友のピエロマンは、幼い時から厳しい訓練を受けてきた
「母も父も厳しかった 時々両親を恨んだこともあった」そう言ってた
四才の幼子に「とんぼ返り」は無理だろう
それでも親はヤレッと言ったと…
小学校に行けば「テント暮らしの変な奴」なんて虐められ
だけど、そんな友にも たったひとり
寄り添ってくれた奴がいた
野良猫のピーコだった
テントの片隅から
まるで彼女のように見守っていたピーコ
そして友が小学校を卒業した年のクリスマスの日
ピーコはピッタリと姿を見せなくなったらしい
きっとピーコは素敵な彼氏が出来て
可愛い子供を育ててるんだと友は言ってた
それから友は引っ越しをして中学生になり
同じクラスに可愛い女性徒がいて、チョッと恋をしたと言う
ピーコのように優しい瞳の娘
三年生になり、卒業が近づいても告白は出来なかったと・・
それは
「テント暮らしだったからかもしれないなぁ」
友はポツリと呟いた・・・
