ノット、そしてキンクの秘密。・・・(笑) | EVANCE-DG 開発日誌

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ライノセラス用プラグイン・モジュール「エヴァンス」開発者のワタシが、日々の感想やライノのTips、開発状況を綴っていきます。

まあ、そんなわけで、"EVANCE Ultima Decade"バージョンのアップデート・リリースの開発は順調に進んでいる。

あれも、これも入れたい。…と欲が出てきて、でも、そんなことやっていたらいつ出せるかわからないのでほどほどにしたいと思っている今日この頃である。(笑)

さて今回、新コマンドとして"EvanceInsertCurveKink"というのを入れた。

というのも、ライノの「キンクを追加」コマンドで、曲線にキンクを挿入し、そのポイントをドラッグすると、キンクなので当然尖ってくるわけだが、そのポイントで、曲線が切れてしまい、そのままサーフェスに立ち上げると、当然、ポリサーフェスになってしまうわけである。

まあ、「キンク」を入れたのだから当たり前。と思う向きもあるだろうが、じつは、サーフェスにキンクを入れてもそこからポリサーフェスに分かれたりはしない。…ということにお気づきの方も少なくないだろう。

そこで、"EvanceInsertCurveKink"を作ったわけで、これを使うと、曲線でもキンクを入れたところで切れたりしないのである。

以下、実際に画像で見てみよう。

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同じ曲線を二つ用意する。コントロールポイントを出した状態。

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それぞれの曲線に、下に書いてあるコマンドを使用してキンクを挿入。

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ここまでのところ、似たような感じでコントロールポイントが増えている。

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キンクを挿入した位置のコントロールポイントをそれぞれ、ドラッグしてみる。

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その曲線を今度は押し出しコマンドで、サーフェスに起ち上げてみる。

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ご覧のように、ライノの「キンクを追加」コマンドを使ったほうは、ポリサーフェスになってしまったが、ウルティマに新搭載される"EvanceInsertCurveKink"コマンドを使ったほうでは、サーフェスの状態を保っている。

なぜなのか。…

ここに、ライノセラスのノット、そしてキンクの秘密があるんだな。…これが。(笑)

それぞれの曲線を選択して、サイド・ウィンドウの「プロパティ」から、「詳細」を選んで、内容をよく読んでみてもノットの情報はごくざっくりと書いてあるだけで、なぜこうなるのかはさっぱり解明できない。

まあ、ウルティマには以前のバージョンから、"DisplayCurveKnotInfomation"というコマンドを入れていて、ノット情報をライノのコマンドラインの上に文字で表示していたのだが、これも新バージョンでは改良して、曲線の上にダイレクトにドット表示するわかりやすい仕様にした。



賢明なるエヴァンス・ユーザーなら、これを見れば、この謎は、すぐに解明できることだろう。

あわせて、新コマンド"EvanceInsertCurveKink"の高性能さも理解できるだろう。

そして、これらはすべて、ウルティマの新バージョンの高度なユーザーだけに許される特権なのである。(笑)