蒼い月と白い猫

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思うまま。気の向くままに。
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2017年11月23日に開幕した『髑髏城の七人 Season月~上弦の月』。

3ヶ月のロングランを乗り越え、2月20日に千穐楽を迎え全68公演。

翌日に千穐楽を迎えた下弦の月と合わせて、Season月 全126公演が終了しました。

ダブルチームとはいえ信じられない回数だな(笑)

演者の皆さま、本当にお疲れ様でした!

 

ロビーに飾られていた仮面も、初日は新月で仮面なし。

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上弦の公演では向かって右側(上弦)に仮面。

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下弦の公演では向かって左側(下弦)に仮面。
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そして前期の中楽日には両方の仮面が飾られていました。(千穐楽もおそらく同じ)
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私も可能な限り、通いました。主に上弦の月ですけど。(下弦は1回のみ)

いやー、楽しかったです。ホントに。お財布は三途の川に捨之介状態でしたけど(笑)

ロングラン公演を見届けるってこんなに楽しいものなんだなぁとしみじみ。

特に上弦はなぁーー。凄かったですよ。いろいろ。

予想はしてたものの、まぁ良くも悪くも安定しなくて(笑)。

何が飛び出すか分からないからハラハラしたりワクワクしたり。ナマの怖さも面白さも感じました。

 

その一端を担っていたのは やっぱり座長の福士蒼汰くんなんですけど。

初舞台だろうが何だろうが、やっぱり彼が主演で彼が座長なんだなと感じました。この舞台。

彼がしっかりしないと成り立たないし、その日の出来も空気もこの人次第と言っても過言じゃなかった。

もちろん周囲もフォローするし、ちょっと逸脱しそうになったら舵を一緒に戻そうとする。

でもあくまでも舵を取るのは座長。その座長をみんなで支えてる構図が上弦の大きな特徴でした。

一方、下弦の舵取りは宮野真守さんだったから。宮野さんが率先してみんなを引っ張り上げる。

座長らしい座長。ここが安定感の違いだったかなぁと思います。

 

でも個人的には福士くん、すごく良かったですよ。

初日から想像してたよりも良い!と思っていましたが、お芝居がどんどん変わっていって

余裕も生まれて、最後は紛れもない座長。ちゃんと中央に立つ存在になっていました。

滑舌の甘さは最後まで直らなかったけど^^; とにかく声が良いし顔も良いw 身体も丈夫。

そしてきっと周囲が思ってるよりも図太いと思う(笑)。根性あるっていうかね。

最初はキラキラした爽やかな青年だったのが、回をこなすにつれて逞しくなっていって

汚れることも厭わない。いや、むしろ汚れていったからこその精悍さが備わっていました。

完全なるヒーロー属性のはずなのに闇も纏って見えてきたのは凄く良かった。

随所で真面目だなぁと感じたり、何に対しても立ち向かっていくチャレンジ精神が見えたり。

私はファンでも何でもないけれど、それでも自然と応援したい気持ちになったなぁ。

とはいえ舞台は一期一会だから、みんながみんなそんな優しい目じゃ観てくれないのも事実。

私が観た数回でも結構ミスがあったし、テンション的にムラがあるのも少し感じた。

1回しか観ない人にとってはその1回がすべてだから、そーいうちょっとイマイチな回を

目の当たりにしちゃった人達からは批判されたりはあったんじゃないかなぁと思います。

でも初舞台、初座長であそこまでやれたのは本当にスゴイと思いました。

誰にでもできる事じゃないと思うよ。オファー受けるのも全ステージこなすのも。素直に拍手。

ずっと映像の人だと思ってたけど、舞台も結構合ってるんじゃないかなぁ?

