甘デジの変貌(3)
つづき。
第3部です。
2007年を振り返るところがしつこく続きますからね。
三洋物産:
三洋はスーパー海物語IN沖縄SADの1機種のみ。
そば屋の源さんやスーパーわんわん楽園の甘デジは、三洋直営店以外には設置されなかった非売品でした。
海の甘デジのニーズがあると認識されていたわりに実際の機種が少なかった当時。
そこに真打登場です。
黄色い海というわかりやすいルックスで認知度も抜群でしたね。
15Rの一発があるスペックも人気でした(滅多に15Rは出ないけど)。
他の機種も買わないといけないだの何だのあれやこれやのゴニョゴニョで、中古価格の高騰でも話題になりました。
ところで、この年か、あるいは前年に三洋の甘デジの方針は一変したように見えます。
以前は海以外の機種で甘デジを出していたのが、この年以降は甘デジは海しか作らない(しあわせだなあという例外もありますが)と転換しましたよね。
また、三洋のこの動きに呼応して、各社の甘デジに対する認識も変わっていたのだろうと思われます。
たった1機種で業界を動かしてしまったわけですね。
高尾:
昇竜、侍ジャイアンツ、プラチナV、子連れ狼BS、フィンガー5、カイジ、マギーイリュージョン。
一般電役の昇竜と遅れて登場した子連れ狼を除くと、いずれも曲者ぞろいです。
業界ナンバーワンの眩しさを誇る侍ジャイアンツ。
小当たり大活躍の変態プラチナV。
侍ジャイアンツの潜確性能を一段を邪悪にして激辛にしたカイジ。
ラウンド振分けを多彩にして遊技性を研究したフィンガー5。
何がしたかったのかよくわからないマギー。
演出こそ現在とは傾向が違いますが、本質的に高尾がぶれていないことは確かですw
中でも、カイジが意外なまでにヒットしたのが、これ以降の高尾の方向性を決定付けたのかもしれません。
すなわち:遊びはマジメになんかやらない。取れるものはありがたく頂戴する。その代わりワクワクドキドキは過剰なまでに提供する。いわば三洋の台に飽き足らないお客のために先鋭化していったわけです。
豊丸:
歌舞鬼ノ国、ドラゴン伝説2、熊田曜子。
こうして並べてみると、翌年以降の豊丸の低迷(敢えてこう言いたい)もよくわかります。
これまで見てきた各社の問題意識に呼応するようなものが見えません。
別スペックとしての甘デジを出していただけです。
甘デジのスペックとしては中庸で、特に主張はありません。
さりとて、保守的であろうという強い意志があるわけでもない。
この豊丸の甘デジに対する姿勢は、実はずっと後まで続くのですが。
西陣:
キャッツアイ、猿の惑星、海百景(小野真弓)、裸の大将、球界王、マスク。
なんというか、タイアップが独特でした。
オリジナルのはずの海百景と球界王ですら芸能人を絡めたりして、お客にはわかりにくいコンセプトの機種が続いたように思われます。キャッツアイのGLとST100の存在も、お客不在の開発になっていたんじゃないでしょうか。
海百景は小当たり搭載で潜確装備とか、お客を翻弄する指向を強く感じさせました。
もしかしたら、それまで辛い甘デジで一定のポジションを得てきた西陣が少し先を欲張った結果だったのかもしれません。
それがお客に訴求しない機種ばかりだったのは誤算だったでしょう。
SANKYO:
覇LORD、変なおじさん、パトラッシュGREEN。
重要なのはパトラッシュだけと言ってもいいでしょう。
2008年以降のYF-T甘デジの成功につながる機種は見当たりません。
それでも、各機種のタイアップテーマとスペックの関係は妥当に見えます。
歴史ものマイナー機種は潜確、志村はST、自社オリジナルは独自スペック。
ことSANKYOに関しては、単に模索の中でいろんな甘デジスペックを出したとはいえないんじゃないでしょうかね。わりと確信をもって各機種を作っていたのではないかという気がします。
それでも主力機種の甘デジが無かった点から、SANKYOもまだ甘デジを重視していなかったのでしょう。
ビスティ:
トゥームレイダーのみ。
