(本年度も、卒業生にスピーチをする機会がありました。)
「教育の現場を戦争に例えて恐縮ですが、
行軍(軍隊の移動)で、兵士たちが疲弊・消耗するのは、
どのような行軍なのか?
長時間の行軍か?
長距離の行軍か?
答えは、目的地が知らされていない行軍だと言われます。
どのくらい時間がかかるのか?
どのくらいの距離なのか?
どのような作戦に参加するのか?
それらを、目的地を知ることから予想することができません。
気持ちは落ち着かず、いたずらに精神が疲弊します。
今、みなさんには、明確な目的地・目標があります。
大学に進学して、勉強・研究に精励し、
希望する職業に就いて、自己実現を図り、社会貢献する。
目指す目的地が明確にあるのです。
しかし、もしかしたら、
いずれ、自分の能力に限界を感じて、
また、ジェンダー平等が大きく立ち遅れ、国会で虚偽答弁が繰り返され、
アメリカの大統領自身さえ「民主主義は脆い」と声明する世の中において、
目標・目的地を見失うことがあるかも知れません。
そのようなとき、みなさんは、目指す場所を見失い、
自分の立っている現在地すら分からない、道に迷った状態になっているかもしれません。
不安、焦燥感、疲労感で心身ともに消耗します。
では、道に迷ったときどうするか?
それは、出発点に戻ることです。
出発点に戻って、もう一度、目的地を再確認します。
場合によっては、同じ目的地であっても、
途中のルートを変更すべきことに気づくかもしれません。
みなさんにとっての出発点とはどこか?
それは、みなさんが、青雲の志を抱いて、瑞々しい感性とともに、
将来の夢を描いた、ここ、母校となります。
コロナ禍で、実際に戻ってくることが叶わなくても、
心だけでも戻ってきてください。
では、いってらっしゃい!
(拍手) :)