経験の少なさと滑舌の甘ささえ克服できれば、今後 舞台でもイケそうな気がしました。

(なに目線の言い方だよ!でごめんなさい(笑))

 

上弦のみならず月髑髏全体の「裏座長」とも称されていた早乙女太一くん。

劇団☆新感線の舞台には5度目の出演ということもあって稽古段階から周囲に頼りにされてて

福士くんや宮野さんの殺陣稽古(自主練)にも付き合って・・・なんてエピも聞こえてきてて。

今までにはない気の遣い方をされてたんじゃないかなと思われます。舞台上も含めて。

今回は「自分のやるべき事をやっていれば良い」な立場じゃなかったんじゃないかな。

それがあったからとは思わないけど、太一くん自身の迷いなのか

いのうえさん演出の変化なのかは分からないけど

前期は観る度に天魔王のキャラ造形が変わっていて。

キャラが固まってないというよりも、周囲とのバランスを考えて変えていった感じに思えました。

初日あたりは天魔王のキャラにクセがありすぎて(笑)それはそれで面白かったんだけど

全体のバランスを考えるとちょっと突出しすぎてるというか

天魔王しか印象に残らないぐらいインパクトが強かった気がします。主役が誰だか分からない的な。

だからそこから引き算をして、出過ぎないよう抑えながら歪な形を整えていった感じがあって。

稽古ではそれで大丈夫でも舞台上ではまた見え方が違ったのかもしれず

その修正にかなり苦労されていた様に思えました。

でもそれも後期のLVを機にガッチリ固まってきた感じがあって。

そこからはもう圧巻でしたね。圧倒的な威圧感と邪悪さと妖艶さ。

「人心を掴む人の男」の名にふさわしく、声色を変え、表情を変え、どんどん魅了していく。

口説きのシーンなんて もう濃厚すぎてエロすぎて何を見せられているのかと(笑)。

殺陣も翔平さんや福士くんが追いついてきたからか、本来の動きも垣間見られて。

まぁ蘭兵衛に比べると殺陣のシーン自体が少ないので、正直もっと観たい!な感じはありましたが。

でもでも冒頭の六欲天ダンスで13,000円の元は取れているので満足はしています(笑)

あと天魔王と蘭兵衛の立ち回り中や捨之介と天魔王のラスト対決の時に

殺陣の手数が抜けたり刀が飛んでしまった回に遭遇したんだけど

ちょっと躊躇しかける三浦くんや福士くんに対して

段取り通りそのまま来い!ってのを目配せしてたの凄かったなぁ。

舞台班同士ならこの辺りは阿吽の呼吸で難なくリカバリーできるんだろうけど

映像班はやっぱりちょっと止まっちゃいそうになるよね^^;

でも初見だとアクシデントと気付かないレベルの自然なリカバリー。さすがでした。

早乙女太一くんは蘭兵衛が至極だと思っていましたが、天魔王もすっごくすっごく良かった。

立ち姿は指先まで美しく、マントや扇子は身体の一部。しなやかな動きに目を奪われっぱなし。

時に邪悪で、時に可愛らしく(笑)。はぁーー何だったんだろ、あれ。あんな天魔王、初めてだった。

あんなに天魔王に気持ちが入っちゃうのも初めて。新解釈だったなぁ。

女形のスキルをフルに生かした 太一くんにしかできない天魔王でした。

 

2度目の舞台との事だった三浦翔平さん。こちらも福士くん同様、声が良いし顔も良いw

でももちろんそれだけじゃなかった。映像班と不安視されていましたが

フィールドが違っても翔平さんの順応性はやっぱり高くて。これって凄い武器だなって思いました。

とにかく人の動きをよく見てて、それにスルッと合わせて対応していけるのよ。

前述したとおり、前期の太一くんは日替わりだか週替わりだかの天魔王だったんだけどw

どういう天魔王で来られようとも、それにうまく合わせていけるのが翔平さんの蘭兵衛だった。

ちゃんとバランスが崩れないように調整してくる上弦のバランサー的存在だった。

あと初日の時も思ったんだけど蘭兵衛のキャラ造形に独自性があってとても良かった。

太一くんの蘭兵衛のイメージに囚われず、真逆ともいえる漢な蘭兵衛。新鮮だった。

あのしなやかな妖しい天魔王に、ゴリゴリの漢らしい蘭兵衛はピッタリだった。

「やめろ、やめろぉ!」のドスの効かせ方とかも最高で、大好きな蘭でした。

 

兵庫役の須賀健太くん。いやー、もうさすがでした!さすが芸歴19年?!

