鳩山由紀夫首相は30日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先について、政府案の月内とりまとめを断念した。岡田克也外相が米国のゲーツ国防長官、クリントン国務長官と相次いで会談したことを受け、帰国後の4月2日にも関係閣僚で調整する。ただ、社民、国民新両党は岡田氏が米側に提示した米軍ホワイトビーチ(同県うるま市)沖合に人工島を建設する案への反対で一致。連立政権内の足並みの乱れが露呈し始めており、米側に約束した「5月末までの決着」の展望は依然開けてこない。

 「岡田氏の方から『米国としては現行案でしょうが現実的には難しい』と話したと聞いている」

 鳩山首相は30日、首相官邸で記者団に日米外相会談の内容を披露してみせた。政府はホワイトビーチ沖合案とキャンプ・シュワブ陸上部(沖縄県名護市)への移設の2案に、基地機能の徳之島(鹿児島県)など県外への分散移転を組み合わせる案を検討しており、岡田氏は29日、ゲーツ氏との会談でこうした検討状況を伝えた。

 米側は政府間協議を継続する姿勢を示したものの、「在沖縄海兵隊は日米同盟にとって極めて重要だ」(ゲーツ氏)ともけん制した。与党幹部は会談結果について「米側の感触は厳しい」と指摘。平野博文官房長官は30日の記者会見で「北朝鮮の核ミサイルの脅威、アジア全体の政治状況を含めて海兵隊が沖縄にいることは必要だ」と呼応してみせた。【西田進一郎、野口武則】

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