「もう2度と提供なんかしたくない」
以前 そんな言葉を目にしました。
ドナーとレシピエントさんで
匿名で交わされる
最大２回まで許された手紙
こんなにリスクを負ったのに
術後の体調不良もずっとあったのに
その感謝の手紙すら貰えなかった。
そんな内容でした。
一方 レシピエントさん側も
「看護師さんが手紙を書けとうるさい。」
そんな内容を目にした事があります。
レシピエントさんは一番大切な時期
不要なストレスになるなら手紙はいらない。
私のところにも手紙は来ませんでした。
待ってなかった
と言えば嘘になりますが
感謝の言葉が
欲しかったんじゃないんだと思います。
ドナーにはレシピエントさんの経過
生着状況は全く知らされない為
今どうしてるのか
少しでも知りたかったんだと思います。
提供したのはもうかなり前になりますが
今でも
交差点でたくさんの人とすれ違う時
満員電車に揉まれている時
舞浜駅でたくさんの笑顔を見ている時
今でもふと想います。
初恋の女の子を思い出すのに似てるかも。
一生忘れないと思います。
ドナーが見つかる確率自体は９０％以上です。
ですが
ドナー都合
その後の検査
最終同意
ドナーの体調
最終的に移植に至るのは
３０～４０％とも言われてます。
（数字に間違いがあったらすみません 修正します）
社会が移植に対して理解を深め
ドナーが増えて
沢山の移植が行われることを望んでいますが
綺麗事を遺すつもりで
このブログを書いたのではないので
これまで思った事
そのままを書かせて頂きました。
ドナーやその家族にも人生があります。
だから私はドナーさんにも
納得行く形で提供して欲しいと願っています。
それがきっと提供者を増やす事にもなると
信じています。
提供で身体の調子が悪くなったのであれば
それをなかった事にするのではなく
社会がそれを負担するようになればいい。
綺麗事ばかりを並べて
今後 ドナーが後悔するのは嫌。
思想には個人差があるので
私の気持ちですが
レシピエントさんは提供を受けるのに
大きな額の金銭負担もあるので
移植を受けるのは当然の権利
そう思っても良いんだと思います。
病気と闘っているのはレシピエントさんです。
そしてドナーは１００％に限りなく近い手術を
リスクを承知で自ら望んで行っています。
私はそれで良いと思っています。
提供が終わって
「俺もやろうと思ってたんだよね」
行動しない口だけの人
「適合したけど断っちゃったー」
ドナーカードを自慢する人
色んな人がいました。
それでも自分も
ずっと口だけだった気がします。
たまたま提供したからと言って
私の立場ではどうこう言えませんね。
でも 行動できる人が
私は大好きなんだと思います。
そして一生懸命生きてる人が
私は大好きなんだと思います。
自分自身も今後そうありたいです。
誰かの可能性の為に動ける使命感
本当に素敵な日々でした。
無力な事を呪ってばかりの人生でしたが
自分にも
少し価値があるようで嬉しかったです。
ドナー登録してから
私は何度も適合し
「あなたをお待ちしていた方が
たくさんいらっしゃってたんですよ」
言葉を頂きました。
本人 そして家族
提供して本当に良かったと今は話しています。
もう一度機会を頂けるなら
もう一度自分の為に提供をしたいと思っています。
この時期に復興支援の仕事も任され
数年かけていた想いがすべて
行動になった不思議な時間でした。
このような機会に本当に感謝しています。
そして私のレシピエントさん
今も闘っている皆さんの願いが叶うように
「いつも」
なんて綺麗事は言いませんが
思い出しては
かげながら祈らさせて頂いてます。
これまでの長文含め
目を通して頂いてありがとうございました。
私の気持ちだけではできませんでした。
皆さん ありがとうございました。
※
ドナーの体調には個人差があります。
皆が皆 具合が悪くなるわけではありません。
※
私は提供した事に後悔はないし
また適合する事があればお願いしてでもやらせて頂きます。
※
このブログは提供を心配するドナーさんや家族に
少しでも情報提供できればと過去の記録を遺しました。
前の記事でもいつでもコメント質問DMお待ちしてます。