お芝居もテンションもまったくブレない。いつ観ても全力で元気いっぱい。

劇団員さんを除いた若手上弦の中で一番安定感があったんじゃないかな。

そしてもちろんお芝居もお上手。劇中、兵庫のお芝居に何度もグッときました。

最年少兵庫だったらしいけど(太一くんも最年少天魔王だったらしいけどw)

舞台上での佇まいもお芝居も大ベテランな存在感でした。

 

霧丸役の平間壮一くん。彼の印象が初日の時から一番変わったかも。

初日では正直、沙霧が霧丸になった必然性を感じなかったし

しっかりしてるから捨之介に守って貰うって構図がどうもしっくり来なくて。

もちろんそれは演者のせいではなかったんだけれども。

だけどこちらも少しずつキャラが変わってきて、とにかくメソメソ泣くの(笑)

いや、もうそれが可愛くてしょうがなくなってしまったんだけれどもw

ちょっと幼い印象になったお陰で、捨之介とのバランスもグンと良くなって。

後半は福士捨も大人びてきたから、とても良いバディ感が出てて

沙霧が霧丸になった必然性をすごく感じさせてくれたんだよね。

そして福士くんの不安定さを細かく的確にフォローしてたのも平間くんで。

翔平さんの順応性が高いと書いたけど、平間くんも素晴らしかった。

その場その場でアドリブのように対応していくのが巧く、何よりも自然で。

その冷静さと対応力にはホントに恐れ入ったよ!ってなりました。

上弦を観るまでは知らない役者さんだったけど、素敵な出逢いでした。

平間壮一くん。しっかり覚えておきます^^

 

あとはベテラン勢と劇団員の皆さんとアンサンブルの皆さん。

極楽太夫の高田聖子さんを筆頭に、小田切渡京役の粟根まことさん

生駒役の山本カナコさん、おっとう役の村木仁さんがいてくれる安心感。

 

無界屋の主がオラオラ系の蘭兵衛だったからw太夫も遊女もガラ悪いし(笑)

下弦しか観てない人が観たらビックリするだろうな。あの無界屋。

でもそれが上弦らしくてすごく好きだった。荒武者隊はめっちゃうるさいしww

大阪のオカンみたいな極楽太夫すごく好きだった。ホントに生き地獄を知ってる。

だから辛くても笑ってみせるんだよね。そこが切なくもあったんだけど。

 

もうね、渡京はね。粟根さんの役。大好きでたまんない。

鳥に続いて、月でも観られると思ってなかったからすごく嬉しかった。

水車小屋とか一輪車とか新しいアイテムも楽しませて頂きました。

 

生駒ぁ~~。カナコさーーん!お美しい。大好き!

生駒はママだったよね。天魔ちゃんのママ。あの最期が大好きすぎて。

上弦は本当にこれまでにないキャラ解釈が多くて大好きだった。

 

今回は兄さじゃなくておっとうだった仁さん。優しいおっとうだったよね。

ラストで兵庫を後押しするおっとうがすごく好きだった。

兵庫もおっとう想いの息子でさぁ。鳥も兵庫親子だったけどこっちの方が好きだった。

 

渡辺いっけいさんの狸穴二郎右衛門。

これまでどうしても狸穴がラストあれで納得するのが腑に落ちなかったんだけど

いっけいさんの狸穴を観て、ちょっと納得できた部分があったんだよね。

霧丸たちに自分の子供でも見るか様な眼差しを向けていて

この若者達の未来を摘んではいけないって思いが見えた気がして。

彼らのことが本当にカワイイんだろうなって父性みたいなものが見えた。

これも今までにない・・・な感覚だったな。上弦おそるべし。

 

贋鉄齋役の市川しんぺーさん。

後半、一番大変だったのはこの方だったのでは?!

