11月28日午前、長年の友人である衣笠潤弘・創価学会副会長と私で定例の雑誌『潮』12月号(潮出版社)のレビューをした。各々がそれぞれ掲載論文一篇をレビューすることにしている。
レビューの勉強をおえて創価学会岡山文化会館前で
(左衣笠氏、右平田)
衣笠氏は、今回も宗教者らしい一篇をあげた。「【特集】がん社会を生きる」から、大西秀樹・埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科教授の論文『悲しみを癒す”遺族外来”』である。大西教授は、がん患者である「・・家族との死別は最大のストレス・・」「患者さんのご遺族もまた深刻な心の傷を抱えている」と述べている。
衣笠氏は、遺族を傷つける「有害援助」(大西教授本文を参照されたい)が特に問題と指摘し、さらにこうしたことに教育発達心理学の理解が必要だと強調した。
私はこの医療分野の知見は有していないし、過去に政府の医療施設への融資機関に勤務した経験があるものの愛読誌は当時の大蔵省の『ファイナンス』であり、考えなければならない大西教授の論文をレビューしてくれた衣笠氏に敬意を表したい。
本文の大西教授の「・・人間にとって最も大きなストレスの一つが、配偶者や子どもとの『死別』だと指摘されています。日本ではこの点について、まだまだ理解が足りないように感じます」。私は、家内や息子に私よりは長生きしてもらいたい。読者には大西教授の本文にあたっていただくことを願いたい。
さて、衣笠氏から「平田さんは三浦瑠麗さんの論文ですよね」と向けられた。三浦瑠麗・東京大学政策ビジョン研究センター講師の「世界への扉」の本号は『日本型リベラリズムと九条信仰』だが総選挙公示翌日の執筆とある。そこである意味普遍性をもつ、三浦講師の自身の「HatenaBlog」(インターネット無料閲覧)から2015年04月09日『自民党の憲法改正草案について』をリンクしたい。
2015-04-09『自民党の憲法改正草案について』
http://lullymiura.hatenadiary.jp/entry/2015/04/09/141645
少し大げさと思う読者もおられようが、私には「期待してやまない国際政治学者」の三浦瑠麗さんである。私たちの子どもたちが生きる未来を託すオピニオンリーダーである。私たちの世代が松明を渡す人たちだと考える。そういう感慨がある。
(ひらた こうじ)<了>