甘デジの変貌(最終回)
いい加減に忘れかけていたシリーズですが、予定通り最終回を書いてしまおうと思いますw
最後のテーマは、「確変率」です。
甘デジは、当初は同機種のミドルより確変率が低いのが普通でした。
それはなぜか?
ちょっと答えが見え透いているようには思うのですが、ここで少し回り道をしたいと思います。
<確変とは何か?>
まず、確変の本質について。
パチンコの確変は、要するに、次の大当たりが約束されている状態です。
マリンちゃんは正直者です。
もう1回大当たりするオマケがついた大当たりが、確変大当たりですね。
ゼロベースで考えると、「もう1回大当たりするオマケ」がつくくらいなら、なぜ今すぐに2回分の玉を出してはいけないのか?という疑問が湧いてもいいでしょう。
確変の本質のひとつが、ここにあります。
すなわち、「大当たりの出玉を小分けにして供給する」という点。
パチンコは、玉の増減で勝敗が決まるのですから、初当り1回に対する出玉数はほぼ一定です。
大当たりする確率が同じままで出玉が多くなると、スタートチャッカに入る割合を下げるしかない。
逆に大当たりする確率が同じままで出玉を少なくすると、スタートチャッカに入る割合を上げるしかない。
(あるいは、お店の取り分を多くするしかないw)
とにかく、大前提として、初当り確率に応じて出玉数は決まっています。
より正しくは、平均出玉数が決まっているというべきでしょう。
確変率を高くすると、確変大当たりが増えるのですから、連荘数が増える。
しかし、大前提として平均出玉数は同じままなので、1回あたりの出玉数を減らすしかありません。
MAXタイプが高確変率との相性が良い理由がここにあります。
1回あたりの出玉数を多少減らしても、ミドル機種と同等くらい出せる。
だから、確変で連荘してたくさん出玉が得られる機種というイメージに合致します。
実際には、大当たり確率が低くなっているのでたくさん玉を出せるということなんですが、確変で大連荘する機種というイメージにすり替えているのですね。
<甘デジの確変率>
さて、甘デジの確変率が低かった理由が、ここにあります。
甘デジは1/100程度ですから、出玉は大当たり1回あたり1400個くらいのものです。
もともと少ない出玉を何回にも分けて出したら出玉感が損なわれてしまいます。
確変率を高めても大して連荘しないで終わる割合が高いのですから、むしろ出玉の少なさが印象に残る恐れが強い。
そんなわけで、確変率にこだわるよりも、むしろ安定した出玉感を選択したのが初期の甘デジでした。
ゆえにマジメスペックが多かったとも考えられます。
初代北斗の拳STVが、20%という高割合で2R突確STを装備していたのも、4R大当たり1回の出玉を確保することと、1/80という表面上の甘さと、さらには45回転分の電サポとを同時に成立させるためでした。
確変率を下げ、ラウンド振分によって平均出玉数を下げてバランスさせていたわけです。
STは直感的に実態以上の連荘を期待させますから、お客には確変連荘率が低いことは認識されにくかったでしょう。
確変率が高めだった機種としては、島耕作甘デジというのもありました。
あれはアタッカー賞球の表示が誤解を招きやすい(というか、狙っていたと思いますが)せいもあって、甘い機種であるかのように勘違いさせましたね。
甘デジの確変率を高めると危険なまでに出玉を減らすことになる。
この問題を解決したのが京楽の歌舞伎剣でした。
<歌舞伎剣の登場>
直前に出たプロゴルファー猿の甘デジが、ミドルよりも確変率を下げてあった(2R通常が増えたw)のに対し、歌舞伎剣は80%近い確変率であって、しかも7R大当たりばかりか15R大当たりまであるという大盤振る舞いでした。
もちろん、バランスする点は1/100の甘デジのレベルですから、平均出玉数は従来通りです。
歌舞伎剣は、出玉を得られない2R大当たりを大幅に増やすことで平均出玉数を落ち着かせました。
また、時短を10回転と、当時としてはかなり少ないラインまで削ってありました。
結果、プロゴルファー猿とは比較にならないほど歌舞伎剣は成功しました。
2Rがやたらに多いものの、7Rなら従来の甘デジと同じくらい玉が出ますし、2Rの場合でも確変である可能性が高いので、出玉がない大当たりだったという喪失感を与えにくかったのでしょう。
ここでのスペック面での京楽の攻めは成功しました。
なお、同時期(やや後)に出た義経物語QKWは、2R通常ありのバトルスペックというのは共通していても、プロゴルファー猿とも歌舞伎剣とも異なるコンセプトでした。義経物語の確変率の中途半端さはプロゴルファー猿に近かったものの、15R大当たりを引けば勝てるということで、確変継続ばかりでなく一発勝利の可能性があるという遊技性が特徴でした。余談ですな。
歌舞伎剣のバトルスペックウケた理由をスペックに求めるならば、やはり大当たり1回の出玉を減らすことなく確変滞在時間を長くしたことによるんじゃないでしょうか。
確変中の大当たり確率を極端に低くするわけでなく、単に2R確変の割合を増やしたことによるのですけれどね。
ウルトラマンやウルトラセブンのようなバトルスペックの演出&スペックを手軽に体験できるのも良かったのでしょう。
歌舞伎剣の成功により、甘デジの高確変率機種の可能性が見えてきました。
ニーズは確実に存在していたのです。
ただ、その受け皿になる機種が無かっただけで。
確変率アップ。
甘デジにとって、大きな転換点が訪れました。
(つづく)
最終回といいながら、長くなってきたので一旦切りますw
もうちょっと寄り道しながら書きたいのですよ。
まだ終われない!(こずえ風)
最後のテーマは、「確変率」です。
甘デジは、当初は同機種のミドルより確変率が低いのが普通でした。
それはなぜか?