贋鉄齋の庵でのシーンでアドリブを楽しむようになってしまった福士捨。

最初は贋鉄齋が捨之介をいじって、アドリブ力を試す構図だったのが

福士捨が楽しみはじめて暴走しはじめるから贋鉄齋が振り回される構図に(笑)。

いやー、最後の方ひどかったからね(褒めてます)。福士捨の暴走。

それを抑えて本筋に戻すの、ホントに大変そうだった。でも面白かった(笑)。

自由を許してしまったしんぺーさんの敗北でしたな・・・w

 

んー、上弦が好き!!な気持ちが強すぎて役者さんの話がしたいのか

役の話がしたいのか分からなくなってしまいましたが(笑)とにかく上弦は新解釈の宝庫でした。

下弦のいつ観てもキレイな満月だったのも素晴らしかったと思う。

でも満ち欠けを繰り返し、最後まで変化し続けた上弦がとてもとても愛おしい。

不安定さ、拙さも含め愛おしかったなぁ。

 

Season花鳥風月(上弦・下弦)を観てきて、自分の好みもしっかり分かった感じ。

やっぱり私は拗れてるのが好きだ!(笑)

好みでいえばワカドクロ以降の作品だと、ワカ=鳥>上弦>花=下弦>風の順番かなぁ。

まぁ観てる回数が違うって言ってしまえばそうなんだけどさ(笑)。

 

花鳥風月が終わって、すっかり髑髏城が終わってしまった感がありますが

まだSeason極が残っています。天海祐希さんと古田新太さんのガチンコバトル劇(違)。

でも捨之介も蘭兵衛も出てきません。別物です。ボーナスステージ的な。

だからこれまでとはまた違ったテンションで観る事になると思います。

ただ竜星涼くんが演じる夢三郎という新キャラだけがひたすら気になります(笑)

男版、極楽太夫って言われてるからね。とんでもない色気ふりまいてきそう・・・w

これはこれで楽しみです。

昨年の話になってしまいますが(^^; 12月16日ソワレ。

髑髏城の七人 Season月のもう1つの月。下弦の方も観てきました。

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こちらは失礼ながら存じ上げている役者さんが半分ぐらいで
メインキャストでは捨之介役の宮野真守さん、兵庫役の木村了さん
極楽太夫役の羽野晶紀さん、狸穴二郎衛門役の千葉哲也さんぐらいしか分かりませんでした。
天魔王役は鈴木拡樹さん、蘭兵衛役は廣瀬智紀さんで
お2人とも2.5次元舞台の役者さんらしく、そちら界隈では有名な方々だそうで。
廣瀬さんはスターダストだったり、ハイローにも出ていらっしゃった事を後から知りました。
 
まぁそんな感じで、固定イメージがついてない役者さん達が集う下弦の月。

結論から申し上げると、すっごーーく観やすかった!分かりやすかった!

声優さん&舞台慣れしてらっしゃる方々ばかりなので、まずセリフが聞き取りやすい。

これはかなりの強み。上弦では何度か「今、なんつった?」ってなりましたから(笑)。

元々音響があまり良くない劇場なので、滑舌が良くないとちょっと厳しい部分もあって^^;

そういう意味ではこの下弦の月。耳にはノンストレスでした。

 

そして演者のキャラクターや年齢が脚本の設定とピッタリ合っているので

上弦であまりしっくり来なかった捨之介と霧丸、兵庫と太夫の関係性も違和感なし。

今回はアテ書きなしと言いつつも、下弦にアテ書きされてるんじゃないかと思ってしまうほどの優位性。

これだけ違うと その辺をまったく考慮されてない上弦はちょっと気の毒でした。

 

