前々から誘われていたので金曜日午前中2時間、普段はママ友として接している女性と一緒に地元のアートプロジェクトに参加した。自分の住む区の地図をパズル上にカットした木のボードの上に思い思いにペイントをして、その上にボトルキャップで3Ⅾにしていくというもの。最終的には公道の飾りになるそう。普段は子供繋がりの付き合いしかなかった方から突然のお誘いで、何だか新鮮だった。彼女はフリーランスでお仕事もしているが、もともと趣味が油絵だそうで、ここ最近時間がなくて絵を描いていないのでモヤモヤしていたそう。このアートプロジェクトは区から資金が出ていて、フリーイベント、しかも平日の昼間とあって、参加者は主婦からプータローまで様々。一見グラマラスにも華やかにも見えないようなクラスだが、その彼女はやっとありつけたという感じで、水を得た魚のようにペイントをしていた。普段は華やかなフィルムセットで女優としても働いている人である。そういう私も、やり始めるととても楽しく没頭できた。先生もポルトガル人女性で和気あいあい。ロンドン内でも私の住むこの地域は毎年夏にカーニバルもあったり、地域絡みのイベントや繋がりが多い。町一丸となって皆で盛り上げている感がある。そういう流れか、普段から区出資のフリーイベントが結構ある。私たちもよくキッズ向けのイベントに参加したりしている。このクラスで思いのほか自分もとてもリフレッシュになった。
イギリスではアートセラピーというものも浸透している。発祥は欧米の精神医療の中で研究されていたものらしいが、心のケアに役立つ心理療法だそう。また治療だけではなく、悩みや苦しみを癒し自己成長や自分らしさを取り戻すにも役立つそう。色というものは電磁波であり、この色(光)の振動と体の元素の振動が反応することでいろいろなことを感じ取れる。自律神経系に影響があるので、リラックスも出来ればドキドキもしたりする。今の自分を色で表現してうやむやを発散するということが、こんなにパワフルなんだと自分の身をもって、またお友達の様子を見てそう思った。私の旦那もアーティストとして過去にダウン症の子供達にアートワークショップをしていた時期がある。意思疎通が思い通りにいかなくて、イライラしていることもあるダウン症の子供達。ワークショップは心を落ち着かせるいい手段になったそう。また、アーティストからしたら羨ましい位素晴らしい作品をたくさん残していったそう。一般常識に邪魔されていない分、頭・心と手がストレートに繋がっていて、健常人からは想像もできないような素晴らしいアートも生まれたと言っていた。
日本でもカラセラピーとかアートセラピーとか、検索をするといろいろ出てくるが、授業料を払って受けるようなものに思える。資金と暇がある主婦の特権なような感じもする。気軽にスーパー銭湯に行ってリラックスするように、もっと身近な存在だったらいいのかもしれないと思った。公民館などにふらっと寄ってできるような。