そのまま、手を優斗の顔に近づけて
キスをした。
すると優斗は、杏先生の体を手で押しのけて
「先生、公共の場ではキスはしない約束じゃないですか。」
「いいじゃない。今日はあなたと付き合って1年目なんだよ」
「でも・・・」
「さぁ、ドアを閉めて」
優斗は、返事をせず教官室のドアをゆっくり閉めた。
閉め終わった瞬間に、
「ねぇ、優斗」
「ん?何?」
「一年前のこと覚えている?」
「まぁ、覚えているかな」
「えー!!なにそれ」
と、杏先生は不機嫌そうに言う。
その時、優斗は脳裏にあることを思っていた。


一年前・・・
この学校に入学した優斗。
まだ、真新しい学校を見学していて体育館のそばに来たときに
杏先生とバッタリ遭遇して目が合った
優斗は一目惚れだった
しかし、その時は当時の生徒会長神野真司と一緒に歩いていた
優斗には分かった。二人が付き合っていることが。
優斗は初恋を諦めた。なぜなら、神野真司はイケメン、オール5だったからだ。
それに比べて優斗は、ルックスは普通、成績はオール1。
しかし優斗は、諦めたくなかった。それだけ、杏先生の事が好きだったからだ。
その時、優斗はあることを思いついた。それは、生徒会長を殺すことだった。