捨之介役の宮野真守さん。

声優界でのご活躍はもちろんの事、舞台やライブもこなしてらっしゃるだけあって

お客さんを楽しませる術をよーく心得てらして、コミカルな演技もお手のもの。

アドリブちょこちょこ入れたり声色も変幻自在で、持ち得る技のすべてを放出。

ポテンシャル高いわー。座長としての存在感と余裕はさすがでした。

そしてまた捨之介役がドンピシャ!!似合いそうとは思っていましたが予想以上。

陽性で兄貴肌な捨之介って今までありそうでなかったからすっごく新鮮。

マモ捨、私かなり好きです。着流し捨の歴代一を松ケン捨と迷ってしまうぐらい。

(「着流し捨」に限定するのは変化球な阿部捨が最強だからですw)

 

天魔王役の鈴木拡樹さんと無界屋蘭兵衛役の廣瀬智紀さん。

それぞれキャラクターになりきっていらっしゃって

さすが2.5次元舞台の第一線で活躍されているだけの事はあるなぁと思いました。

ただ、そのキャラクター造形がものすごーく森山未來くんの天魔王と

早乙女太一くんの蘭兵衛に似ていて、ちょっと戸惑ってしまった^^;

やっぱり2.5次元舞台はアニメやゲームのキャラクターにいかに近づけるか

イメージを壊さずに演じきるか、を求められてるからなのかな?

なんというか、、、トレース感が凄かったんですよ。

いや、もちろんそれが悪いワケではないし、そういうスキルも素晴らしいんだけど
私の脳裏には森山天魔王と早乙女蘭兵衛の残像がこびりついてるのでw
同じ感じだと当然その2人が透けて見えてしまって、ちょっと厳しいなーと思ってしまった。
上弦はそこを意識的に変えて来てると思うんですよね。
元々あったイメージをぶち壊すところから始まってる感じで。
だから比べようもないし、その独自性がとっても新鮮だった。
そういうのを下弦でも観られると思っていたので、ちょっと面喰いました。
 
でもまぁ月髑髏は従来の劇団☆新感線ファンだけでなく
新規ファンを取り込む為のキャスティングにも思えるのでこれはこれで良いのかも。
初見の人には歴代の演者のキャラが透けて見えたりはしないのだし。
上弦のキャラがスタンダードかといえば、あれは思いっきり変化球だろうから(笑)
下弦が王道のキャラで演じることで月髑髏としてのバランスを保っているとも言えそう。
初見、導入編としては文句なしの出来だと思うし、あとは好みの問題かなと。
マモ捨だけは独自性を感じたので、この捨が上弦だったらどうだったかな?ってのを
ちょっと考えたりもしますが、個性がぶつかり合い過ぎて胸焼けするかなw
 
兵庫役の木村了さん。
この兵庫も基本ベースはワカドクロの勝地亮くんに近いんですが
とにかく声が良いし、どっしりした貫録もあって、勝地くんよりも大人な兵庫。
個人的にワカの勝地くんが私にはちょっとうるさかったので(ごめんね・笑)
木村了くんの兵庫はとってもいい塩梅。好きです。
羽野さんの極楽太夫ともお似合いだなぁと思える男らしさがあって。
うん。歴代兵庫の中でもかなり上位です。
 
極楽太夫の羽野晶紀さん。
上弦の貫禄たっぷりの高田聖子さんと実年齢はそんなに変わらないのに
こちらはキャピキャピしたアイドルみたいな太夫。可愛らしい。
でも所々ではママなのよね。ここぞという時の性根は座ってる感じ。
この可愛い太夫だと蘭兵衛との釣り合いも取れてるんだけど
抱擁までいっちゃうと ちょっと「は?」ってなった(笑)
っていうか下弦はボディタッチ多めなんですよね。頭ポンポンとかハグとか。
時々、少女マンガの世界が入ってくる感ありました(笑)
羽野太夫は全体的にホワホワしてらっしゃるので頼り甲斐のある兵庫とのバランスも良かったなぁ。
 
