直接触れるオイルマッサージには、
服の上からの施術では届かない世界があります。
オイルを最小限に使い、手のひらの温度と呼吸で触れると、皮膚はわずかに「溶ける」ように緩みはじめます。
その瞬間、筋肉の強張りや血流の滞りは力ではなく、ぬくもりと安心によってほどけていきます。
私たちが教えているスウェディッシュマッサージは、“ほぐす”ための強い圧や、筋肉を狙うテクニックではなく、
皮膚→皮下組織→筋肉→神経→内臓/血管→脳/意識
という、体が本来持つ順序に沿って変化を促す技法です。
• オイルの量は最小限
• 手のひらの接地面積を最大限に
• 体重の波で圧を届ける
• 手のひらの遠赤外線の熱をそのまま伝える
• セラピスト自身の呼吸がタッチを形づくる
この「直接触れる」という選択は、
ただ手を当てるという行為ではなく、
「相手の体と意識の内側に入るための入口」になります。
服の上では、まだ境界がある。
オイルで触れるとき、境界はふわりと溶ける。
そして、受け手は自らの内側に戻ってゆく。
気持ちよさはただの心地よさではなく、神経と血流が回復方向へ向かう“身体の反応”です。
EAOのスウェディッシュは、
その“戻る力”を思い出させるための触れ方。
技術はシンプルでありながら、効果は深い。
強さではなく、温度とリズムで変わる。
それが、私たちが伝えている
スウェディッシュマッサージの本質です。
KAORI