甘デジの変貌(5)
今回は甘デジ専門店の話としていますが、専門店でなくとも、甘デジの設置比率が通常よりも高い店は、多かれ少なかれ該当した話じゃないかと思います。
甘デジ専門店がぶつかった壁・その1
甘デジ専門店がぶつかった壁、というのは、業界の方ならすぐに察しがつくと思います。
第一に、普通の店とは違って甘デジで店の全部の利益を上げる必要があった、という問題です。
MAXとかミドルの海とかありませんからね。
甘デジだと、初当りまでに平均してせいぜい6~7kまでの投資でしょう。
その後は持ち球遊技になります。
従って、等価ボーダーを超える釘、すなわち球が増えていく釘調整をすると、時間をかけて粘る客は、午前中には既に投資を終えてひたすら球が増えるばかりのプロセスに入ってしまいます。持ち球で打てる状態になってから閉店までまだ10時間とかあるわけですから、換金率関係なく等価ボーダー超えの釘では店が赤字になる恐れ大です。
ゆえに、ホールが甘デジで利益を確保するには、等価ボーダー割れの台が大半を占める状態でなくてはなりません。
甘デジ専門店で打ったことがある人は、その意外なまでの釘のきつさに閉口したことがあるんじゃないでしょうか。
遊べるパチンコ店のはずが、苦痛を味わうばかりというのでガッカリした人が多かったはずです。
折りしも1パチが台頭してきた頃で、4円貸し甘デジ専門店はあっと言う間に行き詰まってしまったかと思います。
甘デジ専門店がぶつかった壁・その2
甘デジは人気機種が少ないというのも問題でした。
確かに萌えよ剣とか海SADとか、それなりの人気機種はあったのですが、2007年当時のSANKYOや京楽は、ミドルのヒット機種を甘デジにしていませんでした。水戸黄門、冬ソナ、仕事人、エヴァ(ビスティですが)など。
定番機種がミドルと違う→甘デジファンという限られた層にアピールする店。
甘デジ専門店は、ミドル~MAXが設置してある店とは住み分けするしかありませんでした。
しかし、そういうお店はミドルだけじゃなく甘デジも設置してありましたね。
そして、甘デジで積極的に粗利を確保する必要が無かったので、甘デジ専門店より釘は良かった。
甘デジ専門店とは、主要機種が無くて釘は辛い店、ということになってしまいました。
甘デジ専門店がぶつかった壁・その3
甘デジ専門店は、換金率においては比較的低換金だったんじゃないでしょうか。
先に述べたように、換金率に関わらず釘はきつくするしかありませんでした。
お店の都合でいえば、甘デジ専門店は、本来は等価交換との相性が良いはずです。
でも、等価交換の甘デジ専門店なんてほとんど無かったかと思います。
そもそも、甘デジ専門店となった店は、もともと小規模で不振な店だったのをリニューアルしたのが多かったかと思います。閉店したスロ専の店を改装した店もありました。
等価交換は、薄利営業とせざるを得ないので大規模で高稼働の店との相性が良い一方、小規模な店との相性がよくありませんよね。
また、甘デジ専門店という射幸性を犠牲にしたスタイルで等価交換というのは、お客にしてみればピンとこないものだったでしょう。
そんなわけで、甘デジ専門店は、どちらかというと交換率を下げる方向で利益を取りにいった店が多かったと思います。私の打った限りでは、2.0~3.3円くらいの幅で、2.5~3.0円が多かったです。
しかし、等価店みたいな釘です。お客は置いてきぼりですね。
甘デジ専門店がぶつかった壁・その4
甘デジ専門ではやっていけないとなると、何らかの転換が必要です。
では、どう転換するか。
不振だった店をテコ入れするために甘デジ専門にした店ですから、改めてMAXやミドルの話題機種を少々入れたところでいずれジリ貧です。
また、もともと小さな店です。
一部を低玉貸しにすると店内がチマチマと細分化された状態になり、いずれのコーナーも魅力に欠けるものになりやすいという問題がありました。人件費を減らしたいのにオペレーションが煩雑化するのも厄介です。
従って、甘デジ専門店ではやっていけないと判断した時点で、取りうる選択は恐らく2つだけだったのでしょう。
廃業か、さもなくば全台低玉貸しです。
甘デジ人気の陰り
2007年夏以降、パチンコ界の流れは変わりました。
甘デジが脚光を浴びたのは2007年前半だったように思います。
義経、慶次、パトラッシュが登場し、2007年夏以降は射幸性の高い機種が注目を浴びるようになります。
また、この頃からニューギン、大一、高尾などを中心として本格的に潜確が採用されるようになりました。
その一方で、1パチが急速に伸びてきて、甘デジを打つことによって負け金額を減らしていた層が1パチへと移動していきました。
こうした中、拡大した4円貸し甘デジシマは、一転して縮小へと向かいました。
2007年後半から2008年前半にかけて、甘デジは次第に減少していきました。
また、同時期に、パチスロと羽根物の設置台数は大幅に減らされました。
射幸性を求める人はMAXタイプ。
人気機種を求める人はCMでよく見る機種。
新機種なら何でもいい人は潜確機種。
負け金額を抑制したい人は1パチ。
