$イブの娘から

この間、私の幸せはほろ苦い、チョコレートもほろ苦いでしょ、なんて書きましたが、

私、チョコレートケーキ、大好きです。


で、ちょっとほろ苦い経験があると、この話を思い出して、「うん、うん、おいしいケーキができてきたぞ」って思うんです。


私、このお話し、大好き。

***

 ある日、台所から卵を溶く音がするので行ってみると、お母さんがケーキを作っていました。それで、お母さんのしていることをながめていました。

 お母さんの作るあのおいしいチョコレートケーキには、いったい何が入っているのだろうかと興味があったのです。

 もちろん、チョコレートが入っているのは言うまでもありません。でも、テーブルから落ちた小さなかたまりを口に放り込んだところ、何とそれは苦かったのです。

  そこで、テーブルの上に並んでいる他の色々なものをざっと眺めてみました。

  酸っぱくなった牛乳もありました。まさか、それをケーキに入れはしないでしょう! 

  ところが、こともあろうに、その酸っぱくなった牛乳を、一度、腹痛を起こした時に飲まされたことのある、あのひどい味の重曹と一緒にケーキの中に混ぜてしまったのです。

  そのような材料からいったいどんなケーキができるというのでしょう? 私は鼻を曲げました。でも、お母さんはただにっこりとほほ笑んで、まあ、待っていなさい、と言うのでした。

  さて、デザートの時間です。まあ、見たところはいつもと同じようにおいしそうです。

  でも、はじっこの部分をちょっぴりつまんで口に入れてみました。

  それから、もう少し、そして、ついには大きなかたまりを。こんなにおいしいケーキなんてありません! 

  あの酸っぱくなった牛乳や重曹のことなどすっかり忘れて、私はもう一切れお母さんにお願いしたのです。

***


  人生は甘い味だけじゃない。苦い味だってある。苦い味のする物からおいしいケーキができるなんて、ちょっと信じがたい。もちろん、苦ければ良いというものじゃない。

  人生はビター&スイートですよね。ちょうどよく混じってると、おいしいケーキになる。。。

  ふむふむ・・・

  だから、私は、ただ甘いだけのケーキじゃなくって、チョコレートケーキが好き。


$イブの娘から


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