はじめて隈病院を訪れたとき
姉が付き添ってくれました。
病院の最寄りである花隈駅は
階段が多く
私より
ずっと年上の人達に追い越されながら
息を切らせて
ゆっくりゆっくり登るのがやっとの状態。
姉は心配そうに
大丈夫?と
声をかけてくれました。
こんな体で
この先どうなるんだろうと
思いました。
私には付き合っている人がいて
その人と結婚に向けて進んでいた矢先に
病気が発覚したので
聞きなれない病名を告げられたあと
赤ちゃんは産めるのか―
その事だけが気がかりでした。
この先
彼の足でまといにならないか
私で大丈夫なのか
そもそもこれからも一緒にいてくれるのか
不安で仕方がなかったけど
とにかくすぐに彼に打ち明けることが
誠意だと思い
彼の帰りを待ち、
電話で病気の事を報告しました。
「結婚しようと言ってくれたとき
私は健康だったけど
今は状況が変わった。
だから
結婚のこと、考え直してください。」
と言いました。
言ったあと
本当はそんなこと言いたくなくて
付き合ってから今まで
たのしかったことばかりだったのに
なんで今?なんで私が?
と
悲しくて悲しくて
泣いてしまいました。
だけど彼は
何も変わらず
いつか
俺が痔になったときは
ちゃんと看病してね
と笑って言ってくれる
器の大きな
心優しいひとでした。