禁煙ホールその2 | アッシュのブログ

禁煙ホールその2

つづき。

ホールの一部における禁煙コースの設定ではなぜいけないか。

これは既に述べたように、空気が混ざるからです。
直接には、仕切りがないから対流によって混ざる。
ホールの中が壁で仕切られていることは稀です。
全体がひとつながりの空間になっています。
シマごとに区別するというのは人間のルールであり、自然の空気の流れには関係ありません。

ゆえに、シマ単位で区切っても意味ないです。
分煙のためには、せめて違ったルールで区切る必要があります。



どんなルールを適用すべきか。

第一には自然のルールです。
つまり、空気の流れに従い、できるだけ他の領域と空気が混ざらない領域を喫煙コーナーとするわけですね。

では、その領域をどう特定するか。
一般の経験則でいえば、比較的囲いこまれて空気が動かない部分であるとか、風下だとかいうことになります。
ホールの空間でいえば、複雑なフロア形状の建物であれば、壁で囲われた奥まった部分であったり、逆に出口に近くてなおかつ空気が流出するときの経路になる部分であったりするでしょう。
いずれにしてもホールの主要な部分が喫煙可能ではダメです。
それだったら禁煙ホールの試みはやめた方がいいでしょう。
禁煙が主であり、喫煙コーナーは比較的害を及ぼしにくい場所に設定すべきです。



そんな簡単な話でいいの?と思った人も多いでしょう。
もちろん、そんなわけありませんw
空間的に喫煙コーナーに適した領域を特定するのでは、まだまだ全然不十分です。
第二に、創造者のルールがあります。
創造者。
こう書くとあやしいムードになっていい感じですが、つまり、その建物を計画し具体化した人・・・建築設計者の作り出したルールにならう必要があります。
設計者の計画を無視して適当に喫煙コーナーを設けるのは愚作中の愚作です。
例えるなら、食堂の真ん中にガラス張りのトイレを設けるような間違ったことをしでかす可能性が大です。
設計者は、見えない空気の動きもちゃんと計画しているのですから。



さて、建築設計者といっても通常は1人じゃありません。
設計者が複数いる中で、ここでは特に機械設備、特に空調換気設備の担当者がどのような設備を盛り込んだかという点に注目します。

ホールの内外の空気の出入りと、ホールの中での空気の流れ。
これはちゃんとした建物なら必ずしっかり計算されています。

先へ進める前に、この「計算」に問題がある可能性も指摘しておきます。
建築確認申請や消防の検査においては、換気についてもチェックが入りますが、それは主に安全面の性能の確認であって、それ以上の空調換気の質の高低は問われません。
つまり、タバコの煙がどこに消えていくかは、施主、つまりホールのオーナーと設計者とが決める問題です。

このため、オーナーや設計者の意識が低いと、タバコの臭いを解決するために十分な設備が用意されていない恐れも否定できません。
また、分煙化を図ろうとしても、それを許さない設備になっている可能性もあります。
私はホール関係は全然やったことがないので、実際のところホールの設備がどのくらいの性能を想定してあるのかわかりませんけどね。
理屈だけで言えば、普通の飲食店等の倍以上の換気が必要になると思われるのですが、どうもそんなになってないような気がします(元3流プロの私でも、ホール内を隅々までじっくり見てまわればはっきりわかるのでしょうけど、そんな怪しいことできません)。

分煙化に際して、概して、古いホールでは設備的な問題がある可能性が高く、新しいホールでは空間的な問題がある可能性が高いでしょう。
古いホールは、元の建物が小さかったり、天井が低かったり、増築によって実質的に2棟以上の建物がくっついた構造であったりするために、結果オーライで空間的には適している場合がありますが、設備の性能が元々不足気味だったり、経年劣化していたりします。また、現況が当初の計画と違っていることで問題が潜んでいる可能性もあります。
新しいホールは、都市部の立体構造の店はまだいいんですが、郊外型の体育館か倉庫のような天井が高い大空間の店はつらいかも。方策はありますけど。


あー、また長くなってきた。
もっとずばっと切り込まないと終わりませんねw
実はここから先がややこしくなります。
所詮私は学校で建築の勉強すらしていない元3流プロですし、かいつまんだ話しかできないと思いますけど、設備について少し話を続けます。
といいつつ。

(つづく)