一夜明けてパース2日目の朝、ホテルの2階の部屋のベランダから外を見下ろすと、向かいのタイ料理やさんに食材を搬入したり、ホテルの入り口の看板を修理する男の人たちが熱心に働いていて、平日の空気が流れていた。

平日と休日の境目がなくなってしまった私は、その空気をとても懐かしく思う。

やるべきことが毎日目の前にあることは、とても幸せなことなんだと今ならわかる。

 

朝の空気はとてもひんやりしていた。

2月と言えば、オーストラリアでは真夏の一番暑い時期で、バリより暑いという前評判に覚悟してきたので、そのひんやりした空気は意外だった。

前日の夕方もそうだったけれど、朝夕は気温が下がって長袖が必要なくらい。

日本の夏は真夜中になっても暑く寝苦しいけれど、それはやっぱり異常なことなんだろう。

多すぎるエアコンとコンクリートのせいなんだろうか?

バリも特に雨季と乾季の狭間である今は一番暑く、夜まで暑いけど、バリは熱帯だから許せてしまう。

 

旅先での時間は貴重だけど、あまり無理をせず、ゆっくりめにホテルを出る。

最初の目的地は子供たちのリクエストでショッピングモールの中のおもちゃ屋さん。

バリの空港で、子どもたちが「買って」とねだったおもちゃ、それはオーストラリアの会社のものだった。

だから、オーストラリアに行ったらそのおもちゃを買いに行こうと約束していたのである。

オーストラリアのものはオーストラリアで買うのが一番安いはず、そして買える種類も多いはず。

その予想を見事に裏切らず、そのおもちゃはバリで買うのの二分の一の値段がついていた。

あとで調べてわかったのだけど、日本で同じものを買うことと比べると、三分の一だ。

物価の高いオーストラリアで、そのおもちゃの安さは際立っていた。

子どもたちの完全勝利。

やっぱり、子どもたちは引き寄せ上手だ。

買う親も、買ってもらえる子どももどちらもワクワクする最高の状況。

結局、誕生日とクリスマスと子どもの日がいっぺんに来たような買い物の仕方をしてしまった。

だって、ここで買うのが世界で一番お得で、そして子どもがそれを欲していて、

それを買うお金がないわけでないのであれば、買わない手はない。

そして、子どもたちの満足感や楽しみは私の幸せでもあるから。

 

そのあとカフェに寄ると、子どもたちはアイスを食べたいと言い出した。

人工的な水色をしたジェラート、お値段なんと8.5ドル。

2日目ではまだオーストラリアの物価には慣れず、やはり高いなと思う。

そしてそのアイスは、口に合わなかったらしく、ほとんど残すことになった。

私も一口食べてみたが、美味しいとは思えなかったので、そのまま溶けていくのを見ていた。

残ったアイスと無駄になったお金に対し、多少のモヤモヤ感を感じるけれど、美味しくないものを無理やり食べても、誰もハッピーにならないことはわかり切っている。
ここは、潔く残すのが正解なんだと、自分に言い聞かせる。

 

子どもたちが心ゆくまで欲しいものを手に入れた後は大人の時間。

パースに1年住んでいたという友人おすすめの、リバークルーズへと向かう。

街を流れるスワン川を、食べたり飲んだりしながら船にのって移動するという大人の遊び。

クルーズの出発する港までの道も、1日目に感じたのと同じように、「世界一美しい街、パース」をより裏付けるものだった。
どうして木々がこんなに光を反射するのだろう。
そして、緑がこんなに美しいのだろう。
世界中、同じ太陽のはずなのに、ここだけたくさんの光が注がれているように、そして、ここだけ青々とした芝生と木々が永遠に生えているように思った。 

 

その日クルーズで同じ船に乗り合わせた人たちは、私たち以外はみな白人で、観光客なのかどうかわからなかった。地元の人も多いのかもしれない。パースに住んでいる人が、特別な日であってもそうでなくても、夫婦や友人とこんな時間を過ごす習慣があるんだとしたら素敵だ。

川の上という非日常なシチュエーション、左を見ても右を見ても美しい芝生や木々、そして、美しい建物。そして川沿いでくつろぐ人が手まで振ってくれる。

そして、地元産のワインやビールが飲み放題、おつまみも食べ放題。

目の前に、一緒にお酒を飲み交わせる友人。

昼間から飲む趣味はないけど、どうしてもお酒がすすむ。

こういう場所では、普段はしないような話もできてしまう。

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3時間近くのクルーズも残すところあと30分になったころ、これまでウェイトレスとしてきびきび働いていた一人の女性が、マイクをもって歌いだした。

突然船内はライブ会場に変わった。

洋楽はあまりわからないけど、そのうちのいくつかは聞いたことのある歌。
そして、子供たちが踊りだすほどの心地よい歌声。 
最高の時間に、最高のフィナーレ。 

最後に彼女に、勇気を出して聞いてみた。

勇気というのは、オーストラリア英語に全く自信がないのと、初対面の人に話しかけるのに必要な勇気だ。

「あなたここでウェイトレスして働いているの、それともシンガーとして働いているの?」

彼女は、私は「私は、シンギング・ウエイトレスよ」と少し悲しそうに言った。

彼女が大好きな歌を仕事場で毎日歌うことができているのはよかったと思った。

最後に「素敵な歌をありがとう」といって船からおりて、船着き場を後にした。

 

その日は金曜だったということもあって、ホテルの近くのレストランやバーにはどこにこんなに人がいたのというくらいたくさんの人が集まり、思い思いの時間を過ごしていた。
私たちはそれを横目でみながら、子連れ旅ということもあり、ホテルに戻る。 

幸せな、幸せな夜がふけていく。
 

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今後のイベントの予定 
 

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