昨夜NHKで技能実習生が日本で搾取されているという番組がありました。
全部見たわけではないのですが、どんなに日本で可哀想かを、失踪して不法滞在者、不法就労者になっている犯罪者を、“被害者”という立場にして中国人達に取材していました。
そこで気になったのは、日本での低賃金でなく、送り出し国での借金の多さでした。
渡航費用や何かの経費でしょうか、2百万とか3百万円という借金を中国で背負い、それを返済しないと帰れないというものでした。
「日本にいたくない。もし、来たい人がいるなら来ない方がいいと忠告する」という人もいるし、「中国語の求人募集でいくらでも闇の仕事があるので働くところはたくさんある」と言っている人もいました。
中国での借金がすべて技能実習渡航費用のためではないと私は見ています。
元々借金まみれだった人が日本で稼げると聞いて来ているのが大半だと私は想像します。
彼らは本当のことを言いません。中国人だけではありません、技能実習で来ているような国々では嘘つきは当たり前のことで、自分に不利になることを正直にしゃべる人は皆無です。また、母国の送り出し機関のことは怖いから悪く言いません。全部日本が悪いことになります。NHKもそういう前提が好きで利害が一致しています。
こういうことを差し引いて考えないと、間違った方向に進んでしまいます。
さて、どういう理由にしろ、借金を背負う、これがより良い賃金を求める失踪に繋がります。
NHKは、さもほかの職種に移れないことを理不尽だというニュアンスで伝えていましたが、当然です。
出稼ぎ労働者ではなく、あるきまった技能を学ぶ技能実習生のビザで来日しています。
これを面倒くさいから、技能実習制度で国際貢献と言い繕うのをやめて、単純労働者の移民受け入れにしようというのが、最近の国家戦略特区で農業の出稼ぎ移民を認める決定に繋がります。
それは全国に広がり、他の職種にも広がっていき、安倍総理の念願だった、日本人が遠慮して移民が闊歩する日本に生まれ変わります。
人が借金するというのはビジネスなんですね。そこに目を付けた企業があります。
カンボジアからくる農業技能実習生に現地で米ドルを貸付、日本で円を返済させるというビジネスです。
これにはソーシャルレンディングを使います。Airbnb(民泊)の金貸し版だと思ってください。
(SBIソーシャルレンディングHPから引用)
SBIは、旧ソフトバンク・インベストメントです。太陽光発電とか韓国との密接な結びつきとか、ユニセフと募金詐欺とか、あの何かと胡散臭いソフトバンクの系列企業です。
出光セゾンというマイクロファイナンス現地法人がカンボジア人にドルを融資
カンボジア人は日本に行ってからSBIソーシャルレンディングに日本円を融資してもらい、そのお金で出光セゾンに一括返済
日本円の返済をSBIソーシャルレンディグに毎月口座振替で行い、投資家は分配を受ける
日経新聞によると、投資家が受け取る利息は7~10%
カンボジア人実習生は現地で受ける融資よりも3~8%ほど有利になるそうです。(記事こちら)
出光セゾンはマイクロファイナンスです。
マイクロファイナンスは貧困層などへの小口融資を行います。
マイクロファイナンスは、当初貧困層が起業するチャンスとして評価を受けていましたが、現在は、融資が収入につながる事業ではなく、生活(冠婚葬祭や贅沢品の購入)のための消費に使われ多重債務に陥るなど問題点もあります。
出光セゾンはカンボジアの首都プノンペンではなく、バッタンバンという地方で営業をしています。農民が多いのでしょう。
投資は1万円くらいからできるそうですが元本保証はありません。
(ソーシャルレンディングでも、土地を担保に保証があるものもあります)
また騙されて損する個人投資家が出そうですね~。
これってリスクを負っているのは、出光セゾンでもなく、SBIソーシャルレンディングでもありませんよ。個人投資家だけがリスクを負っています。
うまい商売ですね!
・日本人の賃金を上げたくないから外国人を入れる。
・外国人が現地で借金しても日本の金貸しが儲からない。
・だから、マイクロファイナンスを現地に設立し、借金もしてもらう。
・技能実習生(政府が解禁すれば普通の単純労働者も標的)からは、まず母国の同胞が営む送り出し機関(人派業)が手数料を取る。(例えば中国では1人当たり40~60万円儲かる)
日本に来てからは労働と借金返済、全部で結局3重の足枷を嵌めて搾り取る。
・海外の人派業界には日本企業が多数進出しだしている。こちらも手数料を稼げる。
なんてすばらしい仕組みなんでしょう!
人材派遣業も、金貸し業もどんどん仕事が増えます。治安が悪くなれば警備会社も大儲け。
外国人用の行政サービス、消費拡大、結果としての軋轢でお金が動き、経済は活況。
安倍総理ありがとう!
そこで
経団連自公への高い評価と、3年連続の政治献金呼びかけとなりました。
SBIソーシャルレンディングは、今後カンボジア以外でも技能実習生向けの融資を広げるという戦略があると述べています。
もうやめられません。外国人の移民を入れないと日本はやっていけない。
何がやっていけないのかようやく見えてきましたね。日本はやっていけるんです。
しかし、
日本人に予算をつぎ込んで担い手を育てても、AIやロボットで人手を少なくしても、移民で儲けている人派業や金貸し業は儲からないから、移民関連業界がやっていけないんです。
これは氷山の一角でしょう。大学でも外国人を入れると補助金が増えたりする政策によって外国人教師や生徒を増やしています。ここにも蜜を吸っている者たちが暗躍しています。
あちらこちらの産業で、自民党が長年かけて巧妙に練ってきた移民政策が今花開き始めたということです。
移民受け入れ、移民との共生を邪魔する奴は絶対に許さないというのが安倍政権です。
こういうのも突き詰めると、世界的な人口過剰(余剰)が原因だろうと思います。
余計な仕組みを作って余計な仕事を創出しているような気がします。