変わる価値観 | RR25

変わる価値観

ふと思いついた「ツール・ド・実家」

2日間かけて実家を往復しようという計画。

なんでそんなことするの?と言われることもあったが、

そこは自転車が好きだから。と答えておいた。

自分の中に限界を作りたくない、なんて答えられるはずもない。

でも今回ばかりは死んでもおかしくないとリアルに思ったw


昨日の朝、平日よりもだいぶ早い時間に目を覚ます。

前日に買っておいた、ゼリー、バナナ、カロリーメイト、パンク修理道具一式、カメラをバッグに詰め込み、

軽いストレッチをして出発。

この日は国道51号線を走るルートでちょっと遠回りをする。


快調快調。成田まで2時間。ちょっと飛ばしすぎか・・・

このあたりでは飛行機がいつもよりだいぶでっかく見える。

このときはまだ気持ちいいなぁ、なんて思っている。


北浦あたり。




このあたりになって急に北風が強くなる。向かい風である。

突風が吹き、自転車ごと30センチくらい一瞬でずらされることもしばしば。

しつこく続いた緩やかなアップダウン、向かい風に体力を奪われしばし休憩することに。

エネルギーを補給し、また向かい風に立ち向かう。

残り80キロ地点である。

ポタリング途中の方に声をかけてもらったのも力になった。


どんなに激坂が目の前に現れようが、どんなに風が強かろうが足を止めない。

そう決心した。

疲れが溜まってきて、一眼レフやなんやかんやたくさん入っているバッグの方紐が容赦なく肩に食い込む。

こんなの持ってくるんじゃなかった。

そのときはそう思いたくてしかたなかった。


それから4時間。5時間。どのくらい経ったかわからない。

ついに生まれ育った海が見えてきた。

この時の感動といったら・・・

ここまで来ればもう元気!



そして実家着。

いつもバイクが納まるガレージへ自転車を仕舞う。

なんか不思議な感じ。


帰るまでは温泉に行こうと思っていたけれども、憔悴しきってしまい自宅の風呂へ入り、うとうと。

そのままダラダラと夜を向かえ、就寝。



2日目朝。

母親がおにぎり3個とバナナとゼリーを用意しておいてくれる。


北関東の空気はひんやりと冷え込んでいる。

そう思うのも走り出して10分。
足の重さもさほど感じなく、今日は好調かも。と思う。


風景なんか楽しんじゃう余裕もあった。


と余裕こいていたのもつかの間。

タイヤに違和感。パンクである。

そんなのは想定の範囲内。

チューブも持ってるし、パンク修理キットも持っている。


しかし、新しいチューブに交換しても空気が入ってくれない。

なんで?と思ってよくよく見るとバルブの根元の部分がぱっくりいっているのである。

新品なのに・・・

仕方ないからパンクしたチューブを修理しようと試みる。

しかしガラスの破片が散らばっているところを通過してしまったようで修理しきれる穴の数ではない。

さあどうする?

考えてもどうしようもない。歩く。

残り35キロ地点の出来事である。


とぼとぼ歩く。看板に書かれている○○まであと何キロって数字がいっこうに減らない。

時間ばかりが過ぎてゆく。

かれこれ10キロ以上歩いただろうか。奇跡的に自転車屋さんを発見!

チューブを購入し早速交換。

遅れた時間を取り戻そうと必死でペダルに力を入れる。

すっかり筋肉も応答しなくなってしまっている。

そんな体に鞭打ち約2時間。

ようやく見覚えのある風景が目に飛び込んでくる。

この時の感動と言ったら・・・・


向こうのほうに見える富士山が歓迎してくれているように写った。



そしてそこからはゆる~いペースで帰宅。

きた~く!!!


全行程300キロ弱の旅でした。


途中、小さいけれどもいろいろな出会いがありました。


流れの悪い道路では車も自転車もペースはほぼ同じ。

ある1台のクルマが先回りしてドリンクを用意していてくれました。

「かなりの距離併走してたよ」ってw

「かぁ~、東京まで?がんばって」と。

ありがとうございます。


バカじゃないの?というような速度で走っていたママチャリ。

なぜか着いてくる。

どうせすぐくたばるさ。とペースを上げるがいっこうに落ちる様子はない。

20キロほど走ったところで声をかける。

自分が行くべきルートからはだいぶ反れてしまったけれども、ついつい。とのことw

聞けば元競輪選手らしい。

ギアなしのママチャリで35キロ巡行を20キロの区間でできるなんて話は見たことも聞いたこともない。

・・・おそるべし。。。

こいつもありがとう。


何故かなが~いなが~い坂の頂上にいた車椅子の少女。

ギアを1速まで落とし、ひーひー言いながら登りきろうとしたときに

「がんばれ~、あとちょっと!!」

泣ける話である。その言葉が心に沁みた。

彼女にはピースサインを出し、走り去った。

元気がでたよ。

こっちにもありがとう。


それと母親にも。

無謀なことに挑戦するようなことを言っても、

「はい、気をつけてね」

とだけしか言わない母親。あと道中には絶対連絡をよこさない。

もう帰宅しただろう、という時間を読んで連絡をよこす。

息子は分かっています。あなたの優しさ。

にぎってくれたおにぎりはいつまで経っても冷めることはない。

ありがとう。



・・・そして「くらら」へ

帰るやいなや感想を求めるあなた。

そんなのに鞭打たれ今こうして記事を書いています。

つかれた~。でも走りきった~。

自分は人にあれこれ勧めるのはあまり好きじゃない。

でもその背中を見せると何か変化が生まれることがある。

そう信じています。


オレも自転車が好きや。