秘め事10のお題


4、伏せた睫の長さ


 彼の伏せた睫毛の長さを知っているのは、たぶん、私だけ。


 私の部屋のソファーで身体を丸めて眠る彼の寝顔はあどけなくて、本当に大学生を相手しているような気がしてくる。

 少しだけ開いたカーテンの隙間から街灯が差し込んで、丑三つ時だというのに室内は薄明るい。

 その灯かりを頼りに、飽く事無く、じっと眺めていたら、睫毛がふるふると震えた。
 起こしてしまわないうちに、そっとソファーを離れて、私はベッドへ潜り込んで、すぐに眠りに落ちた。


 だから、私は知らない。

 数分後、彼が同じように、私の寝顔を眺めていたことを。


 


お題は携帯時代小説作家の日常(仮) からお借りしました。



……どうでしょう(なにが!)

限界、脳味噌が沸騰しそう……。