ジリ貧。・・・・(笑) | EVANCE-DG 開発日誌

EVANCE-DG 開発日誌

ライノセラス用プラグイン・モジュール「エヴァンス」開発者のワタシが、日々の感想やライノのTips、開発状況を綴っていきます。

ワタシが三軒茶屋に来た2011年は、移って早々にあの大地震があって、やっぱりワタシが動くととんでもないことになるので、じっとしていればよかった。…というのは、さすがにそれはないと思うのだが、なにしろワタシは、ドイツに行けばベルリンの壁が崩壊するデンジャラスな人物である。(笑)

 

そのころには下北沢に行けば、駅前にツツミがあり、ストーンマーケットがあり、シルバー屋さんやジュエリー屋さんも結構あったのだが、今はほとんどなくなってしまって、残っているのはむかしからある、ほんの何軒かのシルバー屋さんだけになってしまった。

 

渋谷だって、センター街に結構大きなジュエリー屋さんがあったのだが、今はもうない。

 

先日、自由が丘にいったときも、去年出来たばかりだというカラー天然石を使った、おしゃれなジュエリーショップがあったのでのぞいたら、その時はまだ営業中だったのだが、「5月いっぱいで閉店します。」というお知らせが貼ってあった。

 

若者の街から「ジュエリー」が消えているのだ。

 

この間は久しぶりに、御徒町に行ったのだが、あまり活気もなく、まち全体がそのまんま、昭和レトロな感じである。(笑)

 

 

こうなることは以前からうすうす予想がついていたことで、それがいよいよリアルになってきた感じである。

 

その危機感もあってワタシも、新しいジャンルのジュエリーを開拓するアクティビティの一環として、天然石のラフカットを使ったジュエリーを作るために、3Dスキャナーの吐き出すメッシュデータをライノセラスで編集できるようにと、現在の"EVANCE GRANDE MAESTRO"のベースとなっているラッピング・データ技術を開発したのである。

 

これを使うことにより、従来の2Dでスキャンして、枠を巻いて、それを目見当で削って、爪を立てるというワンパターンから脱して、石枠全体を爪と一体となるデザインにしたり、石枠自体をレースのようなデザインにしたりと、今まで難しかったデザインが自由にできるようになるので、ぐっとデザインの枠が広がり面白い製品がでてくるようになる。…と思っていたのだが、5年たった今でも、3Dスキャナーが高価すぎて普及がほとんど進まなかったということもあり、あまり理解されていないようである。

 

先だっても、山梨の大手のメーカーさんに様子を聞いてみたが、やはり、少し仕事が減っているそうである。

 

まあ、エヴァンスを扱っていても、新しい技術をどんどん貪欲に取り入れようとする人が少ないのは、現状が芳しくないので、あまりいまはあたらしいことに投資をしたくないのだろうな。…と察せられる。

 

でも、それだと、ますますジリ貧になる。

 

何もしないで待っているとどんどん良くなっていくということは、絶対ないとは言えないが、可能性は非常に薄いだろう。

 

やっぱり、何らかのイノベーションを起こしていかないと、ジリ貧の現状は食い止められないと思うのだ。…

 

もっとお客さんの目を楽しませる商品だったり、エンターテインメント性の高いサービスを考えていかないと、いよいよジュエリーはヤバいと思う今日この頃である。