霧丸役の松岡広大さん。
この方も上弦の霧丸役の平間さん同様、よく動ける方で。
上弦霧より生意気で若いイメージだったけど、これも兄貴肌な捨とのバランスが良い。
下弦はホントに恵まれてるなぁ。キャスティングの段階でちゃんとバランス考えて貰えてる。
上弦のキャスティングなんでそうなった?!感が際立つ(^^;
 

狸穴二郎衛門役の千葉哲也さんはワカドクロからのスライド登板。

私の中の狸穴二郎衛門歴代1位はこの方だったのですが

ワカに比べるとちょっと狸オヤジ感が増したかな?

ワカの時が渋くてカッコ良すぎた所があるので(笑)

これぐらいの方があの人っぽさがある様な気もしました。

 

下弦の渡京役の伊達さんは可哀想だった。やっぱあの役は粟根さんのもんだわ(^^;

粟根さんが1から作ったオリジナルキャラだから他の追随を許さない。

申し訳ないけど違和感しかなかったー。中の人に罪はない。

 

贋鉄斎役の中村まことさんは遊んでたなぁ(笑)
マモ捨がどんなおふざけも拾って受けてくれるから自由になさってた印象。
インディ高橋さんのいん平も笑ったし、下弦は割と笑いが多かったかなぁ。
終始こなれてる感が溢れてて、舞台の経験値が高い強みを感じました。

 

ただ これらは昨年時点の感想で今はまた変化しているかもしれません。
私が観た時点での感想はこんな感じでした。
 
そして下弦を観て、私はやっぱり基本、映像寄りの人間なんだなぁと感じたりもして。
滑舌良くてセリフも聞き取りやすくて、安定感と まとまりは断然下弦の方があります。
でもセリフの間は私、上弦の方が好みでした。
下弦はセリフが一定間隔でポンポンと流れていく感じなのでテンポは良いんですが
感情が入っていきづらい感覚があって、目の前で起こることをただ追ってる感じになって。
上弦のセリフとセリフの間にひと呼吸みたいな不均一な間がある方が
その余白の部分で感情がグッと入ってきて、私には耳慣れてる感じがありました。
舞台を見慣れている人ほど下弦のテンポが気持ち良いっておっしゃってる気がするので
これは舞台を見慣れてるか否かの問題のような気もするし、好みかなとも思います。
下弦を観て、2.5次元舞台の方にも興味を持ってしまったらどうしようかと思っていましたが
とりあえずそこは食い止められたみたいです(笑)
やっぱり舞台はこれからも劇団☆新感線と好きな役者さん縛りが中心になりそう。
 
上弦と下弦の両方を観ると、その違いとそれぞれの良さが際立ってくる感覚がありました。
どっちもそれぞれ違った良さがあるので、どっちが良いかは優劣ではなく好みだと思う。
ちなみに私は上弦が好きでした。

キャラ造形に独自路線を打ち出して挑戦してる感じがとても好き。

まぁ~みんなクセ強いんだわ(笑)(褒めてます) いちいち衝撃的で刺激的。

同じ脚本演出なのに なんでこんなに拗れちゃってんの?!ってのが面白い。

下弦に比べると変化が激しく(成長ともいう)安定感もあるとは言えないんだけど

(そういう意味では上弦、なかなか自信を持ってオススメできないw)

劇団☆新感線の舞台を観てる!って思えるのはこちらかなぁと。まさに新しさを感じる。

初舞台の若い座長をみんなで盛り上げて支えてる感じも好きです。

 

