いつかは書き始めたいと思っていた小説をまずは原稿用紙1枚ずつできたら毎日投稿してこうと思います
今回は多分3日完結だと思います
題 クロガネモチ
キーンコーンカーンコーン
そうじの時間です。みんなの学校をきれいにしましょう
そう言い終えてスピーカーをミュートにする
外では早くもどんなきゃと焦って走ってくる4年生、「ボール片付けろよ」と投げ合っている5年生
僕の学校生活もあと半年なんだな
校庭の真ん中からちょっと道路側のところに一人キョトンとしている女の子がいる
何してんだ?
早くしないと先生に怒られちゃうよ
それでも女の子には聞こえていないようだ
晩秋のーしかしまだ夏の名残を捨てきれない暑さが染み付いたー風が砂埃を立てる
僕は放送室にあるドアをこじ開けて女の子のもとへ駆け寄った
早くそうじ場所にいかなきゃ
そう言った矢先、グスンという音が聞こえた
泣かへんでもええから だれも怒りはしやへんで
女の子は泣くのを止めないが、か細い声でこう言った。
「私ね変えるところがないの だからそうじとか係のしごととかもないんだ」
でも僕は女の子の様子が気になる
とりあえずこっちに来て 話聞くからさ
泣くのをやめようとしないので僕はその女の子の手ーか細かったがそれでもここにいるんだよと主張しているーを引っ張って放送室の蛍光灯のスイッチを入れた
外ではクロガネモチの青々とした葉ーしかしこれから実をつけて長い冬へと驀進していくがーは背後に秋の昼間にはすっかり似ないどんよりとした雲を抱きながらただこれから訪れようとする冬に着実と備えていた…