新年に引いたおみくじや、星占いなどの結果に一喜一憂したり、やはり運勢は気になったりするものであると思う。もちろんその結果だけに落ち込んだり、浮かれたりしてそこで終わってしまうと、全く意味はないのだろうが。どちらにしても、どんなに幸福そうに見える人でも、人生運勢が落ちているなと思う時はあるのだと思う。私も過去にいろいろと行き詰った時に心理カウンセラーにお世話になったことがあった。確か半年ほど定期的にカウンセリングを受けていたように思う。大学でも自己啓発のような、セラピストを養成する目的の科目があったので、セオリーは勉強したりしていた。しかし、頭でわかっていることと(それはとても役に立つのだが)、実際に目の前に立ちはだかっている問題に取り組むのは違うものだった。頭で理解し、更に実践が伴った時点で本当に分かったということになるのだ、と実感した。自分の場合はかれこれ2年ほどかかったが、逃げずに真正面から取り組むことができたのが、今ではいい糧になっているように思う。
そこで外に目を向けてみると、ほぼ全世界の人全てがこのウィルスによって’運が悪い’時期を体験しているように思う。職業によっては本当に収入ゼロの状態になってしまっているものもある。経済補佐は国によって程度が違う。逆にこれによってビジネスが絶好調になっているものもあるだろう。フロントラインで働く医療関係の人達には本当に頭が下がる。しかし共通して言えることは、全ての人がこれまで通り暮らせなくなっているということだ。今までと違う生活様式を求められて不便を感じているということ。外出自粛やロックダウンによって、自宅滞在の時間が増えているということ。それによってちらほら聞こえてくるのは、小休止してポカンと考える時間が増えてきたということ。もちろん、自分も含め、逆に家族が四六時中家にいるので自分の時間が無くなってしまったという人もたくさんいるかもしれないが、この不思議なご時世いろいろと考える人が増えているように思う。普段は他愛のないトピックばかりだったブログの人も真剣な辛辣な意見を上げていたりする。
人生どん底な時は、それに目をそらさないで真っすぐと向き合うのが一番いい策である。もちろんそれは痛みも伴う。自分の見たくない一面を包み隠さず認めるというのは苦しい。心理カウンセリングはそれを手伝ってくれる。カウンセラーは自分からしゃしゃり出てアドバイスはくれない。あくまでも話す人が自分で自分の内面に向き合い、答えを引き出せるように少し手助けをしてくれるだけだ。なので、きっかけを作ってくれるような質問をしてくれた後、私が答えに詰まっていると、そのまま沈黙が続いたりする。誘導質問はしない。しかし、自分を客観的に見る手助けをしてくれるだけだ。それと同じことが、世界規模で全人類に求められているのだと思う。’運が悪い’今、そこから這い上がってまた幸せな世界にしたかったら、目をそらさないで真正面から向き合い、私欲などを捨てて、客観的に見る訓練を、すごい大きい規模でやる時期なのだと思う。昔、ヒッピーがグループでワールドピースなんてやっていたが、もっともっと大規模にそれが起こりつつある、またそんな感じで繋がったらきっといい結果が待っているのだと思う。