こんな住み分けになって、4円貸し甘デジの存在意義は希薄になりました。
(つづく)
甘デジ専門店がぶつかった壁・その1
甘デジ専門店がぶつかった壁、というのは、業界の方ならすぐに察しがつくと思います。
第一に、普通の店とは違って甘デジで店の全部の利益を上げる必要があった、という問題です。
MAXとかミドルの海とかありませんからね。
甘デジだと、初当りまでに平均してせいぜい6~7kまでの投資でしょう。
その後は持ち球遊技になります。
従って、等価ボーダーを超える釘、すなわち球が増えていく釘調整をすると、時間をかけて粘る客は、午前中には既に投資を終えてひたすら球が増えるばかりのプロセスに入ってしまいます。持ち球で打てる状態になってから閉店までまだ10時間とかあるわけですから、換金率関係なく等価ボーダー超えの釘では店が赤字になる恐れ大です。
ゆえに、ホールが甘デジで利益を確保するには、等価ボーダー割れの台が大半を占める状態でなくてはなりません。
甘デジ専門店で打ったことがある人は、その意外なまでの釘のきつさに閉口したことがあるんじゃないでしょうか。
遊べるパチンコ店のはずが、苦痛を味わうばかりというのでガッカリした人が多かったはずです。
折りしも1パチが台頭してきた頃で、4円貸し甘デジ専門店はあっと言う間に行き詰まってしまったかと思います。
甘デジ専門店がぶつかった壁・その2
甘デジは人気機種が少ないというのも問題でした。
確かに萌えよ剣とか海SADとか、それなりの人気機種はあったのですが、2007年当時のSANKYOや京楽は、ミドルのヒット機種を甘デジにしていませんでした。水戸黄門、冬ソナ、仕事人、エヴァ(ビスティですが)など。
定番機種がミドルと違う→甘デジファンという限られた層にアピールする店。
甘デジ専門店は、ミドル~MAXが設置してある店とは住み分けするしかありませんでした。
しかし、そういうお店はミドルだけじゃなく甘デジも設置してありましたね。
そして、甘デジで積極的に粗利を確保する必要が無かったので、甘デジ専門店より釘は良かった。
甘デジ専門店とは、主要機種が無くて釘は辛い店、ということになってしまいました。
甘デジ専門店がぶつかった壁・その3
甘デジ専門店は、換金率においては比較的低換金だったんじゃないでしょうか。
先に述べたように、換金率に関わらず釘はきつくするしかありませんでした。
お店の都合でいえば、甘デジ専門店は、本来は等価交換との相性が良いはずです。
でも、等価交換の甘デジ専門店なんてほとんど無かったかと思います。
そもそも、甘デジ専門店となった店は、もともと小規模で不振な店だったのをリニューアルしたのが多かったかと思います。閉店したスロ専の店を改装した店もありました。
等価交換は、薄利営業とせざるを得ないので大規模で高稼働の店との相性が良い一方、小規模な店との相性がよくありませんよね。
また、甘デジ専門店という射幸性を犠牲にしたスタイルで等価交換というのは、お客にしてみればピンとこないものだったでしょう。
そんなわけで、甘デジ専門店は、どちらかというと交換率を下げる方向で利益を取りにいった店が多かったと思います。私の打った限りでは、2.0~3.3円くらいの幅で、2.5~3.0円が多かったです。
しかし、等価店みたいな釘です。お客は置いてきぼりですね。
甘デジ専門店がぶつかった壁・その4
甘デジ専門ではやっていけないとなると、何らかの転換が必要です。
では、どう転換するか。
不振だった店をテコ入れするために甘デジ専門にした店ですから、改めてMAXやミドルの話題機種を少々入れたところでいずれジリ貧です。
また、もともと小さな店です。
一部を低玉貸しにすると店内がチマチマと細分化された状態になり、いずれのコーナーも魅力に欠けるものになりやすいという問題がありました。人件費を減らしたいのにオペレーションが煩雑化するのも厄介です。
従って、甘デジ専門店ではやっていけないと判断した時点で、取りうる選択は恐らく2つだけだったのでしょう。
廃業か、さもなくば全台低玉貸しです。
甘デジ人気の陰り
2007年夏以降、パチンコ界の流れは変わりました。
甘デジが脚光を浴びたのは2007年前半だったように思います。
義経、慶次、パトラッシュが登場し、2007年夏以降は射幸性の高い機種が注目を浴びるようになります。
また、この頃からニューギン、大一、高尾などを中心として本格的に潜確が採用されるようになりました。
その一方で、1パチが急速に伸びてきて、甘デジを打つことによって負け金額を減らしていた層が1パチへと移動していきました。
こうした中、拡大した4円貸し甘デジシマは、一転して縮小へと向かいました。
2007年後半から2008年前半にかけて、甘デジは次第に減少していきました。
また、同時期に、パチスロと羽根物の設置台数は大幅に減らされました。
射幸性を求める人はMAXタイプ。
人気機種を求める人はCMでよく見る機種。
新機種なら何でもいい人は潜確機種。
負け金額を抑制したい人は1パチ。
こんな住み分けになって、4円貸し甘デジの存在意義は希薄になりました。
(つづく)