今月1冊目はこちら。

書店で新刊として陳列されていた時から気になっていた本!図書館でスムーズに借りれたので読んでみました。

 

人の食欲はどこから来るのか、という知見をバッタなどの昆虫から研究し紐解いていく良書でした!

 

「食事中のたんぱく質が少なければ、太るまで過食する。

どんな場合にも優先されるのは一定量のたんぱく質の摂取なのだ」

 

これが、この本の要約ではなるのだけど、これだけ聞くと、たんぱく質が最も大切で、たんぱく質さえ取っておけば健康に長生きできる、と早合点してしまいがちで、事実私もたんぱく質=体に良いモノ、と思っていた節があったけど、これを覆される見解もあって、新たな知識を得られました。

 

つまり、

「タンパク質が乏しいがカロリーが豊富な食環境では、ヒトはタンパク質の摂取ターゲットを達成しようとして、炭水化物と脂肪を過剰摂取する。だがタンパク質食しか得られない場合には、炭水化物と脂肪を過少摂取する」

 

ということで、たんぱく質は少なくても多くても良くないみたいです。

 

そして、むしろ長寿の秘訣は、

「低タンパク質が最長寿命を促進するには、高炭水化物と組み合わせることが必要。

肉、魚、卵を減らしながら、低カロリーの野菜、果物、豆、全粒粉穀物などの健康的な炭水化物を増やす。」だそうです。

 

そういえば、私が最高の食生活だと思っている、食養も、肉、魚、卵などのたんぱく質はむしろ控えるように、という話もあったな、と合点がいったのでした。

 

また、季節ごとや年齢によっても身体組成は変化するそうで、一定のタンパク質量ではいけない。

たとえば、乳児期に、高たんぱく質食だとその後の人生で肥満になりやすい。(乳児のたんぱく質ターゲットが本来あるべき水準よりも高くなるから)

40歳から65歳くらいまでの中年期にはたんぱく質が少なめで炭水化物(ただし健康的な炭水化物)が多めの、健康的な脂肪をほどほどに含む食事を摂れば、健康を促し、老化のプロセスを遅らせることができる。

だが、65歳以降の老年になれば、中年時代よりも多めにタンパク質を食事に含める必要がある。(身体が効率的にたんぱく質を保持できなくなるから)。
 

私の本書からの最大の収穫はこの辺りで、あとは、一般的に言われている、現代の食事、特にアメリカの食事の半分は、超加工食品(ペンキやシャンプーと同じ工業製品)であることとか、トランス脂肪は専門家が一番危険という物質であることとか、たんぱく質量や食物繊維を排除された食品は原価は安く、口当たりがよいので大衆に好まれる話とか。

既に知ってはいるけど、改めて言われると、さらに自分の食生活を見直そうと思いますね。

 

何気なく口にしているモノを一度疑っていくことで、自分の体調は驚くほど変わるし、不調??て何?、ってなると思います!