読書雑記

読書雑記

読書日記。

ほとんど自分のためのものです。



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三宅香帆さんが薦めていたので、読んでみたらとても良い本でした。

カウンセリングとは何か、という問いと筆者の答えを通じて、カウンセリングのみならず、心とは何か、心の非常時とは何か、自己(身体含む)や世界と心の関わり、生活や人生の危機をどう乗り越えていくのかなどについて、いろんなことを教えてくれます。

カウンセリングに少しでも興味があれば、専門家(を志す人)でなくても、(今のところ)カウンセリングは自分には関係ないと思っている人でも、得るものはたくさんあると思います。

ためになるというのもありますが、カウセリングの事例やカウンセリングを不思議の国に例えて説明を進めていく手法など、単純に読んでいて面白い本です。ユーザー(カウンセリングを利用する人を本書ではこう呼びます)の物語を紡ぐのが、カウンセラーの仕事であるとすれば、優れたカウンセラーの書いたものが面白いのも納得です。

実際のカウンセリングにおいて、転移といって、ユーザーの人生の中で反復された人間関係がカウンセラーとの間でも再現されることがあるそうですが、愛情や信頼といったポジティブな感情のみならず、憎悪や不信といったネガティブな感情も受け止めなければならないカウンセラーの仕事は本当に厳しいものだと思います。昔読んだ河合隼雄さんの本に、一緒に死にたくなったり、自身もカウンセリングを受からと書いてありましたが、よくわかります。

今年1冊目の本にして既にベスト本の予感です。



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芦川さんの何ともいえない描写が絶妙です。
こういう本を続けて読むのは耐えられないですが、芦川さんのような人に遭遇した時の免疫になると思います。



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後半まで事件の糸口が全くつかめない。

それでいて、全く退屈しない。




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物理学や化学に関する難しい記述もところどころ出てきますが(SFですからね)、そこは我慢しても面白かったです。
中国人作家の本を読んだのは、ユン・チアンの『ワイルド・スワン』以来かも。



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話が面白くなるための物語鑑賞「五つの技術」は以下のとおり。
①比較「他の作品と比べる」
②抽象「テーマを言葉にする」
③発見「書かれていないものを見つける」
④流行「時代の共通点として語る」
⑤不易「普遍的なテーマとして語る」

第一部の技術解説編に続く第二部の応用実践編では、ブックレビューとしても楽しく、読みたくなる本をたくさん紹介してくれる。