王道の下弦。変化球の上弦。

鳥髑髏もそうだけど、私はどうやら万人受けする王道よりも変化球が好きみたいw
両方観られて良かったです。

感想を書く順番が上弦の月髑髏と前後してしまいましたが汗

11/18(土)に世田谷パブリックシアターまで観に行ってきました。

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生田斗真×菅田将暉というジャニーズ×今をときめく人気役者が共演なうえ

キャパ600席程度の小さな劇場での公演だったのでチケット争奪戦も激しくて。

各人のFC枠でも落選したというお話もチラホラ聞いていたので

私も観たいな~と思いつつ、でもチケット取れないよな・・・って半ば諦めていました。

しかしとりあえず抽選に申し込むだけ申し込んどこうってノリで申し込んだら運良く当たりまして。

ローチケさん、チケットのご用意ありがとうございました!

最後列だったけど中に入れるだけ有り難い。

 

まぁ最後列でもさほど大きくない劇場+最後列だけ少し高い椅子だったので視界は良好。

豊洲の回る劇場で視界を遮られることに慣れていたので ちょっと新鮮なぐらい(笑)。

オペラグラスを使わなくても何となくの表情は見える距離でした。

 

ストーリーはシェイクスピアの戯曲『ハムレット』に出てくるハムレットの学友

ローゼンクランツとギルデンスターンのスピンオフ的なお話で。

ちょっと小難しそうだな・・・と思ったので事前に戯曲を読んだのですが、これがまぁとっつきにくい(笑)

哲学的な言葉がたくさん出てくるので、なかなか読み進められず苦心しました。

でもいざ舞台で観てみると、その読み進められなかった部分が

ほんの数分で終わってしまう感じだったので、別に読まなくても大丈夫そうでした。

テンポよく語られていく言葉を、意味が分からなくても追っていけば良い。

『ハムレット』さえ知っていれば それほど難しいお話でもなかったです。

 

生田斗真くん演じるローゼンクランツ(以下ロズ)は目の前の状況に特に疑問も持たず

流されるがままの人物というか、あまり深く考えず のほほーんとしてる人で。

でも意外と空気も読めて調和もとれる理性的な一面を持っている。

一方、菅田将暉くん演じるギルデンスターン(以下ギル)は理詰めでガッチガチな人w

なぜ?どうして?を常に考える哲学者肌で、思い込んだら道を踏み外しそうな危うさを持っている。

 

そんな2人の会話劇で話は進んでいき、ボケのロズ、ツッコミのギルみたいな構図が楽しい。

深く考えてるようであまり考えてなかったり、思考がフラフラと定まらない様も面白い。

コミカルに話が進んでいくからこそ次第にハムレットのお家騒動に巻き込まれ

悲劇的な運命を辿っていく2人が哀れなんだけど。

「どこかで"NO!"と言えたはずなのに・・・」という後悔は胸に迫るものがあった。

しかし最終的にタイトル通りの結末を迎えるのだけれども、不思議と重苦しさはなかった。

しんみりとはしたけれど、彼らの「生」の姿があまりにも鮮明で、その印象だけが色濃くて。

死、孤独、不安・・・。そういうものに直面して初めて見えてくる生々しいぐらいの「生」がそこにはあって。

悔し涙を流しながら叫ぶギルの姿には諦めや虚しさよりも、怒り。哀しみ。

そういうものに溢れてて、そのエネルギーだけがあの舞台に残っていた感覚がありました。

ロズのぼんやりとした実感のない感じもすっごく良かったんだよなぁ。

希望ではなく現実逃避の類ではあるんだけど、「この先」や「次」があるような感じがして。

バッドエンドなのに悲壮感がないのは不思議だけど面白かったです。

 

生田斗真くんを舞台で観るのは2回目でしたが、前回は王子様系の役だったので

ホントにキラッキラしたアイドルっぽさが際だっていたのですが、今回は割と落ち着いた役で。

でも高貴なイメージはちゃんと保たれてるんですよねー。シェイクスピアの世界観が似合う感じで。

今回はカッコイイ系ではなく、ちょっと天然タイプのぼんやりした役でしたが、これがとてもカワイイ。

もうバカなの?!って思うような言動がイチイチ可愛くて、完全に癒し系でした。

 

