遅くなりました。続きです。
Mがあの神社に肝試しに行くと言い出したの聞き、自分は震えが止まりませんでした。
そしてMが「おい!!T(自分の事です)。お前も来るんだろ?
Aも誘ってるから当然来るよな?まさか逃げないよな?」
と挑発とも思える言葉で誘ってきました。
自分は当然断りました。
「いや・・悪いけど行かない・・そっちもあそこへは絶対に行かない方がいいよ・・・。
悪い事は言わないから止めた方がいい。」
と止める事もしましたがMは全く聞き入れず、逆に自分を臆病者、
知ったかぶりしてカッコつけている、等と罵ってきました。
何度説得してもダメでした。自分もあの時の事を詳しく言えればよかったのですが、
町の大人やあの男性からあの事を人に言ってはならない、と固く禁止されていたので言う事ができません。
禁止された理由を言いますと、人と人の繋がり関係は
普通に考えているほど簡単でなく、もっと深く、複雑な物らしいのです。
例え少ししか会話した事なくても(挨拶程度でも)
その人同士はそれで関係を持った事になり繋がってしまうらしいのです(強弱はあるみたいですが)。
例え本人たちの仲が悪くても関係なく繋がってしまうらしいです。
有名な「言霊」もこの事が関係してると言っていました。
たがらあの事を他人に話す事はあの事件に関係した自分は当然として、
あの邪霊とも繋がる恐れがあり、自分を通して奴らが事件の事を知った人を
呼び寄せる可能性があるという物でした。
だから自分は事件の事は言えませんでした。
言えば関係無い人まで聞いてしまったり、Mが人に話す恐れがあるからです。
自分はなんとか行くのを止め様としましたが、取り付く島も無いといった状態で
逆に学年中に「Tは臆病者」、「彼女だけ行かせて自分は行かない卑怯者」とか言い回り、
自分はイジメとまではいきませんが、少し孤立してしまいました。
なぜMが自分に対してあんな態度を取っていたのか・・・。
その理由はこの事件の本当に最後・・・
この時からさらに数年後に解る事になりました。
自分はAだけでもと思い説得しましたが、
「R(Aの親友)も行くし、約束しちゃったから・・今更断り切れないよ・・」
と言って聞いてくれませんでした。
あのMが流した話を聞いて自分に少し不信感を抱いていたみたいでした。
自分はAをほおって行く事はしたくない・・・でもあそこに二度と行きたくない・・・。
止めようにも真実を話せない。
(Aだけに伝えようにも多分MやRが強引に聞き出す恐れがありましたし)
自分が悩んでいると一つ思い出した事がありました。
あの事件の後にあの男性から
「また君たちに危害が及ぶ可能性もあるからこれを持っていなさい。肌身離さずとは言わないけどなるべく近くに置いて置くんだ。これを持っていたら余程の事じゃない限り大丈夫だから・・・いいね?」
と数珠に似ているお守りを自分と兄にくれた物があったんです。
自分はそれをAに
「自分はやっぱり行けないからこれを持って行って。忘れたり無くしたりしない様にね・・・。」
と言って渡しました。Aも少し悩んだけど了承して受けとってくれました。
自分は2つ持っているので一つ渡しても大丈夫だろうと思いました。
もう一つは兄が持っていた物ですが兄はもう家にいません。
兄が何処に行ったかは後でお話します。
そしてMが「計画した」肝試しの当日の夜がやって来ました。
自分らにとって悪夢の様だった夜が。
続きます。
投稿間隔が長くてごめんなさい。続きです。
肝試し当日の夜、自分は少し後悔していました。
皆を無理にでも止めるべきだったかもしれない・・
Aが行ってるのに自分は怖いからという理由で行かないなんて最低ではないのか?・・と。
自室で悩んでいると下の階から電話が鳴り始めました。
両親が中々電話を取らないので自分が電話に出ると・・、
「あ!!T?Aが・・Aが・・大変なんだよ!!とにかくすぐにきて!!」電話はRからでした。
「大変って・何がおきたの?Aはどんな状態なの?」
「とにかく助けて!!今神社なの!1早く来て!早く!!」
自分は最悪の事態になったと思いました・・。
自分が臆病なせいでAが大変なことになったと激しく後悔しました。
もう恐怖心よりAのことが心配でたまらなくなり、神社に行く決意をしました。
しかし自分一人が行ってもどうも出来ないかもしれない・・・。
自分は少し悩みましたが両親に相談することにしました。
初めからこうすれば良かったのですが。
言えばMとかに大人にいいつけた卑怯者と罵られ皆に・・Aに嫌われる。
そんな自分勝手で自己保身的な考えで言えずにいました・・・。
自分は自己嫌悪な気持ちでいっぱいでした・・・。
本当は兄に相談したかったのですが、兄はあの事件の後も霊現象に襲われていました。
どうやらあの事件の影響は兄のほうが深刻だったらしく、
退魔士関係の本山(どう表現したらよいのか解からない為、とりあえずこう呼ぶことにします)で
浄化されることになり今はいないのです。
兄は出発時に。
「俺はあっちに行くからこれはお前が持ってな。一つより二つの方が効果あると思うから」
とお守りを渡してくれました。
両親に言うと二人は物凄く慌てて
「町の人たちを集めてあの人たちに連絡しよう。お前は絶対に家から出るなよ!!」と言ってでていきました。
しかし自分もAや皆が心配でたまらなかったので一足先に神社へむかいました。
しかしその時気づけばよかったのです。
自宅の電話番号はAから聞いたりクラスメイトだから知ってても不思議じゃありませんが・・。
どうやって神社から電話をかけた?