映画・ゲームの知名度とこの機種の出来栄えとは全く釣りあわないものであり、いわばシンクロ率0%という状態でした。せっかくのタイアップも無駄だったといえるでしょう。
なぜこのような暴走が起きたのかはわかりませんけど、ビスティの乱行はこのときだけじゃないんですよね。
三洋以上に機種による差が著しく大きなメーカーで、多分甘デジについてもあまり深く考えて作ってないでしょう。
マルホン:
ビック龍神王、今夜もドル箱R、村松誠。
村松誠の甘デジが密かな成功を収めたのが救いだったでしょうか。
当時経営難のマルホンにとって、甘デジはあまり旨みがない市場だったかもしれません。
ドル箱R、村松でバトルスペックに果敢に挑戦したのは、粗利重視路線を先取りしたのだと思われますが、タイアップの微妙さのせいか、ニッチ市場をわずかに埋めるだけでした。
竹屋:
フリテンくんのみ。
もはや業界に与えるインパクトは皆無・・・かと思ったら、翌年以降微妙に復活してくるのですよねw
でも、このフリテンくんにインスパイアされた機種は多分皆無です。
その理由は、ちょっと打てばすぐにわかりますがw
アビリット:
鬼浜、バックドラフト、パタリロ。
甘デジがない機種として、アビリットはこの年さらに、パープルエクシード、やばいよ哲ちゃんといった変態機種を世に送り出しています。こんなに出していたって知ってました?
鬼浜がまあまあヒットし、続いて本格的なタイアップ機種としてバックドラフトが登場しました。
多分、アビリットとしては勝負機種だったのだろうと思われます。
しかし、それが変態スペック2機種と重ミドルのみという構成のためか大失敗。
大量の部材が倉庫に眠るはめに陥りました。
そして、それはアビリットの後の展開に大きな影響を及ぼすことになったのでしたw
パタリロも、多分タイアップとしてはそれなりに自信があったんじゃないでしょうかね。
しかし、こちらに対しても世間の評価はとても厳しかったわけで、これまたある意味アビリットの後の展開にとても大きな影響を及ぼしたといえそうです。
思いのほか長くなってしまったので、これに続く考察はまた次回。
(つづく)
第3部です。
2007年を振り返るところがしつこく続きますからね。
三洋物産:
三洋はスーパー海物語IN沖縄SADの1機種のみ。
そば屋の源さんやスーパーわんわん楽園の甘デジは、三洋直営店以外には設置されなかった非売品でした。
海の甘デジのニーズがあると認識されていたわりに実際の機種が少なかった当時。
そこに真打登場です。
黄色い海というわかりやすいルックスで認知度も抜群でしたね。
15Rの一発があるスペックも人気でした(滅多に15Rは出ないけど)。
他の機種も買わないといけないだの何だのあれやこれやのゴニョゴニョで、中古価格の高騰でも話題になりました。
ところで、この年か、あるいは前年に三洋の甘デジの方針は一変したように見えます。
以前は海以外の機種で甘デジを出していたのが、この年以降は甘デジは海しか作らない(しあわせだなあという例外もありますが)と転換しましたよね。
また、三洋のこの動きに呼応して、各社の甘デジに対する認識も変わっていたのだろうと思われます。
たった1機種で業界を動かしてしまったわけですね。
高尾:
昇竜、侍ジャイアンツ、プラチナV、子連れ狼BS、フィンガー5、カイジ、マギーイリュージョン。
一般電役の昇竜と遅れて登場した子連れ狼を除くと、いずれも曲者ぞろいです。
業界ナンバーワンの眩しさを誇る侍ジャイアンツ。
小当たり大活躍の変態プラチナV。
侍ジャイアンツの潜確性能を一段を邪悪にして激辛にしたカイジ。
ラウンド振分けを多彩にして遊技性を研究したフィンガー5。
何がしたかったのかよくわからないマギー。
演出こそ現在とは傾向が違いますが、本質的に高尾がぶれていないことは確かですw
中でも、カイジが意外なまでにヒットしたのが、これ以降の高尾の方向性を決定付けたのかもしれません。
すなわち:遊びはマジメになんかやらない。取れるものはありがたく頂戴する。その代わりワクワクドキドキは過剰なまでに提供する。いわば三洋の台に飽き足らないお客のために先鋭化していったわけです。
豊丸:
