始めから表の前までの部分に加筆しました(2018/12/07)
外国人実習生、3年で69人死亡 6人は自殺 法務省資料で判明(毎日)
まるで労災で亡くなったのが69人であるかのように勘違いさせる見出しです。
外国人技能実習生について、2015~17年の3年間に69人が死亡していたことがわかった。うち12人が実習中の事故によるもので、6人が自殺し、殺害された人も4人いた。
例えば2015年度は30人が亡くなっていますが、労災死は7人です。
もし、3年間で労災死が12人なら、2015年度単独で7人ですから、あとの2年間で5人と改善されている可能性もあるのです。(しかし、労災死認定数が12人かどうかは不明なので、はっきりしている1年前の数字を用いました。
技能実習生の労災死亡は次の記事のように1年前にずらした3年間で22人です。
労災による死亡と認定された外国人技能実習生が14〜16年度の3年間で計22人に上ることが分かった。うち21人が勤務中の事故による死亡で、残る1人は過労死だった。3年間で2カ月に1人が死亡している計算になる。外国人技能実習生の10万人に3.7人が死亡していることになり、日本人(10万人に1.7人)を大きく上回っている。 (Record China)
(前述のように外国人技能実習生の労災死亡者が減少してきているなら死亡率3.7人は現在もっと低くなります。)
※技能実習生全体の死亡数69人が2015~2017年であるのに対して、労災死22人としているのは2014~2016年です。しかし、2015年度の公表されている死因は両方に入っています。
日本全体の労災死亡者数は平成29年、978人でした。
(厚労省HP:https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000209118.html)
労働災害の統計は主に労使関係を結んでいる現場で発生したものだけです。報告されない労災が多数あり実際にはもっと多いようです。
ベトナムは統計があまり信用できず10万人当たりの労災死亡率が出ていませんので、調査年度にばらつきがありますが、東南アジアの他の国で見てみると次のようになります。
シンガポールが1.2人(2017)
マレーシアが5人(2015)
ミャンマーが8.6人(2008)
フィリピンが6.4人(2013)
タイが6.8人(2014)
※シンガポール以外の数字はインターリスク総研様資料からです。
外国人労働者への人権侵害を非難されるシンガポールが一番低いことに注目してください。外国人労働者に自由を与えず管理する国が労働者の人命を守っています。
おまけ
韓国は2013年に6.8人(2006年には11.4人で減少傾向にありますが、現在でも相変わらずOECDワーストです。)途上国の様相を呈していますね。
冒頭で述べましたが、労災死亡率は日本人が1.7人、外国人技能実習生が3.7人です。
日本のメディアは次のように言っているようですが、実習生の送り出し国に比べると言葉の壁があるにもかかわらず彼らの日本での死亡率は母国にいるよりも低いのです。
「雇用主は中小企業が多く、労働者の安全意識に低いケースもあるだろう。さらに、実習生の日本語力が不十分な場合もあり、機器を安全に操作することについての説明が不十分なこともある。研修や訓練が不足していることもあり、労働災害事故の発生につながってしまう」
前出したベトナムの記事には次のように書かれています。
発生した労働災害のうち45%の原因は使用者側の責任が認められている。主な原因として、◇労働安全衛生対策が講じられていなかった(14.6%)、
◇労働者に十分な労働安全教育を実施していなかった(12.31%)、
◇機械設備の安全が確保されていなかった(10%)、など・・・
このような原因が日本に来たおかげで減ったために母国より低い死亡率になったと考えられます。
日本の場合雇用主側の責任ばかりが指摘されています。それも理由の1つでしょうが、基礎教育が違い、日本人なら当然知っていることが説明しないとわからない、又はしてもわからないという低レベルの外国人がいることも事実です。私もメイドに漂白剤を使わせないなど「子供相手」のような配慮が必要だったことを思い出します。
JITCOから出ている2015年度 外国人技能実習生の死亡事故発生状況を見てみると、水辺に遊びに行って溺死とか交通事故などもあります。心疾患もありましたが、それを労働環境のせいにしたような記事もあります。
2010年3月16日の参議院法務委員会で共産党の仁比聡平参議院議員が、2008年度に死亡した技能実習生について、心疾患の発症率が日本人の2倍であった問題を取り上げるなど、過労である実態はすでに国会でも審議されている。
しかし、次のような事実は日本人に知られていません。
Migrant deaths in SK blamed on cold(韓国に行ったカンボジア移民が寒さで死亡)
2016年12月と2017年1月に25歳と28歳のカンボジア人が心臓疾患で死亡しました。
職場はインチョンの農業とウルサンの工場です。駐韓カンボジア大使は2人の遺族にそれぞれ1300ドル、と1500ドルの保険金が出るだろうと話し、またほかのカンボジア人に対して-15℃にもなる韓国の寒さに気をつけるよう注意喚起しました。ほかの報道を見るとお金を節約するためにインスタントラーメンばかり食べていたため寒さに耐える栄養を取れなかったようです。
過労もあるでしょうが、途上国の人間は物価の高い国で働くときに食費を切り詰めて健康管理を怠った状態になりがちです。
じゃあ給料を増やせばいいのかというとそんな単純な問題ではありません。たとえ給料を増やしても自分の食費ではなくて母国への送金に回しますので、そんなことまで気を遣わなくていいのです。働けなくなったら解雇して帰国してもらうだけなのです。そうなりたくないなら外国人自らが健康管理をすべきでしょう。
タイ人も寒さにあまり慣れておらず、15℃前後から凍死者が出ることもあり、寒さへの備えがないせいか時々自国で凍死するようことがあります。そういった事情も考慮して、ことさら外国人が病気になったと騒ぐのはやめるべきです。日本人の責任ではないことまで責任があるような報道は悪意以外のなにものでもありません。
ちょっと脱線しますが・・・
彼らは予防接種も受けず、感染症などを持ち込む場合もあります。動物には狂犬病などの検疫が厳しいのに人間は病気持ちでもどんどん入れてしまって日本の公衆衛生上由々しき事態を招いています。
例えば梅毒急増は中国人観光客増加のせいだとする区議をレイシスト呼ばわりしていますが、安倍首相の「日本見世物小屋化」で外国人観光客が急増、安倍首相の「労働者を底辺へ向かわせる競争」で外国人労働者が急増、これらに合わせて梅毒が増えているわけですから、それを「梅毒急増の最大の理由は、『医師が見逃さなくなったから』ではないか」では地球市民脳以外の一般人を納得させることは難しいと思います。
中国における梅毒患者は、日本以上の増加を見せています。中国の全体人口は日本の10倍ですが、梅毒患者数は日本の300倍というので、中国での梅毒の流行ぶりがお分かりいただけるかと思います。
また、開発途上国では人口の10%ほどが梅毒である地域もあります。
実習生の死亡率が日本人より高いからもっと政府(税金)が支援しろという論調は間違いです。
- 日本語能力(危険作業には必要不可欠)
- 基礎知識や教養
- 日本の暮らしへの適応力(気候風土を含む)
これらすべてにおいて日本人が上です。
また次のような理由から心身の健康管理が日本人よりも不利です。
- 海外への送金が目的であり食費を切り詰めたりして自身の健康管理が後回し
- ほとんどが借金苦であることから心労が大きい
こういう人たちを入れているから死者が増えるのではないでしょうか?
技能実習生が日本人の倍の比率(数は日本人が圧倒的に多い)で死亡するなら、日本人を雇いましょう。日本人が働ける労働環境整備を税金を使ってでも政府が行うべきです。