あのですね…
志賀直哉の「城の崎にて」の冒頭
山の手線の電車に跳ね飛ばされて怪我をした、其後養生に、一人で但馬の城崎温泉へ出掛けた。背中の傷が脊椎カリエスになれば致命傷になりかねないが、そんな事はあるまいと医者に言われた。二三年で出なければ後は心配はいらない、兎に角要心は肝心だからといわれて、それで来た。三週間以上――我慢出来たら五週間位居たいものだと考えて来た。
を読んで目が点になり首を傾げていたそこの読書家のあなた…
今現在の山手線をイメージしましたね?
志賀直哉が跳ねられたのは1913年大正2年の8月。
この頃の山手線は今ほど高速でもなく高架でもなく、また、ぶつかった場所がカーブだったことで電車が減速していたこともあり、命拾いしたようです。
まぁ…冒頭のあれだけしか説明がないからハテ?ってなりますよね…(笑)