EXCELのカーソルの進む方向を変えたい時、どうしてます？その３ マクロの基本も覚えちゃおう編
前回、やっとボタンが完成しました。
みなさんのパソコンでは、もう、いつEXCELを立ち上げても、あのボタンが
出てくると思います。
でも、このボタンが常に画面に浮いてるのはジャマだな、と思う場合は、
ドラッグして、上のツールバーの欄に持っていく事が出来る。
ドラッグする時は、ちょうど 「ユ」 の文字のあたりをクリックすると、 十字型の上下左右に矢印の付いた
カーソルに変わるので、 そしたら、そのままドラッグして、好きな位置に持って行けばOK
すると、こんな感じで、まるでEXCELの一部のように、ほかのボタンと並んで一体化する。
これで、このボタンは、いつでも使えそうに見える。
けど、問題がまだ１つ、解決していない。
前回から引きずっているもう一つの問題について、説明しよう。
EXCELを立ち上げ、まだ、他のファイルを開く前の、まっさらな状態で
試しに、ボタンを押してみて欲しい。
こんな画面が出たのでは、ないだろうか
あるいは、この画面が出ないで、いきなり別ファイルが開いちゃった人は、要注意！！！
マクロを使う上で、一番大切な事を覚えておいて欲しい。
マクロと言うのは、なんでも作れる。
だから、悪用すれば、ウィルスだって作れる！。
それはマクロウィルスと言って、いろんな種類が出回っています。
だから、そのマクロがウィルスだったら、実行させないのが、一番です。
でも、EXCELにとっては、そのマクロがウィルスなのか、いいマクロなのか、
判断が付きません。
だから、こういう警告が出るように、なっているんです。
使用者に注意を促して、怪しいものだったら、「マクロを無効にする」を押して、
ウィルスが実行されないように、自分で気をつけなさいよ、と言う事です。
いきなり別ファイルが開いちゃった人
EXCEL のセキュリティの設定が必要です。
なんじゃ、そりゃ？ と思うかもしれませんが、以下の通りにやって下さい。
ツール ＝＞ マクロ ＝＞ セキュリティ の順に クリックして下さい。
すると、こんな画面が出ます。
セキュリティの設定が、 「低」 になっていませんか？
これだと、すべてのマクロを自動的に実行させてしまいます。
セキュリティは、「中」 に設定しましょう。
「高」や 「最高」 だと 限られたマクロしか、実行出来なくなります。
（自分の作ったマクロを、その「限られたマクロ」に指定できれば、「高」でもいいのですが
そういう技は、とりあえず、ここでは説明しません）
（ちなみに、EXCEL2000 には、 「最高」 はありません）
さて、 別ファイルが開いちゃった人も、 この設定が終われば、
ボタンを押した時に、
この警告が出るようになったはずです。
ここで、表示されるファイル名が、確かに自分の作ったファイルであれば、「マクロを有効にする」を
クリックしてみて下さい。
以前、自分が、このボタンを作った時のファイルが開いたはずです。
でも、なぜ、ファイルが開いてしまうのか？
ボタンを押すたびに、いちいちこのファイルが開いては、うざい、ということもあるでしょう。
この問題は、マクロを登録する場所に関係してきます。
すると、前回、マクロを登録されたファイルを呼び出しに
行くので、マクロを登録されたファイルが開いてしまうのです。
自分が作ったマクロと言うのは、そのマクロを登録したファイルについて回ります。
その場合、基本的には、そのファイル用のマクロ、という事になるのですが、
今回のボタンのように、このファイル限定、と言ったマクロではなく、どのファイルにでも
汎用として使いたい、と言った場合、マクロの登録場所が違ってきます。
それは、 「個人用マクロブックに登録」 と言う方法です。
現在、作成中または、使用しているファイルにマクロを登録するのではなくて、
マクロは、マクロで、専用のファイルに別途、登録する、と言うものです。
すると、ボタンが押されても、個人用マクロブックに登録されているマクロを
呼び出しに行きますので、
は、いちいち開きません。
これで、ボタンを押すと、別ファイルが開いてしまう、と言う問題は解決です。
それでは、個人用マクロブックへの登録の仕方を説明しましょう、と行きたい所ですが
ここで１つ、また問題があります。
この個人用マクロブック、マクロウィルスの温床となり得る危険性を持っています。
それは、この個人用マクロブックの特性にあります。
普通、ボタンを押すと、そのマクロが登録されているファイルを開いてしまいますよね？
では、個人用マクロブックにマクロを登録した場合、
ボタンが押される度に、個人用マクロブックが開いてしまうのか？
答えは、 NO です。
個人用マクロブックの場合、EXCELの起動と同時に裏で立ち上がる為、前面には
現れません。
ボタンが押されようと、常に裏で立ち上がっている為、目立ちませんし、気づきにくいです。
この特性が、ウィルスにとっては好都合なのか、マクロウィルスに利用される事があります。
ここで、まず、ウィルスチェック!