ちょっと答えが見え透いているようには思うのですが、ここで少し回り道をしたいと思います。
<確変とは何か?>
まず、確変の本質について。
パチンコの確変は、要するに、次の大当たりが約束されている状態です。
マリンちゃんは正直者です。
もう1回大当たりするオマケがついた大当たりが、確変大当たりですね。
ゼロベースで考えると、「もう1回大当たりするオマケ」がつくくらいなら、なぜ今すぐに2回分の玉を出してはいけないのか?という疑問が湧いてもいいでしょう。
確変の本質のひとつが、ここにあります。
すなわち、「大当たりの出玉を小分けにして供給する」という点。
パチンコは、玉の増減で勝敗が決まるのですから、初当り1回に対する出玉数はほぼ一定です。
大当たりする確率が同じままで出玉が多くなると、スタートチャッカに入る割合を下げるしかない。
逆に大当たりする確率が同じままで出玉を少なくすると、スタートチャッカに入る割合を上げるしかない。
(あるいは、お店の取り分を多くするしかないw)
とにかく、大前提として、初当り確率に応じて出玉数は決まっています。
より正しくは、平均出玉数が決まっているというべきでしょう。
確変率を高くすると、確変大当たりが増えるのですから、連荘数が増える。
しかし、大前提として平均出玉数は同じままなので、1回あたりの出玉数を減らすしかありません。
MAXタイプが高確変率との相性が良い理由がここにあります。
1回あたりの出玉数を多少減らしても、ミドル機種と同等くらい出せる。
だから、確変で連荘してたくさん出玉が得られる機種というイメージに合致します。
実際には、大当たり確率が低くなっているのでたくさん玉を出せるということなんですが、確変で大連荘する機種というイメージにすり替えているのですね。
<甘デジの確変率>
さて、甘デジの確変率が低かった理由が、ここにあります。
甘デジは1/100程度ですから、出玉は大当たり1回あたり1400個くらいのものです。
もともと少ない出玉を何回にも分けて出したら出玉感が損なわれてしまいます。
確変率を高めても大して連荘しないで終わる割合が高いのですから、むしろ出玉の少なさが印象に残る恐れが強い。
そんなわけで、確変率にこだわるよりも、むしろ安定した出玉感を選択したのが初期の甘デジでした。
ゆえにマジメスペックが多かったとも考えられます。
初代北斗の拳STVが、20%という高割合で2R突確STを装備していたのも、4R大当たり1回の出玉を確保することと、1/80という表面上の甘さと、さらには45回転分の電サポとを同時に成立させるためでした。
確変率を下げ、ラウンド振分によって平均出玉数を下げてバランスさせていたわけです。
STは直感的に実態以上の連荘を期待させますから、お客には確変連荘率が低いことは認識されにくかったでしょう。
確変率が高めだった機種としては、島耕作甘デジというのもありました。
あれはアタッカー賞球の表示が誤解を招きやすい(というか、狙っていたと思いますが)せいもあって、甘い機種であるかのように勘違いさせましたね。
甘デジの確変率を高めると危険なまでに出玉を減らすことになる。
この問題を解決したのが京楽の歌舞伎剣でした。
<歌舞伎剣の登場>
直前に出たプロゴルファー猿の甘デジが、ミドルよりも確変率を下げてあった(2R通常が増えたw)のに対し、歌舞伎剣は80%近い確変率であって、しかも7R大当たりばかりか15R大当たりまであるという大盤振る舞いでした。
もちろん、バランスする点は1/100の甘デジのレベルですから、平均出玉数は従来通りです。
歌舞伎剣は、出玉を得られない2R大当たりを大幅に増やすことで平均出玉数を落ち着かせました。
また、時短を10回転と、当時としてはかなり少ないラインまで削ってありました。
結果、プロゴルファー猿とは比較にならないほど歌舞伎剣は成功しました。
2Rがやたらに多いものの、7Rなら従来の甘デジと同じくらい玉が出ますし、2Rの場合でも確変である可能性が高いので、出玉がない大当たりだったという喪失感を与えにくかったのでしょう。
ここでのスペック面での京楽の攻めは成功しました。
なお、同時期(やや後)に出た義経物語QKWは、2R通常ありのバトルスペックというのは共通していても、プロゴルファー猿とも歌舞伎剣とも異なるコンセプトでした。義経物語の確変率の中途半端さはプロゴルファー猿に近かったものの、15R大当たりを引けば勝てるということで、確変継続ばかりでなく一発勝利の可能性があるという遊技性が特徴でした。余談ですな。
歌舞伎剣のバトルスペックウケた理由をスペックに求めるならば、やはり大当たり1回の出玉を減らすことなく確変滞在時間を長くしたことによるんじゃないでしょうか。
確変中の大当たり確率を極端に低くするわけでなく、単に2R確変の割合を増やしたことによるのですけれどね。
ウルトラマンやウルトラセブンのようなバトルスペックの演出&スペックを手軽に体験できるのも良かったのでしょう。
歌舞伎剣の成功により、甘デジの高確変率機種の可能性が見えてきました。
ニーズは確実に存在していたのです。
ただ、その受け皿になる機種が無かっただけで。
確変率アップ。
甘デジにとって、大きな転換点が訪れました。
(つづく)
最終回といいながら、長くなってきたので一旦切りますw
もうちょっと寄り道しながら書きたいのですよ。
まだ終われない!(こずえ風)