あの頃はまだ携帯もそこまで普及しておらず、クラスの皆は誰ももっていませんでした。
入り口の鳥居にたどり着いたものの、その不気味な雰囲気はそのままで
入るのに躊躇してしまいましたが意を決して入りました。
恐怖に震えながら進んでいると、あの悪霊たちが姿を見せないので不思議に思いました。
神社の境内は静かなものでした。
いや・・静かすぎたんです。
何か起こっているなら皆の叫びなり悲鳴なり聞こえてくるはずです。
さらに進むと誰かが座り込んでいるのが見えました。よく見てみるとAでした・・。
自分はすぐに駆け寄って
「A!!大丈夫?何があったの?皆は?」とAの肩を抱きながらききました。
「あ・・T・・。う・・うう・・」とAは泣き出してしまいました。
「一体何があったの?怪我とかはない?皆はどこにいったの?」
「わかんないよ・・しばらく歩いていたら皆急に無口になって先に行っちゃって・・
追いかけようとしたら転んじゃって・・いくら叫んでも答えてくれなくて・・
そしたらへんな子供が出で来てここまで引っ張られて・・・」
自分はそれを聞いてまずいと思いました・・。
あの時と酷似してる・・とあの電話の事もその時気づきました。
とにかくAを連れてここから出よう・・そう思って振りかえると・・。
子供が2~3人こちらを見つめていました・・。
しまった!!と思いAを立たせて逃げようとして気づきました。
その子供たちは表情があの時の子供と違うんです。
怒った顔でこっちをみていました・・。
「あの子たちだよ・・私をここまで引っ張ってきたの・・・」
Aが涙声で言いました。
「帰れ」
「ここから早くでていけ」
その子供たちが自分らにそういいました。
どうして?と自分が子供たちを見ていると・・。
知ってる・・俺はこの子たちを知ってる・・。
そう感じた瞬間・その子たちが誰かわかりました。
あの時巻き込まれた兄の友達でした・・。
「あぁ・・そっか・・そうなんだ・・君たちがAをここまで連れてきてくれたんだね?
今、悪霊から守ってくれてるんだね?」
自分は泣いていました。
そしてAに
「あの子たちは大丈夫だから・・今のうちにでよう・・・大人たちも後でくるからそれから皆をさがそう」
と言って落ち着かせました。Aは素直に頷き歩き始めました・・。
ところがいきなり周りの空気が変わったのです。Aもそれに気づき足を止めました。
そして周りを見ると・・悪霊たちが自分たちを取り囲む様に立っていました。
「ひっ!!」
「きゃああああ!!」
ほぼ同時に悲鳴を上げその場にへたり込んでしまいました・・。
あの子達が抑えていてくれたのが限界がきてしまったのでしょうか?
