お隣さんだから粗相は大目に見なさい。
お隣さんだから困ったときはお互い様。
こんな発想の奴らは、最低ですね。お隣さんだから、近所に迷惑をかけないよう最大限の配慮をする、それが社会常識ってもんでしょう。
ザ・神宮前レジデンス(原宿団地建替え)も今に至るまで揉めているのは、こういう原宿団地地権者を初めとする事業者側の発想に一番の原因があるように思います。地域に対する謙虚さ、誠実さというものが彼らには欠如していたのではないのでしょうか。高さ制限の公聴会の際に、「地域住民の建替えは、ディベロッパーの開発とは違うのだから特別扱いして高さ制限の要件を緩和しろ。」などと公の場でヌケヌケという地権者を見ていると、何なんだこの人達は、と心底嫌悪感を催します。建設工事現場にあった挨拶文を見ても、かいつまんで言えば、「自分たちは50年以上もここに住んでいる。自分たちの子供達も今後も住み続けるぞ。だから建替えを応援しろ。」などと、地域に迷惑かけてすみませんの一言もない、極めて自己中心的な文言に終始していました。
ディベロッパーではなく、地域住民の建替だから安心しろなどと彼らはほざいていましたが、ディベロッパーの方が数倍ましです。ディベロッパーは、自分たちがアウトサイダーであることを認識しているから、それなりの近隣対応をします。お隣さんだから大目に見ろなどと厚かましい態度は取りません。総合設計の公聴会の際、原宿団地の地権者らしき人物が反対派住民に罵声を浴びせかけていましたが、通常のディベロッパーだったら絶対にしない行為です。
事業者側が「自分たちの建替えで地域に迷惑かけてます。本当に申し訳ない。」という気持ちを態度でしっかりと見せていれば、幟は立たず、訴訟も起こらなかったと思います。
それにしても、地域から白い目で見られても平気で建替え後のマンションに住み続ける地権者を見ると、どこまでも図太い人たちだな、と逆にその鈍感力にうらやましくなります。人からどう思われているか気にすることなく生きられるから彼らには生きていく上でのストレスも何もないのでしょう。私が彼らの立場だったら、売るか貸すかしてとても建替え後のマンションに住もうという気にはなれません。
原宿団地の地権者の地域住民に対する態度を見ていると、ザ・神宮前レジデンスの購入者とマンション管理を巡って揉め事が起きていないか心配です。
原宿団地建替えは、割と注目されていたマンション建替えらしいです。普通ならば、建替組合の理事長やコンサルタントのインタビューが業界紙や業界のサイトに掲載されることになるのでしょうが、今のところ掲載されていないようです。建替組合の理事長は、有名人らしい(とはいっても私は、この件が起きるまで申し訳ないのですが、存じ上げませんでした。)ので、普通でしたら、インタビューを受けて雑誌やネット等で写真入りの記事が掲載されていてもおかしくはないのですが、、、地域から大反対され、幟が立ち、訴訟が何本も提起されているなどここまで揉めたらさすがに、ドヤ顔で「私たちの建替はこうして成功した。」などとヌケヌケと答えられませんもんね。
マンション建替えを検討中の皆様、くれぐれも、「地域住民が建替えるから多めに見てね。」などという態度は地域に取らないで下さいね。建替えは、せいぜい3,4年くらいかもしれませんが、地域の恨みはずっと残ることになります。
事業者の皆さん、地域住民が怒り沸騰なのはこういう所にあるのです。もう少ししっかりした近隣対応をとっていれば、こんなに強力な反対運動は起こらなかったのです。新日鉄興和不動産さん、シティコンサルタンツさん、今後もマンション建替事業を継続したいならば、原宿団地建替を手痛い教訓にして下さいね。地域から孤立したマンションコミュニティなんて、地域住民とマンション住民双方にとってこれ以上の不幸はないのですから。