2017年11月23日に開幕した『髑髏城の七人 Season月~上弦の月』。
3ヶ月のロングランを乗り越え、2月20日に千穐楽を迎え全68公演。
翌日に千穐楽を迎えた下弦の月と合わせて、Season月 全126公演が終了しました。
ダブルチームとはいえ信じられない回数だな(笑)
演者の皆さま、本当にお疲れ様でした!
ロビーに飾られていた仮面も、初日は新月で仮面なし。
上弦の公演では向かって右側(上弦)に仮面。
いやー、楽しかったです。ホントに。お財布は三途の川に捨之介状態でしたけど(笑)
ロングラン公演を見届けるってこんなに楽しいものなんだなぁとしみじみ。
特に上弦はなぁーー。凄かったですよ。いろいろ。
予想はしてたものの、まぁ良くも悪くも安定しなくて(笑)。
何が飛び出すか分からないからハラハラしたりワクワクしたり。ナマの怖さも面白さも感じました。
その一端を担っていたのは やっぱり座長の福士蒼汰くんなんですけど。
初舞台だろうが何だろうが、やっぱり彼が主演で彼が座長なんだなと感じました。この舞台。
彼がしっかりしないと成り立たないし、その日の出来も空気もこの人次第と言っても過言じゃなかった。
もちろん周囲もフォローするし、ちょっと逸脱しそうになったら舵を一緒に戻そうとする。
でもあくまでも舵を取るのは座長。その座長をみんなで支えてる構図が上弦の大きな特徴でした。
一方、下弦の舵取りは宮野真守さんだったから。宮野さんが率先してみんなを引っ張り上げる。
座長らしい座長。ここが安定感の違いだったかなぁと思います。
でも個人的には福士くん、すごく良かったですよ。
初日から想像してたよりも良い!と思っていましたが、お芝居がどんどん変わっていって
余裕も生まれて、最後は紛れもない座長。ちゃんと中央に立つ存在になっていました。
滑舌の甘さは最後まで直らなかったけど^^; とにかく声が良いし顔も良いw 身体も丈夫。
そしてきっと周囲が思ってるよりも図太いと思う(笑)。根性あるっていうかね。
最初はキラキラした爽やかな青年だったのが、回をこなすにつれて逞しくなっていって
汚れることも厭わない。いや、むしろ汚れていったからこその精悍さが備わっていました。
完全なるヒーロー属性のはずなのに闇も纏って見えてきたのは凄く良かった。
随所で真面目だなぁと感じたり、何に対しても立ち向かっていくチャレンジ精神が見えたり。
私はファンでも何でもないけれど、それでも自然と応援したい気持ちになったなぁ。
とはいえ舞台は一期一会だから、みんながみんなそんな優しい目じゃ観てくれないのも事実。
私が観た数回でも結構ミスがあったし、テンション的にムラがあるのも少し感じた。
1回しか観ない人にとってはその1回がすべてだから、そーいうちょっとイマイチな回を
目の当たりにしちゃった人達からは批判されたりはあったんじゃないかなぁと思います。
でも初舞台、初座長であそこまでやれたのは本当にスゴイと思いました。
誰にでもできる事じゃないと思うよ。オファー受けるのも全ステージこなすのも。素直に拍手。
ずっと映像の人だと思ってたけど、舞台も結構合ってるんじゃないかなぁ?