歌舞鬼ノ国、ドラゴン伝説2、熊田曜子。
こうして並べてみると、翌年以降の豊丸の低迷(敢えてこう言いたい)もよくわかります。
これまで見てきた各社の問題意識に呼応するようなものが見えません。
別スペックとしての甘デジを出していただけです。
甘デジのスペックとしては中庸で、特に主張はありません。
さりとて、保守的であろうという強い意志があるわけでもない。
この豊丸の甘デジに対する姿勢は、実はずっと後まで続くのですが。
西陣:
キャッツアイ、猿の惑星、海百景(小野真弓)、裸の大将、球界王、マスク。
なんというか、タイアップが独特でした。
オリジナルのはずの海百景と球界王ですら芸能人を絡めたりして、お客にはわかりにくいコンセプトの機種が続いたように思われます。キャッツアイのGLとST100の存在も、お客不在の開発になっていたんじゃないでしょうか。
海百景は小当たり搭載で潜確装備とか、お客を翻弄する指向を強く感じさせました。
もしかしたら、それまで辛い甘デジで一定のポジションを得てきた西陣が少し先を欲張った結果だったのかもしれません。
それがお客に訴求しない機種ばかりだったのは誤算だったでしょう。
SANKYO:
覇LORD、変なおじさん、パトラッシュGREEN。
重要なのはパトラッシュだけと言ってもいいでしょう。
2008年以降のYF-T甘デジの成功につながる機種は見当たりません。
それでも、各機種のタイアップテーマとスペックの関係は妥当に見えます。
歴史ものマイナー機種は潜確、志村はST、自社オリジナルは独自スペック。
ことSANKYOに関しては、単に模索の中でいろんな甘デジスペックを出したとはいえないんじゃないでしょうかね。わりと確信をもって各機種を作っていたのではないかという気がします。
それでも主力機種の甘デジが無かった点から、SANKYOもまだ甘デジを重視していなかったのでしょう。
ビスティ:
トゥームレイダーのみ。
映画・ゲームの知名度とこの機種の出来栄えとは全く釣りあわないものであり、いわばシンクロ率0%という状態でした。せっかくのタイアップも無駄だったといえるでしょう。
なぜこのような暴走が起きたのかはわかりませんけど、ビスティの乱行はこのときだけじゃないんですよね。
三洋以上に機種による差が著しく大きなメーカーで、多分甘デジについてもあまり深く考えて作ってないでしょう。
マルホン:
ビック龍神王、今夜もドル箱R、村松誠。
村松誠の甘デジが密かな成功を収めたのが救いだったでしょうか。
当時経営難のマルホンにとって、甘デジはあまり旨みがない市場だったかもしれません。
ドル箱R、村松でバトルスペックに果敢に挑戦したのは、粗利重視路線を先取りしたのだと思われますが、タイアップの微妙さのせいか、ニッチ市場をわずかに埋めるだけでした。
竹屋:
フリテンくんのみ。
もはや業界に与えるインパクトは皆無・・・かと思ったら、翌年以降微妙に復活してくるのですよねw
でも、このフリテンくんにインスパイアされた機種は多分皆無です。
その理由は、ちょっと打てばすぐにわかりますがw
アビリット:
鬼浜、バックドラフト、パタリロ。
甘デジがない機種として、アビリットはこの年さらに、パープルエクシード、やばいよ哲ちゃんといった変態機種を世に送り出しています。こんなに出していたって知ってました?
鬼浜がまあまあヒットし、続いて本格的なタイアップ機種としてバックドラフトが登場しました。
多分、アビリットとしては勝負機種だったのだろうと思われます。
しかし、それが変態スペック2機種と重ミドルのみという構成のためか大失敗。
大量の部材が倉庫に眠るはめに陥りました。
そして、それはアビリットの後の展開に大きな影響を及ぼすことになったのでしたw
パタリロも、多分タイアップとしてはそれなりに自信があったんじゃないでしょうかね。
しかし、こちらに対しても世間の評価はとても厳しかったわけで、これまたある意味アビリットの後の展開にとても大きな影響を及ぼしたといえそうです。
思いのほか長くなってしまったので、これに続く考察はまた次回。
(つづく)