fateful action - act 1 - | オヤジモドキの小説部屋

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思い浮かんだ物語を小説化します。

“ありえない”・・・と、思っていても、頭の片隅では、つい“ありえる”と思ってしまう自分がいる。


“あってほしい”と願ってしまう自分がいる。


まぁその方が自分にとっても相手にとっても都合いいんだろうけど。



ガタンゴトン、電車が揺れる。


窓の外はすっかり暗く、夜景が大地を明るく飾る。


かなり遅い時間だから、電車には人があまりいない。


無常に揺れる吊革の一つに捕まる、男が一人。


それが俺。



俺はどこにでもいるようなフツーのサラリーマン。


今日も上司からのキツーイ仕打ちを撥ね退け、家路を急いでいる。


なんせ、早く帰りたいわけさ。


というのも、ここ最近、DVDを借りては夜中までずーっと見ている。


それも、“SF”などの、いわゆる『フィクション作品』というやつだ。


生まれて此の方、ロクに面白い事に出会ってない。


大学時代・・・・・就職活動まっしぐらだったな。


高校時代・・・・・窓ばっか見てたな。


中学時代・・・・・あぁ、こっから先覚えてねぇや。


とにかく、こーんなつまんない人生ばっか歩んできたんだぜ?


俺自身、どこかで密かにSFチックなことが起きればいい、なんて思ってんだろうな・・・


そして、俺は電車から降り、改札口を過ぎた。


疲れ果てて、今にも眠ってしまいそうな体に鞭打ち、歩道を歩く。


辺りは暗く、街灯しかない。


その日、俺はいつもと違う道を歩いた。


自覚はしていた、けど、大まかいつもの道と変わらないから、気にせず歩いた。








気が付けば、全く知らない場所にいた。


どこだ・・・ここ!?


俺は迷子になっていた。


この歳でコレかよ・・・


すかさず携帯を開いたが、生憎のバッテリー切れ。


終わった・・・何もかも・・・



疲れ果て、俺はその場に座り込んだ。

(帰りたい、帰りたい、帰りたい・・・・・帰りたい!!)





『そうでしたか。』





・・・想像して欲しい。


放心状態、しかも外は真っ暗の時、いきなり声を掛けられてみ。


心臓が口から出るかと思ったぞ。。。


俺は思わず大声を出してしまった。


ゆーっくり、ゆー・・・っくり、後ろを振り返ると・・・・・







・・・女の子がいた。


え?・・・・女の子?




・・・こんな時間に、何してるの?


少し間を開けて、その女の子は口をゆっくり開けて、


『あなたの願いを聞き届けました。』


そう喋った。


願い?



一体全体、何が起こっているのか、俺には・・・


でもこれが、事件の幕開けになるとは、その時、思いもしなかった。