサクに与えた地を主から与えられたように、私たちにも約束の地である神の国が与えられている。私たちはヤコブ同様に不信仰な者であるが、主が私たちを呼び続け、イエスの血潮により、きよめてくださる。主の主権によって私たちは必ず究極の神の国の現れである新天新地に入れられる。