そんな斗真ロズに、終始イライラしながら理詰めで捲し立てるように

膨大かつ難解なセリフを一切噛まずに喋り続ける菅田ギル。アッパレでした。

菅田将暉くんの舞台を観るのは初めてでしたが発声も滑舌もすごく良い。聞き取りやすい。

これまでも何度か舞台をされてるからか、舞台上での佇まいも良くて。

セリフがない時でもずっと観ていたくなるような細かいお芝居が続いているのは面白かったです。

 

ハムレット役は林遣都くん。

林くんも大好きな役者さんなので、菅田×林コンビのナマ芝居が観られるなんて至福。

配役をよく把握してなかったんだけど(ぉぃ)出てきた瞬間、これハムレット?!って分かってしまうぐらい

何とも言えないオーラを纏ってて。とにかく王子だった。シェイクスピアの世界の住人だった。

一見オーバーアクトにも思えるんだけど、その仰々しさに迷いがなく振り切っているので

これはこれで正解と納得させられるものがありました。むしろこれぐらいが良いのだと。

『ハムレット』の中では正義の人だけど、今作では「悪」も担う役どころというのも面白かったです。

淡々と、何の罪悪感も見せずに平気で欺いていくのが怖くもあり頼もしくもありました。

(目的のためには手段も選ばないような冷徹さが)

 

物語は基本淡々と進んでいくのですが、終盤で一気にいろんな衝撃が襲ってきます。

自分たちが召還された意味。役割。王の真の目的。それを覆され逆に罠にハメられる悲運。

正直、彼らがなぜあのまま素直に目的地に出向いたのかは分からない。

なぜそんな不条理を受け止める事ができたのか。逃げることも出来たのではないかと悶々。

 

でももうそんな事はどうでもいい!と思ってしまうぐらい

終盤の菅田将暉くんの演技に惹きつけられて満足感がハンパなかった。

細かいことがよく分からなくても、あれを目の前で観られた感動が凄くて。

罠にハメられた事を知ったギルが、なぜ自分たちがこんな目に・・・って悔し泣きするんだけど

そこの菅田くん、本当に凄かった。

遠かったので涙が流れてるかどうかまでは見えないんだけど、もう声が泣いてるの。

感情の高ぶりと共に声も震えて、悔しさや哀しさがダダ漏れになって、それがすごい熱量で襲ってくる。

最後列の私のところにまでその目には見えない感情が襲ってきて、気付いたら貰い泣きしてた。

すごい熱量だし、すごい吸引力。今の何だったの?って冷静になったら思うような感じで。

この感覚を味わえただけでも、この舞台を観られて良かったと思いました。

テレビ画面やスクリーンを通してでも彼の演技の凄さは伝わるんだけど、ナマって凄いね。怖いね。

心掴まれたら逃れようがないんだもん。ちょっと恐怖すら覚えました。

こんな人に本気でハマったら危なすぎる・・・と、防衛体制に入ってしまうの何だろう(笑)

大好きだし、出演作品は可能な限り観たいと思う役者さんだけど

どっぷりハマってしまうのが怖くて、ずっと遠巻きで警戒しながら観てるww

私にとってはすっごく不思議な立ち位置にいる役者さんです。

また舞台があったらぜひ行きたい。(けど、欲を出し始めると当選しないんだよなぁ(笑))

素敵体験?な舞台でした!

 

*****

今作を観て やっぱり「表情が見えないから感情が伝わらない」は言い訳だなぁと思ってしまった^^;

鮮明に表情が見えなくても伝える術を持ってる人は、ちゃんと伝えてくるなぁって。

それがあるかないかが、舞台の向き不向きなのかなぁと思いました。まる。