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恐怖の砂 Ice Cold In Alex

"Ice Cold In Alex"(邦題:恐怖の砂)
1958年 イギリス映画
監督:J・リー・トンプソン
出演:ジョン・ミルズ、シルヴィア・シムズほか

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舞台は1942年のリビア砂漠。
赤十字マークをつけた戦地用の救急車で、トブルクからアレキサンドリアを目指して砂漠をゆくこの人たち。

この少し前のこと。
1940年。
電撃戦でのドイツ軍の快進撃ぶりを目にした枢軸国イタリア。
居てもたってもいられず参戦することにして、とりあえず植民地にしていたリビアを起点に北アフリカから中東を制圧しようとしたのですが、精鋭イギリス軍の返り討ちにあいフルボッコにされて敗走。
そんなイタリア軍を救援にやってきたのがドイツ・アフリカ軍団。
名前はなんとなく強そうですが、イギリス軍に比べるとはるかに小規模な彼らです。
フランスやベルギーとは違ってイギリス軍は少々手強い相手ですし、果たして・・・

と思ったら、ロンメル将軍に率いられたドイツ軍は、数的な劣勢をものともせずイギリス軍に連戦連勝。リビア領内からイギリス軍を追い出し、重要拠点であったトブルクも攻略。ついにエジプト領まで攻め込みました。
目指すは軍港アレキサンドリア。
ここがドイツ軍の手に落ちたら万事休すです。

と、まあ、そんな状況で、陥落目前のトブルクから逃げ遅れた従軍看護婦2名を、救急車の赤十字マークのもとでイギリスの勢力範囲にあるアレキサンドリアまで送り届けるのが今回のミッションです。
ドイツ軍がすんなり通してくれるかというと問題大ありなのですが、とにかく行くしかない。
ジョン・ミルズ演じる主役のアンソン大尉は、酒好きで少々自堕落な男。
ピュー軍曹と2人でミッションを務めるはずが、ジンに釣られて見知らぬ南アフリカ将校まで同行させてしまうようないい加減なヤツ。

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ジョン・ミルズはヘイリー・ミルズのお父さんですね。
ヒロインを演ずるシルヴィア・シムズは他にこれと言った作品があまり無いようですが、この映画ではなかなかキュートです。

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それはともかく。

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映画のほぼ全編にわたって道なき砂漠をゆくパリ・ダカール・ラリーのような状態。
敵がいなくても十分ヤバイ。
上れない砂丘あり、エンジンのオーバーヒートありで、進むだけでも命がけです。

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赤十字をつけていても、ドイツ軍に見つかるとやっぱりヤバイ。

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追ってくる「ドイツ軍」は、よく見るとちょっとアレで、M3・・・まあいいやw

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余談ですが、集結している「ドイツ軍」の戦車も、どう見てもセンチュリオn(ry

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余談ついでに、戦後生まれの車が見切れているシーンもところどころあります。

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この危険な砂漠をゆくアンソン大尉の心の支えは、アレキサンドリアで待っているはずのキンと冷えたビールだったのでした。
だから、このタイトル"Ice Cold In Alex"なんですね。「アレキサンドリアにある、凍るくらいに冷えたビール」と。

タイトルのビールについてですが、猛暑の砂漠の果てにある冷え冷えのビールだから特別だというだけでなく、イギリスでは一般にビールを冷やさないということも念頭に置くと味わい深いように思われます。
邦題の「恐怖の砂」は、米国での本作のタイトル"Desert Attack"によるものでしょう。内容的には合っているのかもしれないけれど、ちょっと興趣に欠けますね。

ドカンドカンと撃ち合うわけでもない地味な作品で125分の長尺ですけれど、観終わったあとにはすがすがしいものが残ったりもするのでした。
やっぱりこれはビールがうまい時期に観るといいでしょう。
寒い季節だと、せっかくのビールもあまりうまそうに見えないからね。


ちょっと追記。

センチュリオン戦車が出てくるシーン、どうやって撮ったのか気になります。
リビア砂漠ロケのときに撮ったとしたら、すでに独立していたリビアで、当時のイギリス軍の現役戦車にドイツ軍のマークをつけて撮影ということなんでしょうか?
どう撮ったとしても結構苦労していそうなのに、遠方からほんの数秒ですからね。贅沢です。
イギリス国内で砂漠風に仕立てて撮ったのかな。


もうひとつ。もはや余談の余談です。

このタイトル、訳すのがなかなか難しい代物です。
省略を全部補うと、"Ice Cold Beer(Lager) in Alexandria"ということなんでしょう。
しかし、こう書くと無粋になってしまう。
まず、アレクサンドリアをアレックスと呼ぶことで、当地におけるイギリスの本拠地に対する親しみを込めたニュアンスが出ています。
砂漠の猛暑との対比で、"Ice Cold"という感覚的な言葉を引き立てているところに、Beerという言葉がつくとその鋭さが弱まってしまいます。劇中でも砂漠の真ん中でジンを飲んでいるから、同じアルコールとしてビールが飲めるかどうかってのはそんなに重要じゃない。冷たいことが大事なのです。
さらに、この映画を映画館で観るであろうイギリス人は、常温のビールを飲んでいます。
しかし、40℃の砂漠で常温のビールというのはとても切ない。せっかくのビールなのに。
それが、アレキサンドリアに行けば冷えたビールが飲めるわけです。
したがって、アレキサンドリアとビールの結びつきに特別な意味があります。

日本語訳をさらに難しくしているのは、Ice Coldが、必ずしも「氷で冷やす」ことを意味しているとは限らない点です。
先に述べましたように、イギリス人は普通はビールを冷やさない。
そして、冷えているビールのことを"Ice Cold"と表現することがあります。
冷えていることが特別だからですね。
また、これは想像ですが、冷蔵庫登場の前は、常温より冷たくするときには氷で冷やしたことの名残で、飲み物が冷えていることを表現するときに"Ice Cold"というのでしょう。

映画の中でも、ビールに氷を入れたりはしません。
また、冷蔵庫は19世紀にはすでに実用化されており、第二次大戦当時にはもうあったから、わざわざ氷で冷やす必要はありませんでした。

だから、このタイトルを「氷で冷やしたビール」と訳すのは、厳しいことを言えば誤訳ですね。
「アレキサンドリアの冷えたビール」が直訳の正解、でしょうかw
こう訳すと台無しなんですけどね。

ローズテイル

あとは登場を待つしかありません。
祈るばかりです。

まぶしくありませんように。
うるさくありませんように。
余計な芸能人タイアップがくっついていませんように。
潜確だらけで「何か潜んでいますよご主人さま」なんて言いませんように。
今度こそ甘デジも用意してありますように。
どんな新機種もクソ台にしてしまう雑食系ホールに導入されませんように

怒りの質

ミラクルカーペットで、「おい!なんでそこで横にもれるんだよ!!!11」と怒っているときと、
ソヨリーナで「おい!なんでアタッカーに入らないんだよ!!!11」と怒っているときとでは、怒りの質が違います。
前者は本気で怒っているとは限りませんが、後者はマジブチ切れです。