real-time with you -2ページ目

彼といる間だけは


久しぶりにXXX駅のそばを通って

彼を思い出した

深夜の仕事が終り、ぐったりしたままタクシーで向かった夜

待ち合わせ場所で顔を見るとお互い少し元気になって

ちょっとコンビニに寄って何かを買って



2人きりになるとさらにリラックスできた

不安な、寂しげな気持ちも少し安らいで

まるで兄妹のような私たち

仕事の話、友人の話、家族の話

そうして、電気を消して眠る…

彼といる間だけは、何も怖くなかった




あの時わたしに求められたものが100だとすると、

いまはまだまだ60くらいだけど

ーそれに、全然、落ち着いてないし

「まだ全然だめじゃん」って笑われそうだけど

あの時、勇気をくれてありがとう

そう思って、ざわざわする気持ちを抱えたまま

思い出の場所を通り過ぎる




躊躇うことなく

あ‪の春の終わり頃に起きたのは“幸運”という名の奇跡だったような気もした。‬

‪けれど、あの時自分が自分らしくいられたのはそのずっと前からの選択と時間の積み重ねで、

恋愛や出会いに溺れるでもなく、自分の人生から目を逸らすこともなく、

どんな人に瞳を覗き込まれても、

躊躇うことなく見つめ返せる自信がたしかにあった


それは20代の初めの頃と一番違う部分かもしれない


いろいろな人との出会いを振り返って、

軸を持って、責任と挑戦を楽しむことがその人の人生を‪一番輝かせる


奇跡のようで、あの時 私は出会うべくして出会ったのかもしれない



偶然を塗り替える