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聖書 みことば からのメッセージ

聖書から、私たちに書かれているメッセージは何かを書いていきます。
聖書各書のジャンル、構造、文脈を大切にして釈義しています。

創世記35:16-29の聖書本文はこちらから

【中心聖句】
「ヤコブはキルヤテ・アルバ、すなわちヘブロンのマムレにいた父イサクのところに行った。そこはアブラハムとイサクが一時、滞在した所である。イサクの一生は百八十年であった。イサクは息が絶えて死んだ。彼は年老いて長寿を全うして自分の民に加えられた。彼の子エサウとヤコブが彼を葬った。(創35:27-29)」


【文脈の理解】
イサクの歴史(トーレドート)、ヤコブのナラティブの最後の箇所である。37章から続くヤコブの歴史(トーレドート)、ヨセフのナラティブへの橋渡しとなっており、ヤコブへ受け継がれた祝福は誰に移っていくのかを予期させる内容になっている。

ヤコブのパダン・アラムへの旅は終焉を迎えようとしている。ベツレヘムのエフラテまで来たときに、ラケルはもう一人の男の子ベニヤミンを産む。こうしてヤコブの12人の子どもがそろった。しかし、その出産は困難なもので、ラケルは死に、エフラテで葬られた。

ヤコブが旅を進め、ミグダル・エデルのかなたに住んだとき、ルベンは父のそばめビルハと寝た。そして、それはヤコブの耳に入った。そして、ヤコブの12人の子どもの系図が出てくる。

ヤコブの系図

長子ルベンと書かれているが、はたして、長子の権利は誰に与えられるのかは疑問である。父のそばめビルハと寝たルベンは長子の権利を得られるのだろうか。34章でシメオンとレビはシェケムを虐殺したが、彼らが長子の権利を受け継ぐのだろうか。そうであれば、レアの子ユダかラケルの子ヨセフが長子の権利を受け継ぐのではないだろうか。そのような問題提起を与えて、次のナラティブへと移行していく。

ヤコブは父イサクがいるヘブロンへ行き、長かった旅が終わった。イサクは180歳で長寿を全うして死に、自分の民に加えられた。和解を果たしたエサウとヤコブがイサクを葬り、イサクの歴史(トーレドート)は終わる。


【著者の意図】
ヤコブは多くの困難があったが、主の契約の祝福と守りの中で、多くの子どもを持ち、父イサクのところまで帰って来た。イスラエルも主の約束通り、星の数のように多くされた。そして、主の契約の民として、約束の地に入り、安息を得ることができる。


【現代の私たちへのメッセージ】
主が選んだ、蛇のかしらを打ち砕く女の子孫はヤコブであり、ここからイスラエル民族が形成された。ルベンはその奔放さのゆえに、シメオン、レビは暴虐さのゆえに長子とされず、ユダが王権を得、ユダ族からイエス・キリストが生まれた。イエスは十字架にかかることにより、信じるすべての国民に神との関係を回復を与えた。

私たちはイエスの十字架によって罪が赦されたが、この世にあっては患難があり、寄留者として旅を続ける者である。しかし、主の契約の中でヤコブが無事に父のもとに帰ったように、私たちも主の契約通りに神の国に入れられ、真の安息の中に入ることができる。