自分たちはお互いを抱き合い恐怖に震えるしかありませんでした・・。
しかし・・悪霊はこちらに近づいてこようとはしませんでした・・。
自分はすぐにお守りがあるからだと気づきましたAをみるとちゃんと腕にお守りをしていました。
お守りが二つあるから効果も高いのでしょうか?それ以上近寄ってこれないみたいでした。
「A・・走るよ・・お守りがあるから何とかなるかもしれない・・いい?止まったり振り返らないように走るよ」
とAに言いました。
Aも頷き手を固く繋ぎました。
自分はその辺の棒切れを掴んで無駄な事とは思いながらもそれを振り回しながら走りました・・。
悪霊たちが追ってきているのを背中越しに感じながらも走りました。
そして鳥居が見えてきて「鳥居を潜れば大丈夫だから!!もうすぐで逃げられるよ!!」
とAに声をかけながら走り続け、ついに鳥居を抜けました・・・。
逃げ延びた安堵感でいっぱいになり二人してその場に座り込みました。
しかし
顔を上げるとなんと悪霊たちがすぐ傍まで来ていました。
かなりの数がいたと思います。あの時は4~5体くらいだったのに・・。
浄化が少しづつ行われて数は減っているはずなのに・・。
しかもどうして神社からでてこられるんだ?
お守りを持っているのになんでそこまで近寄れるんだ?
さっきまで大丈夫だったのに・・・・。
恐怖に震えながらもそんが考えがうかびあがってきました。
そして悪霊たちが自分らにさらに近寄って来たのです。
「いゃああああ!!なんで?どうして?私たちが何をしたっていうの?許して!!許してよぉおお!!助けてー!お母さん!お母さん!」Aが泣き叫んでいました。
自分も叫んで助けを飛びましたが誰も気づきません・・
それどころか街灯や民家の明かりなどが一切無いことに気づきました。
悪霊が自分らを引きずり始めました・・。
自分はあの時の様に「あぁ・・俺・・これで死んでしまうんだろうなぁ・・」と考えていました。
Aは気を失ったのかもう叫んでいませんでした。
自分らが鳥居の中に引きずりこまれ始めた時、バチ-ーーーン!!と大きな音がしました。
その音に我に返り周りを見ると悪霊たちの姿は無く街灯や民家の明かりも見えていました。
Aも突然のことに呆然としていました・・。
「え?助かったの?」と自分らは顔を見合わせました。
すると腕につけていたお守りが二人とも壊れているのに気づきました。
まさかこれが身代わりに?と考えていると向こうから大人たちがやって来ました。
その中には退魔士の人たちやなんと兄もいたのです。
自分は事情や状況を話しました。きついお叱りも受けましたが皆優しく迎えてくれました。
中に残ってる人たちを連れ戻すために退魔士と大人たちが行くことになりました。
それとなんと兄も同行するらしいとわかりました。
「俺も無関係じゃないしな、俺をきちんと浄化するにはもう一度入らないといけないらしいし」と言ってました。
そして・・自分も同行を希望しました。
当然のように大反対をされましたが自分の責任でもあるし・・
そしてなによりも絶対に自分で確かめないといけないことがあるからでした。
自分も一歩も譲らず頼み込んでいると、絶対に単独で行動しない事、
皆から離れないことを条件に了承してくれました。
Aをみるとどうして自分が行こうとしているのか。
確かめたいことがなんなのかを解かっているようでした。
自分は恐怖心を振り払いながら皆について再び神社の中に入っていきました。
道中、兄に兄の友達のことを話すと兄は涙を流しながら
「うん・・そうか・・あのな・・あいつら・・ついこの間・・息を引き取ったんだ・・俺のとこにも来たよ・・そっか・・お前を守りに行ってくれたんだな・・ありがとう、ありがとう・・」
兄は泣きながらあの子達にお礼を言ってました。
自分も泣きながらお礼を言いました・・。
そしてしばらく歩いていると兄に変化がでたんです。
いきなり倒れこんで苦しそうに顔をゆがませていました。
よく見ると兄に悪霊が圧し掛かっていました。
すぐに退魔士の人が除霊を施したのですが中々払えませんでした。
数人掛りでやっと払うことが出来ました。
その後・・クラスメイトは神社のご神体(と思われるもの)の前で見つかりました・・
中は血の海でした。自分はたまらず嘔吐してしまいました。
すぐに救急車が呼ばれ運ばれていきました・・
幸い重傷ではあるものの命に別状はないとの事で少し安心をしました。
しかし霊が肉体に直接傷をつける事ができるのかと疑問に思いました。
そして・・神社の裏の大木でMが遺体で見つかりました。
自分は見るなと言われて見ておりませんが、
自分が確認したかったのはこれの事だったんだと改めて認識しました。
理由は後ほど語ることにします。
それから、もうこのままにしてはおけないと退魔士の人たちが、大掛かりな浄化を行うことになりました。
本来はまだ変質しているとはいえ神がいる状態なので少しづづ行い、
神っを徐々に元の姿に戻していくのが最善だったらしいのですが、
事は急を要する為にやむを得ず行うことになったそうなんです。