自分専用のパソコンで、他に使う人はいない、かつ、マクロなんか作ったこともない、と言う場合、
個人用マクロブックはあるはずがないのです。 が、 もしあったとしたら、 ウィルスかもしれません。
個人用マクロブックが既にあるか、確認する方法
ご自分のパソコンの中に、 Personal.xls と言うファイルがないかどうか、検索してみて下さい。
あったとすれば、 XLSTART と言うフォルダの中にあったはずです。
この XLSTART と言うフォルダは、 EXCELの起動と同時に自動的に立ちあがるファイルを
入れておく為のフォルダで、
基本的には、からっぽ だと思います。
Personal.xlsが無くて安心した方も、 XLSTART と言うフォルダを検索して見つけて下さい。
ここに何か別のファイルがあった場合、怪しいファイルかも知れません。
（EXCELをPDFに変換するソフト等をインストールしている場合は、ここにそのソフト用の
ファイルがインストール時に作成されている事もありますが）
このフォルダにあるファイルは、EXCEL起動時に自動的に立ち上がる為、ウィルスにとっては
好都合な場所なのでしょう。
逆に、EXCELを立ち上げる時、自動的に毎回立ち上がって欲しいファイルを、このフォルダに
入れておく、と言う使い道もありますが。
会社などで、複数の人間で共有しているパソコンの場合、個人用マクロブックがあったとしても
それは、誰かが作ったマクロかもしれませんので、安易に、ウィルスだ、削除だ、と言った軽はずみ
な行動はできないかもしれません。
（削除しちゃってから、「せっかく作ったのに」 とそのマクロの作者から恨まれないようにしましょう）
しかし、マクロの内容を見て、「どう考えても、ウチの会社にこんな複雑なマクロを作れるヤツは
いねえよ」 と言える場合、それは、誰かが作ったマクロ、なんかじゃなくて、ウィルスかもしれません。
（マクロの内容の見方）
ツール ＝＞ マクロ ＝＞ Visual Basic Editor の順にクリック
すると、このような画面が出ます。
左側はWINDOWSのエクスプローラーと同じと考えて下さい、そして、各フォルダに怪しいマクロがないか
片っ端から開いて見て下さい。（ただし各フォルダは、ダブルクリックしないと開きませんので注意）
右側に、その中身であるマクロが表示されます。
これは、素人が作ったものではないな、 と思えるような複雑な式、など打ってあったら、
ウィルスかもしれません。
（マクロの得意な人がいるなら、その人が作ったのかもしれませんが）
さらに
このように、パスワードを掛けて開けないようにしてあったりすると、ますます怪しいかもしれません。
（アドインの登録等をしてあれば、パスワードの画面が出て開けない、事はありますが、
そもそも、自分はアドインなんて知らん、 そんなもの登録したことはないぞ、という場合は、
疑う価値があるかもしれません）
（ただし、EXCELをPDFに変換するソフト、とかをインストールしてる場合は、そのソフトが勝手にインストールした
アドインかもしれませんので、一概に、ウィルスだ、怪しい、とか言い切れませんが）
そもそも、左側にエクスプローラー見たいなのが、出ないよ、と言う人は
表示＝＞プロジェクトエクスプローラー の順に クリックして下さい。
それでも、表示が、左にエクスプローラー、右にマクロの表示、 と言う風に
ならないんですけど、 と言う方、いらっしゃると思います。
こんな風になってしまう方
この状態で
何も無い、白い所で、右クリックして下さい。
そして、「ドッキング可能」をクリック
これで、左側に、スパッと画面が寄る人と、 場合によっては、上に寄ってしまう人もいると思います。
直す方法はあるのですが、ここでは、配置が左右だろうと、上下だろうと、まだ、こだわる必要は
ないので、この先、必要な時点で説明したいと思います。
次に
このように画面全面的に表示されてしまう方。
これは、単に、ウインドウが最大化されているだけです。
画面最上右隅に このようなボタンがあると思います。
元に戻すボタンは、真ん中のボタンですが、下の段の 真ん中のやつをクリックして下さいね
上の段のをクリックしてしまうと、このマクロの画面自体がサイズが変わるだけで、なんの意味もありませんし
解決になりません
これで、エクスプローラーが、めでたく左に寄り、右側は、灰色のまま、だとしましょう。
こんな感じですね
これで、表示されているもの、全て一つ一つダブルクリックしていくと、
こんな感じで、右側が開く方は、単に右側のウインドウが最大化されていないだけです。
私の上記の説明では、最大化している画面を使っていますが、最大化するかどうかは、
個人の好みでどうぞ。
さて、これで、今回は、ここまでとしますが、
みなさん、マクロウィルスには、くれぐれも注意して下さいね。
次回は、個人用マクロブックへの登録の仕方と、ボタンの更なるグレードアップの方法を
お伝えしたいと思います。