DVD分析27「4・7のサソリ」 | 遠藤雅伸公式blog「ゲームの神様」

DVD分析27「4・7のサソリ」

 アーメイはサイコロの目を自由に操れる程度の超能力を持っているか、それと同レベルの訓練で目が出せるのか、とにかく重要局面で迷うことなく、このサイコロゲームで勝負している。


4・7のサソリの目


 サイコロの形状は正20面体。それを3つ振って目を出すという簡単なプレイ。イメージは「チンチロリン」というサイコロ賭博と思えるのだが、そのルールは同じではない。ちょっと考えてみよう。


20面体サイコロ3種類

 まずはサイコロ本体だが、3つに色が付いている。同じ色でない理由は、サイコロの種類が異なるからというのがゲーム的な理由となる。目を見てみると、茶色のサイコロだけは他の2つと違うマークが書かれている。動物的な、あるいは星座のようなシンボルなので、これが「サソリ」の目を出すサイコロ。

 残り2つは数字関連のマークのはずである。最初の写真から、「ヘ音記号」のようなマーク(@)が共通であり、片方には「▲」が2つ、もう一方には1つついている。十進法が適用されているのであれば、@が共通として▲が4と7の差分となるのだから、3差を表現していることになり、@はヘ音記号ではなく「6」の方向に、▲は▼と見て、ローマ数字と同様の記載法に従って表示されていると予想される。@が5で▼が1だね。

 下の写真を見ると、▼マーク1つには縁取りがなされている。これはトランプでスペードのAが他と違うデザインなのと同様、1を特殊扱いしたものと考えられ、もう1つある記号「●に縁取り」を10とすると綺麗に記述の説明がつく。多分間違いないだろう。


 チンチロリンのルールは3つ振ったサイコロの目で、2つが同じになった時に残された1つの目が勝負目となって、それの大小で判断する。それ以外に、1・2・3とか1・1・1とか特殊な組み合わせに例外的ルールが設けられている。

 ここでもし、黒・緑のサイコロの目が1~20が1つずつ、茶のサイコロも同一マークは1面にしか存在しないとすると、「4・7のサソリ」という目が出る確率は、「7・4のサソリ」が別の目だとして、1/8000になる。これだけレアな目を一点で例外ルールとして設定するのは無理があるので、別のルールが働いていると思える。

 「4・7の」という前置きがあるので、サソリであることが数字と因果関係にあると考えよう。2つの数字の合計は11となり、そこからサソリが連想されるものは・・・黄道十二宮で蠍座が11月メインであること。後にアーメイを「サソリの姉さん」と呼ぶ人がいることから、サソリ自体がレアな高得点と考えられ、茶色のサイコロには前半だけダブリのある12のパターンが書かれているのでは?


 ここまで考えたところで、数字サイに最大20の目があるため、数字の合計が星座数になったら勝負目が成立するという仮定にゲーム的なロスが多いことに気付いた。ゲームとして「ダメ」、と専門家としては判断せざるを得ない。別のルールと言うことだね。

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