夫を家計管理に巻き込むことに成功した意外な方法[3]の続きです。
お風呂掃除と車の運転をやめ、夫に任せることができるようになった私は、少しずつ、弱音を吐けるようになっていったようです。
私は、本を読むことが大好きでした。エクセルも大好きでした。でも、複視という症状は、そのふたつから快適さを奪ってしまいました。
どこからどこまでが1行なのかわかりません。ダブって見える上に、そのふたつの映像は平行ではなく、斜めに交わっているのです。しばらく見ていると、ひとつに見えてはくるのですが…。
エクセルで家計簿をつける時には、レシートと画面を、時にはキーボードを、交互に見なければなりませんが、視線を移すたびにピントが合わなくなるので、いちいち時間がかかってしまいます
家計簿をつける作業が、すっかりイヤになってしまった私は、夫にこう言いました。
「家計簿、やめてもいい」
そうしたら、夫はなぜか嫌がるのです。私も本当は、家計簿自体はつけ続けたかった。問題は、視線を動かすとつらいということだけ。
なので、こんな提案をしてみましたよ。
「レシートを読み上げてくれれば、続けてもいいよ」
夫が受け入れてくれたので、この時から、家計簿つけもふたりの仕事になりました
だんだん気づいたのは、夫は「自分事」になってしまうと、当然のこととしてどんどん自分でやるようになる、ということ
ひとりで家計簿つけをしていた時はつい後回しにすることもあったけれど、今では後回しなんて、したくてもできません
複視の症状は、今ではずいぶんよくなりました。車の運転は、やはり無理ですけれどね
夫を家計管理に巻き込むことに成功した意外な方法[5]に続きます。