経験の少なさと滑舌の甘ささえ克服できれば、今後 舞台でもイケそうな気がしました。
(なに目線の言い方だよ!でごめんなさい(笑))
上弦のみならず月髑髏全体の「裏座長」とも称されていた早乙女太一くん。
劇団☆新感線の舞台には5度目の出演ということもあって稽古段階から周囲に頼りにされてて
福士くんや宮野さんの殺陣稽古(自主練)にも付き合って・・・なんてエピも聞こえてきてて。
今までにはない気の遣い方をされてたんじゃないかなと思われます。舞台上も含めて。
今回は「自分のやるべき事をやっていれば良い」な立場じゃなかったんじゃないかな。
それがあったからとは思わないけど、太一くん自身の迷いなのか
いのうえさん演出の変化なのかは分からないけど
前期は観る度に天魔王のキャラ造形が変わっていて。
キャラが固まってないというよりも、周囲とのバランスを考えて変えていった感じに思えました。
初日あたりは天魔王のキャラにクセがありすぎて(笑)それはそれで面白かったんだけど
全体のバランスを考えるとちょっと突出しすぎてるというか
天魔王しか印象に残らないぐらいインパクトが強かった気がします。主役が誰だか分からない的な。
だからそこから引き算をして、出過ぎないよう抑えながら歪な形を整えていった感じがあって。
稽古ではそれで大丈夫でも舞台上ではまた見え方が違ったのかもしれず
その修正にかなり苦労されていた様に思えました。
でもそれも後期のLVを機にガッチリ固まってきた感じがあって。
そこからはもう圧巻でしたね。圧倒的な威圧感と邪悪さと妖艶さ。
「人心を掴む人の男」の名にふさわしく、声色を変え、表情を変え、どんどん魅了していく。
口説きのシーンなんて もう濃厚すぎてエロすぎて何を見せられているのかと(笑)。
殺陣も翔平さんや福士くんが追いついてきたからか、本来の動きも垣間見られて。
まぁ蘭兵衛に比べると殺陣のシーン自体が少ないので、正直もっと観たい!な感じはありましたが。
でもでも冒頭の六欲天ダンスで13,000円の元は取れているので満足はしています(笑)
あと天魔王と蘭兵衛の立ち回り中や捨之介と天魔王のラスト対決の時に
殺陣の手数が抜けたり刀が飛んでしまった回に遭遇したんだけど
ちょっと躊躇しかける三浦くんや福士くんに対して
段取り通りそのまま来い!ってのを目配せしてたの凄かったなぁ。
舞台班同士ならこの辺りは阿吽の呼吸で難なくリカバリーできるんだろうけど
映像班はやっぱりちょっと止まっちゃいそうになるよね^^;
でも初見だとアクシデントと気付かないレベルの自然なリカバリー。さすがでした。
早乙女太一くんは蘭兵衛が至極だと思っていましたが、天魔王もすっごくすっごく良かった。
立ち姿は指先まで美しく、マントや扇子は身体の一部。しなやかな動きに目を奪われっぱなし。
時に邪悪で、時に可愛らしく(笑)。はぁーー何だったんだろ、あれ。あんな天魔王、初めてだった。
あんなに天魔王に気持ちが入っちゃうのも初めて。新解釈だったなぁ。
女形のスキルをフルに生かした 太一くんにしかできない天魔王でした。
2度目の舞台との事だった三浦翔平さん。こちらも福士くん同様、声が良いし顔も良いw
でももちろんそれだけじゃなかった。映像班と不安視されていましたが
フィールドが違っても翔平さんの順応性はやっぱり高くて。これって凄い武器だなって思いました。
とにかく人の動きをよく見てて、それにスルッと合わせて対応していけるのよ。
前述したとおり、前期の太一くんは日替わりだか週替わりだかの天魔王だったんだけどw
どういう天魔王で来られようとも、それにうまく合わせていけるのが翔平さんの蘭兵衛だった。
ちゃんとバランスが崩れないように調整してくる上弦のバランサー的存在だった。
あと初日の時も思ったんだけど蘭兵衛のキャラ造形に独自性があってとても良かった。
太一くんの蘭兵衛のイメージに囚われず、真逆ともいえる漢な蘭兵衛。新鮮だった。
あのしなやかな妖しい天魔王に、ゴリゴリの漢らしい蘭兵衛はピッタリだった。
「やめろ、やめろぉ!」のドスの効かせ方とかも最高で、大好きな蘭でした。
兵庫役の須賀健太くん。いやー、もうさすがでした!さすが芸歴19年?!
