タイトルにある通り、「ちょ~ハイレベル」なので、普通のライノユーザーには、少し難しすぎたかもしれない。(笑)
しかし、ここまでは、全くの新コマンドではあるので解説してきたわけだが、まあ、ゆうたらなんだが、これら、「小技」である。
じつは、今回のマイナーアップデートの本当の目玉は、すでにあるコマンド群の「機能拡張」なのだ。
で、具体的には、
"MoveSurfacePointsPartlyNormal"
"MoveCVPointsToPoint"
"MoveCVPointsToPointsCenter"
"MoveSrfPTsPartlyParamNormal"
"MoveSurfacePointsGradually"
"MoveSurfacePointsAVector"
"MoveSrfPointsGradually_RS"
"MoveSrfPointsPN_RS"
"SelUorV"
といった、サーフェスのコントロールポイントを移動する系のコマンド群を新しくした。
どこが変わったのかというと、これらが、サーフェスのコントロールポイントだけでなく、ケージ編集のコントロールのケージ点(ただし、サーフェスベースのコントロール)も同様に編集できるようになったのだ。
「で、具体的には、それで何ができるようになったの?」
とまあ、よく訊かれるわけだが、本来なら、それを説明するのは、ワタシの任ではない。
使う人のイマジネーションに委ねられるべきことだと思うのだが、なかなか難しいみたいで(笑)、必ず、具体的に説明を。…となるわけで、ほんの一例をここに紹介することにする。
![n0](https://stat.ameba.jp/user_images/20160830/04/evance-dg/37/19/j/o0600040013735674521.jpg?caw=800)
リング上に入れるメレダイヤの大きさの円を配置する。
エヴァンスがあれば簡単だね。
![n1](https://stat.ameba.jp/user_images/20160830/04/evance-dg/fc/f5/j/o0600040013735674523.jpg?caw=800)
つぎに、抜型を作っておく。
これも、エヴァンスがあれば秒殺だね。(笑)
「浮かせる距離(L)=0」の設定にして、あとで使うので、ハイドしておく。
![n2](https://stat.ameba.jp/user_images/20160830/04/evance-dg/cd/91/j/o0600040013735674524.jpg?caw=800)
円の位置に円形のサーフェスを配置する。
ここで使えるのがじつは、"EvanceCap"コマンドで、複数個でも一発である。
それを次数3、U=8、V=6くらいにリビルドし、外側から三列目のコントロールポイント列が元の円の大きさになるようにスケールしておく。
![n3](https://stat.ameba.jp/user_images/20160830/04/evance-dg/bc/5e/j/o0600040013735674522.jpg?caw=800)
ここで、「ケージ編集」コマンド。
このコマンドは、コマンドの性質上、残念ながら複数個が同時には処理できないのでひとつづつやることになる。
![n4](https://stat.ameba.jp/user_images/20160830/04/evance-dg/d2/04/j/o0600040013735674525.jpg?caw=800)
リングを「キャプティブオブジェクト」、リビルドしておいた円形のサーフェスを「コントロールオブジェクト」に指定、変形する範囲は、「部分(L)」を指定して、「変形する範囲の高さ」、「フォールオフ距離 」を適宜設定する。
ここで、あたらしくなった"MoveSurfacePointsPartlyNormal"コマンドを投入。(笑)
外側から三列目のコントロールポイント列と、その内側のコントロールポイントを選択。
こんかいは、移動距離に"0.2"を指定した。
ライノセラスの「UVN移動」でも同じことができるじゃないか。…と思う向きもあるだろうが、これだと数値入力して立ち上がり幅を指定することができないので、複数個ある時に同じ高さに揃えるのはむつかしいのである。
ちなみに、新しくなったコマンド群の中で、"MoveSurfacePointsPartlyNormal"コマンドは最もベーシックなコマンドで、他のコマンドでは、もっと凝ったことができる。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160830/04/evance-dg/8d/d8/j/o0600040013735674738.jpg?caw=800)
ほい。
いい感じで膨らんできた。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160830/04/evance-dg/93/e9/j/o0600040013735674740.jpg?caw=800)
さ~あ、もう一丁。(清志郎風に(笑))
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160830/04/evance-dg/aa/85/j/o0600040013735674737.jpg?caw=800)
ここで、あらかじめ作っておいた抜型を復活させ、マイナスブール攻撃♪
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160830/04/evance-dg/c2/13/j/o0600040013735674741.jpg?caw=800)
ぴょょょ~ん!(笑)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160830/04/evance-dg/cc/4c/j/o0600040013735674739.jpg?caw=800)
ダイヤモンドをセットしてみたところ。
いかがでしたでしょうか。
やってみたけどうまくいかない?…
それはね、下拵えがちゃんと、できてないんだな。
料理でもプロとアマでは、そこで差がつくんだから。
まあ、いろいろと研究してみることである。…
したり顔で、ライノのプラグインなんて、所詮ライノセラスでも出来ることをマクロ化してスピードアップしてるだけだという人がいるが、ワタシが"EVANCE RRAP"で作るような何十万コントロールポイントもあるような複雑な形状のシングルサーフェスをライノセラスだけで作れるようになってから、のたもうてもらいたいものである。
そもそも、同じことをやって、のろいというだけで、プロのCADオペとしては、ダメだと思うんだが、どうなんだろう。…(笑)