お芝居もテンションもまったくブレない。いつ観ても全力で元気いっぱい。
劇団員さんを除いた若手上弦の中で一番安定感があったんじゃないかな。
そしてもちろんお芝居もお上手。劇中、兵庫のお芝居に何度もグッときました。
最年少兵庫だったらしいけど(太一くんも最年少天魔王だったらしいけどw)
舞台上での佇まいもお芝居も大ベテランな存在感でした。
霧丸役の平間壮一くん。彼の印象が初日の時から一番変わったかも。
初日では正直、沙霧が霧丸になった必然性を感じなかったし
しっかりしてるから捨之介に守って貰うって構図がどうもしっくり来なくて。
もちろんそれは演者のせいではなかったんだけれども。
だけどこちらも少しずつキャラが変わってきて、とにかくメソメソ泣くの(笑)
いや、もうそれが可愛くてしょうがなくなってしまったんだけれどもw
ちょっと幼い印象になったお陰で、捨之介とのバランスもグンと良くなって。
後半は福士捨も大人びてきたから、とても良いバディ感が出てて
沙霧が霧丸になった必然性をすごく感じさせてくれたんだよね。
そして福士くんの不安定さを細かく的確にフォローしてたのも平間くんで。
翔平さんの順応性が高いと書いたけど、平間くんも素晴らしかった。
その場その場でアドリブのように対応していくのが巧く、何よりも自然で。
その冷静さと対応力にはホントに恐れ入ったよ!ってなりました。
上弦を観るまでは知らない役者さんだったけど、素敵な出逢いでした。
平間壮一くん。しっかり覚えておきます^^
あとはベテラン勢と劇団員の皆さんとアンサンブルの皆さん。
極楽太夫の高田聖子さんを筆頭に、小田切渡京役の粟根まことさん
生駒役の山本カナコさん、おっとう役の村木仁さんがいてくれる安心感。
無界屋の主がオラオラ系の蘭兵衛だったからw太夫も遊女もガラ悪いし(笑)
下弦しか観てない人が観たらビックリするだろうな。あの無界屋。
でもそれが上弦らしくてすごく好きだった。荒武者隊はめっちゃうるさいしww
大阪のオカンみたいな極楽太夫すごく好きだった。ホントに生き地獄を知ってる。
だから辛くても笑ってみせるんだよね。そこが切なくもあったんだけど。
もうね、渡京はね。粟根さんの役。大好きでたまんない。
鳥に続いて、月でも観られると思ってなかったからすごく嬉しかった。
水車小屋とか一輪車とか新しいアイテムも楽しませて頂きました。
生駒ぁ~~。カナコさーーん!お美しい。大好き!
生駒はママだったよね。天魔ちゃんのママ。あの最期が大好きすぎて。
上弦は本当にこれまでにないキャラ解釈が多くて大好きだった。
今回は兄さじゃなくておっとうだった仁さん。優しいおっとうだったよね。
ラストで兵庫を後押しするおっとうがすごく好きだった。
兵庫もおっとう想いの息子でさぁ。鳥も兵庫親子だったけどこっちの方が好きだった。
渡辺いっけいさんの狸穴二郎右衛門。
これまでどうしても狸穴がラストあれで納得するのが腑に落ちなかったんだけど
いっけいさんの狸穴を観て、ちょっと納得できた部分があったんだよね。
霧丸たちに自分の子供でも見るか様な眼差しを向けていて
この若者達の未来を摘んではいけないって思いが見えた気がして。
彼らのことが本当にカワイイんだろうなって父性みたいなものが見えた。
これも今までにない・・・な感覚だったな。上弦おそるべし。
贋鉄齋役の市川しんぺーさん。
後半、一番大変だったのはこの方だったのでは?!
贋鉄齋の庵でのシーンでアドリブを楽しむようになってしまった福士捨。
最初は贋鉄齋が捨之介をいじって、アドリブ力を試す構図だったのが
福士捨が楽しみはじめて暴走しはじめるから贋鉄齋が振り回される構図に(笑)。
いやー、最後の方ひどかったからね(褒めてます)。福士捨の暴走。
それを抑えて本筋に戻すの、ホントに大変そうだった。でも面白かった(笑)。
自由を許してしまったしんぺーさんの敗北でしたな・・・w
んー、上弦が好き!!な気持ちが強すぎて役者さんの話がしたいのか
役の話がしたいのか分からなくなってしまいましたが(笑)とにかく上弦は新解釈の宝庫でした。
下弦のいつ観てもキレイな満月だったのも素晴らしかったと思う。
でも満ち欠けを繰り返し、最後まで変化し続けた上弦がとてもとても愛おしい。
不安定さ、拙さも含め愛おしかったなぁ。
Season花鳥風月(上弦・下弦)を観てきて、自分の好みもしっかり分かった感じ。
やっぱり私は拗れてるのが好きだ!(笑)
好みでいえばワカドクロ以降の作品だと、ワカ=鳥>上弦>花=下弦>風の順番かなぁ。
まぁ観てる回数が違うって言ってしまえばそうなんだけどさ(笑)。
花鳥風月が終わって、すっかり髑髏城が終わってしまった感がありますが
まだSeason極が残っています。天海祐希さんと古田新太さんのガチンコバトル劇(違)。
でも捨之介も蘭兵衛も出てきません。別物です。ボーナスステージ的な。
だからこれまでとはまた違ったテンションで観る事になると思います。
ただ竜星涼くんが演じる夢三郎という新キャラだけがひたすら気になります(笑)
男版、極楽太夫って言われてるからね。とんでもない色気ふりまいてきそう・・・w
これはこれで楽しみです。







